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当たり前の話

世の中、凄いなあとかそんな視点があるのかとか一見驚く発言などがあるが、そういった話もよくよく考えると「当たり前じゃないか!」ということがある。今回はその例を2つ。

1つは、ヴィトゲンシュタインの「語り得ぬものについては沈黙しなければならない」という言葉。これは深淵な哲学的言説に聞こえたものだ。ただこれはよくよく考えると当たり前の話である。「語り得ぬもの」なのだから「沈黙しなければならない」ではないか。どうやって発言するのか?

もう1つは坂本龍馬の西郷評である。勝海舟に言われ坂本龍馬が西郷隆盛に会ったときの印象を勝海舟に聞かれたとき、坂本龍馬は西郷隆盛のことを「大きく叩けば大きく鳴り小さく叩けば小さく鳴る」と回答したという。その西郷評を聞いたとき、勝海舟は「西郷隆盛も大した男だが、それをそう評する坂本龍馬も大したものだ」と言ったという。でもこれも当たり前の話ではないか。なんだって大きく叩けば大きく鳴り小さく叩けば小さく鳴るではないか。

このように当たり前の話は多いのである。

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