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「スカイラーク」後篇(SKYLARK)~ジョニー・マーサー徹底解剖9

さて、トイレも行ったしドリンクバーもとってきたし、準備万端だ。

もし前篇を未読の人がいたら、急いで読んでおいたほうがいいよ。

いらんかもしれんけど、登場人物紹介いちおう作っといたで。

なんだよコレ。

さて、準備はいいかな?

ジョニー・マーサーの代表曲中の代表曲『SKYLARK(スカイラーク)』の歌詞を解説するよ。

まず改めて歌を聴いてもらおうか…

待てぇ!ワイお薦めのタイン・アンジェラで行こか!

超イロっぽいで!

わお!せ~くすぃ~!

これぞ真夜中のジャズって感じ!

でもやっぱりこの歌は男性が歌ったほうが「本来の形」だな。

ということでオーストラリアのRai Thistlethwayteの弾き語りをどうぞ。

ライ・シスルレスウェイツ…

発音、難し過ぎ…

彼の名前はどうやって日本語にしたらいいのか僕にもわからない。

こちらのサイトで発音を確認してみてね。

各言語での読み方も大変そうなんだ。オランダ語とかドイツ語なんて、何言ってるんだかサッパリわからない…

だから彼は「Sun Rai」という名でも活動している。

そのほうが助かるな。

さて、この『スカイラーク』の曲自体は、名曲『スターダスト』でお馴染みの天才作曲家ホーギー・カーマイケルが、若くして亡くなった天才トランぺッター「ビックス・バイダーベック」の生涯を描いたミュージカルのために作ったものだ。

だけどミュージカルの企画が流れてしまい、カーマイケルはジョニー・マーサーに「何か好きな詞をつけていいよ」と手渡した。

それは1941年のこと。

つまり妻帯者ジョニー・マーサーが、国民的歌姫ジュディ・ガーランドとの「秘めたる関係」に悩んでいたと言われる頃のことだ…

おお!またドキドキの展開!

ジョニー・マーサーの頭の中は「ジュディ」のことでいっぱいだった…

だけどそれは禁断の愛…

今は有名人の不倫なんて掃いて捨てるほどありふれたニュースだけど、この当時は「その重み」が違う…

世間に知れてしまったら「人間失格」の烙印を押され、本当に社会的に抹殺されてしまうものだったんだ…

せやからハリウッドにはプロの「揉み消し屋」がおったんやな。

コーエン兄弟『ヘイル、シーザー!』のジョシュ・ブローリンみたいに…

だね。

さて、実はこの歌、ジョニー・マーサーの手により歌詞が何度も改変されている…

僕なりにその理由を考えてみたんだけど、やはりそれは「ジュディ絡み」としか思えない…

なぜそう決めつける?

ホーギー・カーマイケルが「喪失」をイメージして作った曲だけに、歌詞を考えるジョニー・マーサーの頭の中からジュディのことが離れなかったことは想像に難くない…

こんな切ないメロディを聞いたら、しょうがないよね…

だからジョニー・マーサーは「ジュディ・ロス」をストレートに歌にした…

だけどあまりにもストレート過ぎたので、歌詞を何度も書き換えることになったんだ…

たぶん最初はもっと「最愛の歌姫を失う喪失感」が描かれた歌詞だったんだろう…

なるほど…

もっと具体的に切ない歌だったというわけか。

だと思うんだ。

でなきゃ何度も歌詞を書き替える理由が見当たらない。

「これだとバレるかも…」ってジョニー・マーサーは思ったんじゃないかな?

というわけで、現在歌われているバージョンでの歌詞を見てみよう。

まずは1番から…

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