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顧客を見失うヒアリング / 本気のフィードバックをもらわないと意味がない



2024年9月4日、Podcast番組「Oh my week」第144回を配信しました。
今回は「スタートアップのCEOが起業前に準備したこと」についてお話ししました。
↓AIによる文字起こしは下にあります。

西野誠 / にしのまこと
株式会社Oh my teeth 代表取締役CEO 1994年生まれ。学生時代に物流スタートアップ「オープンロジ」にて創業期を経験。新卒でワークスアプリケーションズに入社し、大規模基幹システムの開発業務に従事。2019年10月、株式会社Oh my teethを共同創業。Onlab21st優勝。ICC D2Cカタパルト2022優勝。ICC DXカタパルト2024優勝。Forbes NEXT100 2024選出。

Nishino:おはようございます!Oh my teeth代表のNishinoです。

Akari:Akariです!Oh my weekは1週間で見つけたOh!な出来事・トピックをゆるく掘り下げビジネスや日常のヒントを探っていく番組です。毎朝7時に放送しているので、ぜひチャンネル登録して聞いていただけると嬉しいです。水曜日、おはようございます。

スタートアップのCEOが起業前に準備したこと

Akari:本日は前回の続きで、Nishinoさんの今キャリアのバックグラウンとかOh my teeth創業の話をしているんですけれども、今回はOh my teethの創業に向けて準備したことっていうことを前回からの続きでお聞きしたいです。

Nishino:2つあって1つ目は、「そもそもお客さんがいるか」みたいな、顧客がいるかみたいなところに時間をかけました。2つ目は「それがどうしたら最短にできるのか」、この2つをめっちゃ考えました。これはよくサムアルトマンが、VCのアクセラレーターがありますけど、アクセラレータの標語が「人が欲しがる物を作れ」っていう話ですけど。当時はその言葉のことを知らなかったんですよ。でも間違ってなかったって意味で。とにかく人が欲しがるかっていうところをチェックした。2つ目はどうしたらできるかっていうってことを考えた。

求めている人がいるかどうかを探す

Akari:お客さんがいるってどういう検証をして、どういう答えが出たら
確証が得られるみたいなのってありますか?

Nishino:これは習った話だけども、「5人に聞いたら1人は少なくとも絶対に買う」っていう状態を一旦のゴールにしました。「欲しいです」とかじゃなくて、「買います」

Akari:その瞬間にみたいなお金も出すということですか?

Nishio:ちゃんとクレジットカードを切ることまでいったら検証完了なんじゃないかなと思ってて、そうなるまでコンセプトを変えたりとかをしてました。やり方はめっちゃシンプルで、周りの人に「これこういうのやったんですけど興味ありますか?」とか聞いて回ったし、あとはネットとか、SNSとか矯正とかについて書いてある人に対して声かけたりとかして。

Akari:総当たりって感じで、いろんな人に。

Nishino:そうそう。そこでいろいろ気づけました。すごい最初は若い方々、10代後半とかの方をターゲットにしてたんですけど、なんかこれ反応的に
明らかに20代後半から30代前半ぐらいの方の方がフィットするなとか。

Akari:そうなんですね。

Nishino:明らかに反応率全然違うなとかを、反応率は数字とかじゃなくて
もう感じ方によって、こっちだこっちだみたいな感じでチューニングして
「正しい」みたいなのをやってった感じですね。

第三者から本音を引き出す

Akari:なるほど。いやこれ結構やりがちだなって思うのが、近くの人に聞いて「これどう思う?」「めっちゃいいじゃん」みたいな。なんかそれ「あ、いける」って思っちゃうけど、ちゃんとお金を出したりとか、情けをくれない第三者みたいな、全然知らない人みたいなとこに行くって言うのもなんか大事なんじゃないかなと。

Nishino:大事。それまさに、ポイントはこれもAmazonとか、プレスリリース最初に書くとかってあると思うんですけど、出たもののように説明した方がいいなと思いました。適切なフィードバックをもらうためには、怒られにいくみたいな話あったと思うんですけど、今こういうプロトタイプ作ってて
あくまでこれ構想段階なんですけどみたいな話をしちゃうと、してたんですよ僕は。そうするとねこれ正常なジャッジをしてくれないんですよ。だから、ちゃんと言うっていうのはめっちゃ意識してました・実物がまだできてなくても、ホントあるかのように言うっていう。そのご飯屋さん行ったりして、メニュー表見るじゃないですか。その文字であっても写真であっても、これらが出ないことは絶対想定しないじゃないですか。だからちゃんと選べる。これが全部試作中だからってなったら、、、(笑)

Akari:確かに、「お店行ってこのメニュー考えてるんですけど、どうですか?」「お、いいじゃないですか」みたいな絶対言っちゃうけど、実際
「頼みます」って言ったら「あ、すみません。今日は違う」みたいな。

Nishino:そうそう。結局定番のモノしか売れない話がまさにそれだと思ってて。

Akari:なるほど。それめっちゃ大事というか、その発想なかったです。

Nishino:やっぱ本気のフィードバックもらわないと意味がないから、そうなってくるとそうやらないとダメ。

求められてるものを最短で見抜く

Akari:一つ目のその「ほんとにお客さんいるのか、売れるのか」っていうところはそこ。2つ目の「実際できるのか、これを実現するために」ってところを教えてください。

