コールセンターで働いていた思い出

あまり人目につかない仕事、主にオフィスワーク系は何をしているのか、転職の際に気になったので調べてみた。

だが、案外、というか、そう云った事を紹介している記事は少ない。

当たり前か。本人にとっては日常で、過ぎた過去だ。それにまぁ、守秘義務もあるだろう。それを守っているうちに仕事内容など忘れてしまうものだ。


前フリはここまでで、コールセンターという地味に時給のいい職場で何をするのか、どんな客から連絡が来るのか。簡単に紹介していこうと思う。

昨今、「カスハラ(カスタマーハラスメント)」という言葉が報道番組で取り上げられるほど注目された。

そのため、コールセンター勤務を好き好んで希望するものは少ないだろう。

私だってそうだ。そのため、募集要項には「コールセンター」と記入されずに、「事務、電話対応」などとまやかされてることが多い。

そのまやかしに引っかかり、面接まで行くと「電話対応が多め」などとやんわり告げられることもある。部署の名前がコールセンターであっても、頑なに勤務前は事務と言っていたのはいい思い出だ。殴りたい。

なので、電話対応多め、などという曖昧な表記の妙に時給のいい仕事の面接では「コールセンターですか?」「クレーム対応ですか?」「入れ替わりは激しいですか?」など聞いておくといい。

はじめからコールセンターとして認識している場合は、ヘッドセットの有無を聞いておくと、個人的には良いと思う。ヘッドセットがないと、肩と頭で受話器を挟んで対応しなくてはいけないハメになるので。

コールセンターなのにヘッドセットがないのか? と思われるかもしれないが、これが結構あるのだ。首が痛くなるので本当にそこはケチらないでほしい。


そして勿論、上層部はカスハラを認識している。しかし対応は教えない。というか、とにかく怒鳴りたいだけの客に対する対応は「無い」。

正解がないので、客の気が済むまで怒鳴られて詰られる。それがコールセンターだろう。

そうしてそんな客は好き勝手言ったあと必ずこう告げる「ホントに悪いと思ってんのかよ。責任者呼べ。」と。何を悪いと思わなければいけないのかわからないし、端から代表電話番号にかけろ猿。と思うが、客がそういえば嬉々として責任者を差し出せるので、終わりの合図だ。ご苦労。

稀にこちらから責任者を差し出そうとしても、なぜかそれを拒否して、くどくどと謎の持論を展開する説教を続ける人間もいるが、それは本当に稀だ。クジで言ったら大凶だろう。


こんなことを聞いたら誰もコールセンターなんかで働きたくないだろうが、実際こんな客は100人中……5~6人くらいだろうか。

要はハズレだ。凶。

本来、困っている人間は怒りやすい。困るから泣き喚く赤ん坊から成長してない。そんなカスみたいな人間はハズレなので、全員が全員そうなわけではない。

困っているからこそ低姿勢な客もいる。きっと接客業なのだろう。

こちらもそんな客には真摯に対応する。因果応報だぞ、カス客。お前は一生困ってろ。


コールセンターは時給がいい。当たり前だ。しかも客の傾向はどんなサービスでも結局変わらない。だったら、時給がいいところを選ぶほうがいいだろう。

このご時世、コールセンターで働こうとする人は少ないため、基本的に会話できる人間なら未経験であっても絶対に採用される。多少PC作業に難があったとしても、全然問題ない。

それに、場所によっては一件取るごとに給与にイロがつくところもある。電話先の客の財布だけを見ることが出来るタイプなら、短期間でかなりいい金額が貯まる。それがいいところだろう。

クレーム対応専門の場所もあるのでそこは注意だが、そうでない場所ならば一部のハズレを引かなければ、一般的な事務・オフィスワークよりも圧倒的に稼げる。

「受電のみ、クレーム対応なし」はいい記述だ。クレーム対応なしなどと書かれていても、客はバカなのでクレームをコールセンターに持ち込むので逃げ切ることはできないのでそこは諦めて欲しい。

クレームが普通より少ない、というだけだ。


コールセンターを続ける理由としては、要は金だ。電話を取る仕事は金。

時給でも月給でも、とにかく一番高いところにコシカケで就職。そして転職。


私の職場はどんなに頑張って対応したところでイロはつかないので、ほかにも人はいたのだが私以外電話を全く無視していたので、嫌になって辞めた。それでも半年は粘ったのだから褒めてあげたい。

「長く続く人少ないんだよね~」と視察にくる上層が言っていたが、多分原因は、古参が新人に電話を全て押し付けてグースカ寝ているからだろう。辞めるときに言えば良かった。

一人で一日50件のイカれた客の電話を捌いたときは人を刺しそうになったので、多分向いてなかったのもあるのだろう。……いや、向き不向きの問題ではないか。

そんな職場もあるが、本来はイロがつくことが多いので此処は稀だ。


金を稼ぐのにはオススメだが、長期間働けるような場所ではない、というのが経験者からの結論。

アルバイトで適当に稼いで、サッと次に行くのが一番いい。

それに、「コールセンターで働いていた」という経歴は相手に「ある程度の接客レベル・忍耐」があると認識されるので、社内コミュニケーションがまだまだ欠かせない現代に於いて有利なところがある。

足掛けの経験職としては、給与・経験値共にいい方なのではないだろうか。



コンビニ店員、芸術鑑賞系の警備、某大手キャリア飛び込み営業、史料撮影、居酒屋店員(キッチン)、V.V店員、歯科助手、在宅ワーク(業務委託)、輸入関係事務、コールセンター、チャトレ、コンパニオン……

アルバイトを含めいろいろ仕事をしてきたので、またいつか仕事の思い出を、思い出したら書いていこうと思う。


こんな 人生ゲームに マジになっちゃって どうするの