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「松永生花店」の千秋楽と「花屋の娘」の卒業

皆さまのおかげで、「松永生花店」は2023年末に千秋楽を迎えられました。花屋の娘も卒業です。

母自身、受け止められずにいたこともあり、ご挨拶ができなかったお客さまが多くいらっしゃいます。いきなりがらんどうなお店になっていてびっくりさせてしまうことが心苦しいのですが、長きにわたり多くの方々に支えていただいたことを、母も涙ながらに感謝しております。ありがとうございました。

祖母から受け継ぎ、母と姉は40年近く、私は30年近くになります。フランス留学とコロナ禍以外のお盆と年末は、ここで手を真っ黒にしながら早朝から深夜まで働いていました。忙しさゆえに誕生日を忘れられ、泣きながら怒り、姉が即席でケーキを作ってくれたこともありました。母の日やお彼岸、卒業式などのイベントごとは、仕事も育児もある姉に任せっきりで申し訳ないなと思っていました。

あっ。ここ数年は父も、地元勤務時代は少し兄も手伝っていたことを加えさせていただきます(笑)。私はお盆と年末年始、実家というより花屋に帰省していたようなものだったので、松永家の中心に花屋があったことは間違いないです。

子ども3人を大学まで行かせてもらえたのは、この花屋で母が頑張ってくれていたからだと感謝しています。その反面、花屋中心で生きてきた母が第二の人生を歩み出せるのか心配なのですが、2024年の年始から続く心塞がれる報道を見聞きしながら、大事な人がこうして元気でいてくれることがいかにありがたいことなのかを考えていました。

お店の奥の神棚から、私が小学校の修学旅行で買ってきた宮島土産が出てきました。「商売繁盛」。そんな小学生もなんとか大きくなりましたよ(笑)。

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