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22年9月23日 その5508『逢坂誠二の徒然日記』(7205)

秋分の日の朝です。

夜明け前、都内は雨、気温は19度。

日中は、24度の予報です。

完全に秋の雰囲気です。


1)円安

円安が止まりません。

日銀は金融緩和の継続を発表しました。

つまり金利は低いままとなります。

一方、アメリカFRB(連邦準備制度理事会)は、

記録的なインフレを抑え込むため大幅な利上げを決めました。

日米の金利差が一段と拡大し、円を売ってドルを買う動きがより強まることになります。

昨日の東京外国為替市場で、円相場は、1ドル=145円台まで値下がりしました。


1998年以来、およそ24年ぶりの円安水準です。

燃料や食料品など、輸入の多い我が国にとっては痛手です。

また日本の不動産が、投資目的などで外国資本に買われる動きも活発化しています。


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こうした中、政府日銀が、昨夕、ドルを売って円を買う市場介入に踏み切りました。

介入の直後、円相場は一時、1ドル=140台前半まで、5 円以上円高方向に動きました。

政府日銀が市場介入するかどうか不確定だっただけに、インパクトは大きかったと思います。

しかし冒頭に書いた通り、日銀が金融緩和を続ける姿勢を改めて示しています。

日銀の黒田総裁は記者会見で、

当面、金利を引き上げることはないと言ってよいと発言し、

緩和を引き締め方向に見直す時期は、2~3年先との見通しも示しました。

一方、FRBは、政策金利の水準が年末までに4.4%になるとの見通しを示しています。

つまり日米の金利差が拡大する構図に変化はありません。

今後も円安が進みやすい状況なのです。


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政府日銀は、緊急緩和というアクセル、円買いドル売りというブレーキ、

昨日はこの両方を一緒に踏んだことになります。

今後、このチグハグな対策を繰り返しても今後の効果は薄いと思います。

アベノミク、金融緩和の限界が明らかです。

これまでの金融政策の検証、見直しが必要なのですが、政府日銀の対応は遅すぎました。

金融緩和などの対応により株価を引き上げ、円安を容認することで、

政府日銀はこの10年近く凌いできました。

この政策は実際には日本経済の基盤が強化されていないにも関わらず、

経済の調子がみかけ上良く見えるハリボテのようなものでした。

呼び水として短い期間で終えるべきものでした。

本来、政府が行うべきことは、省エネ、環境対策、1次産業など、

日本の本当の実力を高める政策に注力する必要があったのです。

みかけ上の経済の調子の良さに目を奪われて、長期に渡りその努力を怠ったと言えます。

その結果、日本の実力がじわじわと低下しています。

単に日米の金利差だけではなく、これも円安の一因だと私は思います。


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来週以降も円安が続く可能性が高く、物価上昇基調にも変化はありません。

国債市場では、10年債の取引が成立し難い状況が生まれています。

極めて危険な状態にあると私は感じていますが、

以前から指摘している通りアベノミクスを長く続けた結果、

政策の選択肢がない袋小路に入っています。

こんな状況にしてしまった政府日銀の責任を問わねばなりません。

国民の生活を守り、日本経済を底堅いものとするための政策転換をしなければなりません。

繰り返しますが、その選択肢少なく、即効性のあるものがないことが最大の問題です。

ここまで病状を悪化させた責任は甚大です。


さあ今日もブレずに曲げずに、確実に前進します。

===2022.9.23===

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