記事一覧
文学フリマ東京36の備忘録
5月21日に開催された文学フリマ東京36に参加しました。
備忘録として、よかったことと反省点を書いておきます。
よかったこと①新刊『杉田久女句集』&『草雲雀』を販売できた
ずーっと前からチクチク準備していた杉田久女句集。
ずーっと前から準備をしていたはずなのになぜか前日に本が到着するというギリギリっぷりでしたが、なんとか間に合いました。
今回、杉田久女句集という名前ですが、補遺として句集未
中村安伸『虎の夜食』
中村安伸『虎の夜食』(邑書林 2016)。
中村安伸さんとは知り合って久しい。初めてお会いしたのは、当時所属していた早稲田大学の俳句研究会でひらかれた句会の席だったと思う。学生に混ざり、今と変わらぬ柔和な笑顔で句会に参加していた印象が強く残っている。
当時の中村さんがどのような句を作っていたかについて、残念ながらはっきりとした記憶はないが、その分句集を読む愉しみを得られた。
句を引く。
睡
不器男の三ヶ日(「里」1月号_川島ぱんだ)
正岡子規に「鍋焼きうどんを7杯食べてうどん屋の親父に怒られる」という逸話がありまして。率直に言えば、今までホラ話だと疑ってかかっていたのですが、案外そうではないのかものしれない。と、「里」1月号を読みながら、思い直しました。
巻頭エッセイに川島ぱんだ氏の「不器男の三ヶ日」。正月らしい、ゆったりとした記事。芝不器男記念館に所蔵されている100年前の不器男の日記を読み解く内容で読み応え十分。
英語
世界もまた。(『成分表』上田信治)
上田信治さんのエッセイ「成分表」の書籍化の知らせを聞いて喜んだ人は多いと思います。私もその一人です。俳句同人誌「里」、そしてWebサイト週刊俳句に掲載されたエッセイを集めたこの本。
極々私的な、あるいは個別の内容が、なぜか一種の普遍性を獲得する瞬間が、この世界には確かに存在していて、なかなか、普通に過ごしていると、そういった瞬間に出会うことには難しい(というか、気づかない、あるいは忘れてしまう)
「吉岡禅寺洞俳句全集」刊行記念対談のお知らせ
暁光堂俳句文庫『吉岡禅寺洞俳句全集』刊行を記念して対談動画を配信します。
『開墾する人 〜知られざる吉岡禅寺洞の世界〜』
出演: 俳人・生駒大祐
暁光堂店主・大穗汽水
【吉岡禅寺洞】
俳人。1889年福岡県生まれ。学生時代から新聞の俳句欄や雑誌への投句を続け、ホトトギス同人となる。後に口語・自由律・無季俳句に傾倒。1936年、日野草城、杉田久女らと共にホトトギスから除名処分を受けた。