第13回: グリッドデザインでプロレベルのレイアウトを作る✨:バランスと配置の極意
「レイアウトが何か物足りない…」「どこかバラバラでまとまりがない感じがする…」こんな悩みを抱えたこと、ありませんか?
デザインをする上で、レイアウトのバランスや要素の配置は、作品のクオリティに直結します。
そのバランスを完璧に保つための手法として、プロのデザイナーが愛用しているのが「グリッドシステム」です。
グリッドデザインをマスターすることで、あなたのデザインに統一感と美しさを持たせ、よりプロフェッショナルな仕上がりに導けます。
この記事では、グリッドデザインの基礎から、バランスを整えるテクニック、さらに実際のWebデザインや印刷物に活かせる具体的な手法までを解説していきます。
レイアウトを完璧にする「グリッドシステム」の使い方をマスターして、デザインのレベルアップを図りましょう!
1. グリッドデザインとは?
まず最初に、グリッドデザインの基本から理解しましょう。
グリッドデザインとは、画面や紙面を縦横の線で分割し、その線に沿ってデザイン要素を配置する手法のことです。
グリッドは、ページ全体のレイアウトを整理し、要素が統一された形で配置されるように設計されます。
これにより、バランスが取れた、見やすいデザインを実現できます。
ポイント:
- グリッドは縦横の「目」を作るように画面を分割し、要素をその目に沿って配置します。
- Webデザインでは、グリッドシステムはレスポンシブデザインの基礎にもなります。
デバイスや画面サイズが異なっても、グリッドに沿ったレイアウトは崩れにくいです。
2. グリッドシステムの種類
グリッドシステムにはいくつかの種類があり、デザインの目的に応じて使い分けることができます。
1. コラムグリッド
最も一般的なグリッドで、ページを縦の列(コラム)で分割する方法です。
Webデザインや印刷デザインでは、このコラムグリッドが非常に多く使われています。
たとえば、雑誌のレイアウトや新聞のページ、Webサイトのブログページなど、多くのデザインでコラムグリッドが使われています。
このグリッドは、文章や画像を複数の列に分けて配置することで、視覚的なリズムを作り出し、ページ全体を整然と見せる効果があります。
活用例:
- Webサイトのレスポンシブデザインで使われる「12コラムグリッド」などは典型的です。この12分割のコラムを使うと、各コンテンツブロックがデバイスに応じて変形し、ユーザーにとっても使いやすいインターフェースを提供します。
2. モジュラーグリッド
モジュラーグリッドは、縦と横の両方に目を作り出すグリッドシステムです。
このグリッドは、レイアウトにおける高さと幅のバランスを管理できるため、ポスターやビジュアルが重要な雑誌、製品カタログなどでよく使われます。
モジュラーグリッドは、視覚的に重なりやすい要素をきれいに配置し、コンテンツがページ全体でバランスよく流れるようにデザインできます。
活用例:
- 商品カタログや展示会のポスターなど。アイテムを整然と並べ、各項目が同じ枠内で均一に表示されるため、視覚的に情報が伝わりやすくなります。
3. ベースライングリッド
ベースライングリッドは、文字の行の高さを基準にして設計されるグリッドです。
特にタイポグラフィやテキストがメインとなるデザインで、文字がズレずに揃うために使用されます。
文章がずれると視覚的にストレスがかかるため、このベースライングリッドを使うことで整った文章配置を実現できます。
活用例:
- 長い記事を持つWebサイトや、文字数の多い印刷物(小説や雑誌)で、文字が見やすく整った形に揃えられるため、読者の目に優しいデザインになります。
3. 美しいバランスを取るための配置テクニック
グリッドシステムを使いこなすことで、レイアウトのバランスを保つことができますが、さらに美しいデザインを追求するにはいくつかのテクニックを加えると効果的です。
1. グリッドにピッタリと収めない「余白の美学」
すべての要素をグリッドに完全に揃えるのではなく、意図的に余白を作ることでデザインに「呼吸するスペース」を与えましょう。適度な余白は、要素間の空間を生み出し、視覚的なリズムを生み出します。
テクニック:
- 文字や画像の周りに余白を設けることで、情報がよりスッキリと伝わります。また、余白を上手に使うことで、デザイン全体に高級感や落ち着きをもたらします。
2. 視覚的な階層を意識した配置
グリッドはページ全体を均等に分ける役割を持ちますが、視覚的な階層を意識することで、情報の優先順位を示すことができます。
重要な情報や要素を大きく表示し、補助的な情報を小さく表示することで、ユーザーが自然と目線を動かすように誘導します。
テクニック:
- メインの見出しや重要なビジュアルは、グリッドの中心や上部に配置し、サブ情報はその下や横に配置することで、自然な視線の動きを作り出します。
4. 実践!グリッドデザインを使ったプロジェクト
実際にグリッドデザインを活用して、どのようにプロジェクトに取り入れるかを見ていきましょう。
Webデザイン、印刷デザインのどちらにも使える手法を具体的に紹介します。
Webデザインにおけるグリッドの使い方
Webデザインでは、グリッドシステムは特に重要です。
レスポンシブデザインの基礎となり、PC、タブレット、スマートフォンなどの異なる画面サイズに対応できる設計が必要です。
一般的に使われる12コラムグリッドシステムを活用することで、画面の幅に応じて要素を柔軟に再配置できます。
印刷デザインにおけるグリッドの活用
印刷物では、グリッドを活用してポスターやパンフレット、雑誌のレイアウトを整えます。特にモジュラーグリッドを使って、ビジュアルとテキストをバランスよく配置することで、視覚的な整合性を保ちながら情報を効果的に伝えることができます。
5. グリッドシステムでデザインの統一感を手に入れよう
グリッドデザインは、レイアウトに統一感と美しさを与えるための強力なツールです。プロのデザイナーがこだわる「バランス」と「配置」を簡単に実現できるため、初心者から中級者まで、幅広いレベルのデザイナーが活用することができます。
まとめ
:
グリッドシステムを使いこなすことで、デザインの質は確実に向上します。
次回のプロジェクトでは、ぜひグリッドを使って、視覚的に整ったレイアウトを作り上げてみてください。
統一感のあるデザインが、あなたの作品にプロフェッショナルな魅力を与えてくれるはずです。
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