oimino(及川みのる)

山ん中で竹切ったり竹切ったり...陶で人物作っています。サークル『おいミノ部』認可され…

oimino(及川みのる)

山ん中で竹切ったり竹切ったり...陶で人物作っています。サークル『おいミノ部』認可されました。まだまだ色んなことが手探りですが共に作っていくことができましたら。

最近の記事

海とワカメと魚とヒトと

 及川みのる氏の両親の住まう気仙沼市の実家は高台にあるため、津波の災害からは逃れることができましたが、その地域は未だに水道が復旧しておらず、病気で高齢の父親が入ることが出来る高齢者の為の療養所が見つからず(地域の設備が破壊されているため)現在気仙沼の実家にて介護中。  作家のアトリエは東北の津波ほど大きく被害を受けなかったが、それでもアトリエの破損は著しく、まともに作れる状態ではなかった。また、故郷の甚大な破壊と福島原発の事故の両方が作家の気持ちを大きく揺るがし、「気持ちが

    • 『海とワカメと魚とヒトと』

        • 開拓者たち

           波佐見に住んでいる私に限らず、焼きものと言ったら一般的に器のことを指すだろう。10年ほど前だろうか。私は「トーキマン」という自分で焼き上げた陶製の鎧を纏ったスーパーヒーローに出会った。   トーキマンの正体は及川みのる。当時、東京芸術大学大学院で陶芸を学ぶ学生だった。この人の生き方はおもしろい!と、異色の作品を見た私は、興味が尽きなかった。  そして今。  茨城に身を置く彼が生み出す作品は、親しみ深いが妙だ。土着の妖精のような、はてまた生き別れの妹のような。不死身のよ

        海とワカメと魚とヒトと

          『2時まで』

           『2時まで』は私が美大を受験するにあたって上京し、新聞奨学生をしながら予備校で勉強していた時を元に再現した写真の作品である。 朝3時に起きて朝刊を配り、電車を乗り継ぎ予備校に通い9時から4時まで    デッサンをひたすら描き続ける日々。   ......お昼を食べて気持ちよくなった頃にはもう睡魔には勝てない。 デッサンを描いているパネルに『2時まで』と書き込むと、その時間までは安眠が約束され、所長直々に肩を揉んで起こしてくれる。 当時はとても余裕がなかったが、振り

          ラグ美術

           私が美大に進むと決意した大きな動機は『大学でラグビーを続けたい』ということでした。高校でこの競技に出会い注いだ情熱が、美術(表現すること)にシフトしていきました。                              高校でのラグビー同期生は、表現をする者としての私のいわば原点でありました。 津波被害の大きかったその故郷でみんな必死に生き延び、今を生きている。   それぞれの『今』を作品にした。芯となるもの、命がけでつかみ取った日常を背景に、カメラを見て大地に踏ん

          2018 鳥羽じゃらし子(アメとアメ)

          2018 鳥羽じゃらし子(アメとアメ)

          2010 ちちホヤジ

          2010 ちちホヤジ

          介護とロックと水泳と

          『もう限界です』と言葉にしてみた。 昭和体育会系の脳筋ではなかなか口に出せない。 身体がボロボロになるまで運動を続けていた過去を見ても明らかであろう。 母の介護で出た言葉。 側から見たら元気でしっかりしてる 断片じゃ分からなくて介護にあたっている当事者の言葉に一番耳を傾けなければいけない。 現場が全て。 だから介護している人間が声を出さなくてはいけない。 亡くなった父も次男だが、私は会うことのなかったおばあちゃんを十代で介護して看取っている。父の父、私にとって

          介護とロックと水泳と

          もがく絶滅危惧種

          ここ100年もしないうちに地球上の動植物の絶滅した種の数が...ものすごい..。 正確な数字を記憶するより、その圧倒的な絶滅した種の数を見て衝撃的で辛かったのを記憶している 『人間』の影響で。 人をテーマに制作しているので、人とは自分とはなんぞやと考えることがたぶん多い。 人に絶望して、人に助けられ、なんなんだろう...と答えは見つからない。 絶滅種の話で人なんか居なくなれば...と思うが私もまた、人なんだよね、たぶん ちょっとSFですが人は地球の外の異物で、ここ

          もがく絶滅危惧種

          プロフィール

           宮城県出身(生まれは岐阜県揖斐川。2歳までだが大きくなってから同じ病院で数ヶ月違いで生まれた方と出会い姉弟の様になっていたり、ご近所さんも同い年で 岐阜出身だったりそのお友達とも仲良くなったり...円空さんが好き) 10才 宮城県本吉町津谷『ヨネザワ』第2回プラモデルコンテスト優勝。(基本ガンダムメインだがこの時はダグラムである...プラモ大好き)シャアザクを改造して旧式ザクにする(口からのパイプとか数カ所取っただけ...しかし小学生には勇気のいる事であった)学校が少しざ

          『ひじよせ子』

          ねこと母

          ものすごいハイテンションでデイサービスに行く 軽い躁(そう)状態の母。 玄関で寝ているシシオ(犬10歳♂)に行って来るからねえー! なんて普段言わない言葉を出す。 『犬猫すかねえ(好きでない)』と公言?(何が本当の言葉か解らない) している86歳、元気にお迎えのワゴン待ちに外へ出る(30分前)。 帰ってきてもワゴンが見えなくなるまで手を振り見送っている。 ショートステイ(泊まり)でもそうで、行きは不安定極まりない感情になるが お迎えに行くと職員の方とハイタッチする様な勢いで

          『メルヘンカモン』

          ヒトと海と鉄筋コンクリートより でっかいトラックが紙の様に、くしゃくしゃに でっかいコンクリが、目の前ごろごろしてて アスファルトの道路もどこさ行った? 『まぢ(町)どごだ?』 ここ、どこだっけな... みんなどごさ(どこに)行った? 静かで色もない、グレーな気がした。 波音だけが聞こえててる 『おとうさーん、おとうさーん』見知らぬおばちゃんが 塩に(海水)浸かった田んぼで探してる 一緒にと...長靴はいたが踏み出せない。 おばちゃんの帰りに、飴を渡す

          『メルヘンカモン』

          かいご

          かいご 朝はよから、いや夜明け前から起こされる あーでもない、こーでもない ドアバッタン、どったん。 デイサービスの日と勘違いしてる というか会話が成り立たない 『今日は金曜でないよ!土曜日です!』 という会話を延々とする 紙に書いてもうまく行くときと行かない時がある。 書いた紙をずっと取って置いてるから余計わけわからなく なってしまう。 いろんなこと試してみたが 結果、母に合わせちゃいけない コントロールしようと考えなくて良い。 自分がおかしくならないように 穏やかに、