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「吾妻橋金龍山遠望」−旦那さん、江戸綺麗ね!あ!花びら!お茶目!−『名所江戸百景』

今日は20000歩近く歩きました。
やっぱり寒かったので今更寒気がきました。
歩いている間は一生懸命なので息が上がっていますが落ち着くとすぐに温めないといけませんね。
教訓です。

ほぼ日の富嶽三十六景のカバーが出ていますね。
甲州石班沢の絵が丸々カバーになっているやつです。
あれかわいい。

そんな歩きまくった今日も広重
今回は『名所江戸百景』「吾妻橋金龍山遠望」です。

なんとも粋な絵!!!!

芸妓が全部映らないうちに描いてしまっている!
しかも桜の花びらが舞っている。
奥には富士山。
美しい風景ですね。

題名の吾妻橋は昨日やりましたね。
浅草駅のすぐ近くにあり、駒形橋の上流にある橋です。

そして金龍山浅草寺のことらしい!

https://www.senso-ji.jp/

浅草寺に伝わる縁起には、観音さま示現の日、一夜にして辺りに千株ほどの松が生じ、3日を過ぎると天から金の鱗をもつ龍が松林の中にくだったと記されている。この瑞祥が、後につけられた山号「金龍山」の由来となった。また現在、浅草寺寺舞として奉演されている「金龍の舞」も、これに因む。

浅草寺ができる時のエピソードにちなんでいるのですね。
それが絵では五重塔と浅草寺の本堂が描かれている訳です。
この絵は日本の特に江戸のシンボルが多く取り込まれているのが華やかポイントです。

この猪牙舟に乗っている女性はとても高価な簪をつけているようです。
鼈甲簪と言って、特に貴重な白鼈甲の細工のなされたものを施しています。

白べっ甲のかんざしは以前にもお話ししたように、少々贅沢ではありますが、附下や小紋、紬のおキモノなどの普段のおキモノにもお勧めで(TPOや意匠にも依ります)、意外とオールマイティーにお挿し頂けるとても重宝なべっ甲かんざしです。

それを頭に挿していると「やりおる、、。」と唸らせることができるものなのでしょうね。
なので絵の女性は相当いいとこの女性であることがわかります。
この女性が先に申した通り、芸妓とは限らないのが面白ポイント。

実はこちらの本も参考にしています。
広重の絵を多く取り扱っているので深掘りしやすい!
こちらには今戸界隈の高級料理屋の女将さんではないかと推定されています。
この吾妻橋のもっと上流に今戸橋という橋があります。ちょうど他の川と交差するところです。

赤ピンが今戸橋跡。今はもうないのですね。
その下の下にある灰色ピンの橋が吾妻橋
いろいろなサイトを回りましたがここが高級料理屋の多い界隈だということは乗っていなくて残念。今でいう広尾白金みたいなところでしょうか。

そこの女将さんが馴染みのお客さんの男性客・旦那さんと同伴勤務みたいなことをしているらしいです。
最近同伴の意味を知ったんですけど、勤務前に一緒に店に行くことなのかな?
それをしている最中であるというのです。
納得。

まるで女性がお客さんときゃっき言いながらお酒を楽しんでいるかのような黄色い声が聞こえてきます。
そして少し揺れてる船が富士山や浅草寺を隠したり見せたりしながら上流に向かってゆっくり流れていくのでしょう。
花びら頭についてるわよ旦那さんなんていいながら、光るツルツル頭から花びらを剥がす女性と嬉しそうな男性が頭に浮かびます笑。

今日はここまで!
#歌川広重 #名所江戸百景 #吾妻橋金龍山遠望 #浅草寺 #吾妻橋 #今戸橋 #鼈甲簪  



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