Nishino:これはとにかくリーンにやってくってことがポイント。じゃあリーンにやるためには何かっていうと、センターピン「何が一番重要なのか」ってことを考える。これは一個目と繋がってるんだけど、結局これに一番響くみたいなのが大体共通してるんですよ。例えば値段の話した時に、買うって意思決定した瞬間で、「どのタイミングの情報があったときなんだろう」みたいなことをメモしとく。金額が30万と言った瞬間だったら即決ですになるのか、通わないって言った瞬間即決になるのか、続けられるっていうことつまりこれも挫折しないんですよって時に響くかみたいな。そこから逆算するに場所とかはあんまり論点として出なかったんですよ。ここはあんまり重要視されていない可能性があると。当たり前すぎて重要視していないのかも知れないけど、だから仮説としては症例数、結構件数をおしてるとこが多いから
それ最初から推すのどうかなと思ったら、1万人とか2万人とかあんまり人数とか言わなくて、それよりこだわったのはとにかく本当にコアに抑えてるものを最大に出すということをめっちゃ重要視しました。だからOh my teethの場合は、最初は工場を持たなかったんですよ。今はマウスピースは自社で作ってますけど、これはユーザーからしたら分かんない話なんで。

Akari:そうですね。

Nishino:そうそう。届く場所が自宅で届くっていうのはめっちゃ響いてたんですよ。「家に届くとはなんか楽そうですね」みたいな。じゃあ自分で作ろうとかじゃなくて、だったら「自宅で届くっていうのがコア」だから、だったら1回うちに経由してそっから時短に届けるでもいいよねみたいな話で。こんな感じで崩してた。あとは歯型を取るっていうのは、いまスキャンなんですけど、歯医者さん側の言い分とか、我々の言い分からしたらスキャンの方が最先端だからいいんだけど、そもそもお客さんは歯型をどうやって取るかなって知らない。意外と最初からスキャナーを導入するかどうかめっちゃ迷ったんですけど、そこは別にコアじゃないと思ったんですね。今でこそ速さのために突き詰めると電子一択だよねって、スキャナ一択なんですけど、3割の場合でおいては要件として外した。別に歯型が取れればいいかなって話で。
こういう感じで、一個一個ほんとにユーザーが求めてるものだけにフォーカスするために、ほかの細部はこっち側の論理からしたらそれめっちゃこだわりたい、でもユーザーからしたら比較したらそっちの方がいいけど、自宅で通わなくて良くて、33万円だったらもう別に1時間かかろうが2時間かかろうが初診は別にいいみたいな。

Akari:そっか、仕掛ける側だとそれこそスキャナー導入して最新のテクノロジーでおしたくなっちゃいそうだけど、あくまでも顧客目線で考えて、顧客のOh!っていうところが大事。

Nishino:そう。

Akari:そこ結構、陥っちゃいそう。

Nishino:知ってるが故に知識がついて来る。そこ逃げないっていう感じですよね。

その時の正解を見つけにいく

Akari:Nishinoさんは「リーンにいく」ってかっこよく言ってましたけど、やっぱスタートアップって何でもできるわけじゃないから、そこを優先してめちゃくちゃ見極めないと難しいよっていうことなんですよね。Oh my teethとしてはその顧客に届けるとか、そこを一番。

Nishino:そうそう。初診が無料、家に届くみたいな。最初無料診断だったら行ってみたいみたいな。電子スキャナーだから来るとかではないみたいな。歯型が取れるから来るわけじゃなくて。ここも後々気づいたところでしたけど、我々すごい歯型スキャンをめっちゃおしてたんですけど、ユーザーはできるかどうかをジャッジしたい、自分がいくらでできるのかを知りたい、これが本当のユーザーの課題。でもさっきの一応初期無料歯型スキャンって言ったのは意味はあって、テック間とかエンジニア出身とかテクノロジー会社がやった歯型矯正というのは興味を持ってもらった。かなり響いてたんですよ、実は。これもやりながら、ターゲットが変われば変わるから、最先端の物好きからしたら3Dスキャンの技術が気になるとかで来てくれたんですよ。
だからそういう感じでチューニングしてく。今はもうマスに向けているので、どんどん変えてくという感じですね。「その時の正解を見つけにいく」、
だから終わりはない。

まとめ

Akari:なるほど。お客さんがいるのかってとこと、お客さんの特性を見極めて、そのお客さんが「欲しい」っていうセンターピンを抑える。

Nishino:そう。だから行ったり来たりですよね。すでに今欲しがってるものは何かってのは、相手が変われば欲しがってるものも変わるから、変えてく。この繰り返しで成熟させていくのものかなって個人的に思ってます。

Akari:それを常にやりつつ、始めつつ同時平行でやってったって
感じなんですかね。でも今もそれをやり続けてるっていう感じですね。

Nishino:はい。

Akari:ありがとうございます。じゃあ一旦本日はここまでで、また次回はこの先、今の内容とかビジョンみたいなところについてお聞きできればと思っております。ということで本日もお聞きいただきありがとうございました。Oh my weekは毎朝7時に配信しているので是非YouTubeのチャンネル登録して聞いていただけると嬉しいです。では木曜日もOh!全開でいきましょう。

Nishino ・Akari:ありがとうございました!!



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