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【研修レポ】心不全を抱える高齢者の支援について

先日、市内事業所のケアマネさんを対象とした

「心不全を抱える高齢者の支援について」の研修に参加させていただきました。この記事はその備忘録的なものです。

会が開かれた経緯→地域ケア会議での結果

地域ケア会議とは?という方は以下を参考に。

↓↓【地域ケア会議の概要(pdf)】↓↓


(画像の引用リンクへはこちら

↑みたいな機能をもつために運営されているもので、

下にある「地域課題」として心不全に対する知識を習得してもらうことが大切!となったそうです。

僕は勝手に、課題に対しては「仕組みを作るもの」と思っていたので、「知識が大事」という結果に対して、研修を開くというパターンもあるんだなぁと、感心していました。


※ちなみにですが、高齢者社会が進む中で予想されていることの一つに心不全パンデミックなるものがあります。在宅生活の旗振りをするケアマネさんが十分に心不全について知識をもってくださるというのは、地元に住む人間としては心強いですね。

知ってもらうなら、運動も

へ~ってお話聞いていたら

「リハとしての視点も大事!」となり、お声がかかりました。僭越ながら心リハ指導士でも何でもない、ただのPTの僕ですが、「高齢者の心不全に対する運動」として、少しお話しさせていただきました。

実際に運動を提供する方々というよりは、心不全のある方の生活のマネージメントとして、運動療法の効果・リスク・ポイントを知って頂きたいと思い

【ダイジェスト版】心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン(2012年改訂版)(リンク張ってあります)

をメインにお話させていただきました。

理学療法士がケアマネさんにお伝えしたこと

お時間が5分(ケアマネさんは超多忙!)でしたので…

①心臓悪い=安静は50年前の話 適切な運動をチームで支援しよう!

②適切な運動のメリットは
1.体力の向上
2.QOL(生活の質)の向上
3.心不全が理由の入院、再発の予防

③負荷量として
・自覚症状(Borg指数で「ややきつい」)
・話しながらできる程度の有酸素運動

④過負荷のサインとして
1.自覚症状(倦怠感持続,前日の疲労感の残存,同一負荷量におけるBorg指数の2以上の上昇)
2.体重増加傾向(1週間で2kg以上増加)
3.心拍数増加傾向(安静時または同一負荷量における心拍数の10bpm以上の上昇)
4.血中BNP上昇傾向(前回よりも100pg/ml以上の上昇)

という風にお伝えしました。

ようは、こんなイメージです。

画像元である

国立循環器病研究センター様の「心臓リハビリテーション ─ その目的・内容・効果 」はすっきり分かりやすいです。

※有識者の皆さまへ:ご指摘あればお願いしますm(__)m

ケアマネさんからの感想

「運動も大切だとは知らなかった。」といったことを言っていただきました。最近は1時間近くお話させていただく機会が多く、正直5分で満足してもらえるのか?という不安ばかりありましたが、ポジティブな感想をいただけて良かったです。

その他の医師・栄養士・看護師さんの話を拝聴できて、ラッキーでした。

心不全となると、塩分の制限=薄味しか食べられない?

僕はちょっとこんなイメージがあったのですが、酢・マヨネーズ・牛乳など

塩分に頼らない味付けで、食を楽しみながら心不全管理ができることを知りました。

在宅医の先生がおっしゃっていた、

「退院前に、厳格な塩分制限から、自宅でしそうな食事にシフトし、その状態での服薬調整ができると、退院してすぐ悪化を防げるのでは?」

というのは医学モデルから生活モデルに移行するために、とても重要なポイントに思いました。


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