摂食障害の原因と痩せすぎインフルエンサー問題
みなさんは、摂食障害を知っていますか?
一度は聞いたことあるかもしれません。
簡潔に言うと、
「食べる」という行動に何らかの異常があって、日常生活に支障を来している状態
が摂食障害なんです。
食べる量を制限して痩せすぎてしまったり、
太りたくなくて吐いたりします。
その結果…
低栄養で体が壊れたり、
普通に食事を楽しめなくなり
日常生活に支障がでてきます。
何をかくそう、
以前の私も摂食障害の1人でした。
そして、
ダイエットサポートをしている現在
たくさんの方の悩みを聞いていますが…
摂食障害の要素をもっている方が
たくさんいらっしゃるんですよね。
✅体重が増えていたら運動しまくるか、下剤を使う
✅食べ物のことが頭から離れない
✅毎日カロリー計算して食べ物を調整
✅カロリーで食べ物を選ぶ
✅カロリー調整できない外食や旅行ができない
✅体調より体重が大事
✅毎日体重を測って一喜一憂
✅運動しないと太る気がする
✅見た目で人を判断してしまう(自分も含め)
✅痩せていない自分に自信がない
✅痩せていないと価値がないと感じる
上記は、以前の私の状態ですが…
以前の私と同じような状況の人を
たくさん見ているのです。
みなさんは、
「食べる」という行動に何らかの異常があって、日常生活に支障を来している状態
ではないでしょうか(><)💦?
もちろん、私は医師ではないので
診断はできませんが
もし
「私も当てはまっている!」
と思う方がいれば
早くその状態から抜け出してほしい!
ということで、今回は
✅ 摂食障害の原因
✅ 痩せすぎモデル・インフルエンサー問題
について
私の意見を含めて解説していきます。
少しでも
ダイエットで悩んでいる人の
お役に立てれば幸いです。
摂食障害とは
摂食障害治療支援センターの「摂食障害治療ポータルサイト」(※1)によると、
摂食障害は、食行動異常とそれに伴う認知や情動の障害を主徴とした疾患である。摂食障害は、主に神経性やせ症・神経性過食症・過食性障害のことを指す。
とあります。
神経性やせ症には、
✅ 痩せるために食事量を制限する
✅ 反動で過食する方もるが、嘔吐や下剤の大量使用などにより体重が増えるのを防ぐ
という特徴があります。
神経性過食症には、
✅ 食のコントロールができなくなり、頻繁に過食をしてしまう
✅ 過食に加え、嘔吐など、体重を増やさないための行動があることもある
という特徴があります。
この2つの違いは、
低体重を維持できているかどうかだけの違い
と言われているので
根本的な原因は同じと言えます。
※1)摂食障害治療支援センター摂食障害治療ポータルサイトより抜粋
摂食障害の原因
じつは、摂食障害の原因は
はっきりわかっていません。
色々な原因が複雑に関連している
と言われています。
「神経性やせ症(AN)初期診療の手引き」(※2)によると、
✅ 摂食障害は1970年頃から増え始めた
✅ 西洋文化の浸透:やせている=かわいい
✅ 成熟拒否、女性らしくなることへの拒否
✅ 低い自尊心:やせることが自己効力感の支えになる
✅ 元々の性格:真面目で完璧主義、ルールを変えられない
✅ 生活環境:感情表出や弱音を吐くことが難しい
(「感情を出さない=強い」という勘違い)
✅ 家族の影響:両親の不和、虐待、兄弟葛藤(ライバル心)
✅ 就学・就労での問題:いじめ、学業や仕事での不適応
✅ 将来への不安:関心を持てる対象がみつかりにくい
上記にあげた原因が
複雑にからみあっている
と書かれています。
当時の私は、ほとんど全部に
当てはまっていましたね(><)💦
当時の私の思考はこんな感じ↓↓
✅ 西洋文化の浸透:やせている=かわいい
➡ 痩せてるほうがかわいいと思っていた
✅ 成熟拒否、女性らしくなることへの拒否
➡ 胸やお尻も小さいほうがいい
✅ 低い自尊心:やせることが自己効力感の支えになる
➡ 痩せていないと認められないと思っていた
✅ 元々の性格:真面目で完璧主義、ルールを変えられない
➡ なんでも完璧にしたがる
✅ 生活環境:感情表出や弱音を吐くことが難しい
(「感情を出さない=強い」という勘違い)
➡ 弱音を吐いたことがなかった
✅ 家族の影響:両親の不和、虐待、兄弟葛藤(ライバル心)
➡ 両親は幼い頃から不仲、離婚。3人姉妹の真ん中で、常に姉に負けたくないと思っていた
✅ 就学・就労での問題:いじめ、学業や仕事での不適応
➡ 友達が少ない、気を許せる友達がいなかった
✅ 将来への不安:関心を持てる対象がみつかりにくい
➡ 勉強以外の趣味がなかった、勉強以外の時間は無駄と思っていた
私の場合は、もともと性格や家族の影響、就学・就労での問題、将来への不安について、対処法をみつけけることが比較的、容易にできました。
しかし、
「やせている=かわいい」
という社会からの洗脳に対しては
かなり時間がかかりました(><)💦
だって、SNSを見れば
