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水深800メートルのシューベルト|第225話

「私、何度もお願いしたわよね? 軍に入るのはやめてって。海軍なんかに行ったら、離れ離れになるのよ」

 彼はそれを聞いて肩をすくめた。
「僕の決意は変わらないよ。それに、ずっと離れているわけじゃない。軍の指定病院で研修医をすることになるだろうが、忙しくても家に帰れるだろうし、少ないが休みもある。時には彼と釣りに行くことだってできる」

 そう言いながら、僕にウインクした。
「でも、その後の軍での勤務が始まったら? 海軍で洋上に出たら、何か月も帰らないかもしれないんでしょう?」

 ママの目に涙がうっすらと浮かんでいた。

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