勝手に目に入ってくるのです。
細い人がコーディネートを
アップしているところが。
書店に行けば、
細い人がモデルになっている
ファッション誌が並んでいるんです。
テレビを見れば、
太っている人がいじられていて、
細い人が憧れられているんです。
摂食障害になる原因は複雑ですが、
私は、
痩せすぎモデルやインフルエンサーの影響と
それをよしとする社会の問題が大きい
と感じています。
研究でもわかっている!メディアが与える悪影響
メディアの影響が摂食障害の発症の要因である
ことを示す研究は
じつは多く存在しています。
77の研究のメタ解析では
痩せていることを望ましいとするメディアが、それを見聞きした女性の「自分の体型の不満」「痩せの理想の内在化」「食行動への執念」に悪影響を与える
ことが示されているのです。(※3)
✅ 痩せているほうがかわいい
✅ 私は痩せているほうがきれいと思う
という価値観は、
じつはメディアなど外部によって
操作されているのかも。
と私は思っています。
海外における、瘦せすぎファッションモデルの規制
2016年に発表された研究で
世界中で活躍する3000人のファッションモデルのうち、健康体重はたった75名であり、94%のモデルは危険な低体重であった
という衝撃の研究がありました。(※4)
痩せすぎモデルの死亡報道もあり、
海外では瘦せすぎモデルの規制
が始まりました。
2006年、イタリアでは
✅ BMI18.5以下のモデルがファッションショーに出ることを禁止
✅ モデルは摂食障害でないことの医師の証明が必要
になったのです。
イタリアについで、スペイン、アメリカ、デンマーク、フランスなどで、瘦せすぎモデルに対する規制が作られています。
日本はと言うと…
そんな規制はまったくなしです。
(2022年1月現在)
この現実、みなさんは
どう受け止めるでしょうか(><)💦
社会の価値観に振り回されない方法
「やせている=かわいい」という
社会全体の価値観に振り回されず、
そのような考えから脱却するためには…
①社会的な価値観に振り回されていることを自覚する
②目に入る情報を遮断する
個人ができることは、
この2つかなと考えています。
①社会的な価値観に振り回されていることを自覚する
この記事にも書いてきたように、
私たちはメディアによって
価値観をアップデートさせられています。
まずはその現状を知ることです。
そうすると、
これまでは細い人が載っている雑誌やSNSを見たとき、
「いいな~。私ももっと痩せたいな~。」
と思っていたのが、
「これ痩せすぎてるんじゃない?健康を害しているよね。」
と冷静に思えるようになってきます。
②目に入る情報を遮断する
細い人が輝いていたり
普通体型の人がいじられているのを
毎日毎日、目にしていると、
やっぱりその価値観が植え付けられます。
そういった情報を見て、
自分で自分に洗脳しているようなもん!
✅ 金持ちになりたければ、金持ち集団に入っていけ!
✅ あなたの年収は、電話帳の一番上にくる5名の平均年収!
みたいなこと、
よく言われますよね。
結局、
一番よく接触する人や価値観が
あなたの価値観に反映される
ということです。
モデル体型のような人のインスタや
明らかに痩せすぎの人のSNSを
毎日みてないでしょうか(><)💦
そういった情報を遮断しないと
なかなか考えや思考は変わりません。
最後に
私は、学生時代に
摂食障害で苦しみました。
ダイエットとリバウンドの繰り返し
食べては食べることを拒否しての繰り返し
でした。
みなさんには、
そうなってほしくないし、
以前の私と同じように
悩んでいる方がいれば、
力になりたいと思っています。
「ちょっと痩せたいな。痩せてきれいになりたいな。」
というちょっとした願望から
摂食障害になってしまう人も多いです。
ダイエットサポートをする者として
今後も、正しく健康的なダイエットを
お伝えしていきますね。
最後までご覧いただき
ありがとうございました。
【参考文献】
※1)摂食障害治療支援センター 摂食障害治療ポータルサイト
https://www.edportal.jp/pro/outline.html
※2)神経性やせ症(AN)初期診療の手引き
※3)The role of the media in body image concerns among women: a meta-analysis of experimental and correlational studies. Psychol Bull 2008 ; 134(3) : 460-76.
※4)Models keep getting skinnier and skinnier. New York Post 2016(9 June).
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