第2回 MBAにきて何を感じたか

のりぞー:第2回目の今回は、私たちがMBAに来て何を感じたかについてお話ししたいと思います。
半年?経ったよね。あっという間だったね。この勢いだと一瞬で2年終わりそう(笑)

えり:特に最初のタームはコアって言って、決まった授業が多くて忙しかったよね。課題も沢山あったし。毎週毎週課題に追われて終わる、みたいな感じ。

のりぞー:かつ、 一応MBAって就職の学校なので、就職の学校というか、キャリアアップして出たいと思って来ている人が沢山いるので、履歴書どうやって書くんですか、みたいなものとか、LinkedInのページを整えましょうみたいな講座もめちゃくちゃあったよね。

えり:ね。会社もいっぱい来るしね。

のりぞー:かつ、部活みたいなものもいっぱいあるし、面白いスピーカーイベントもあるし。

えり:何からやって、何をやらないで、っていう選択が一番難しい時期だったよね。

のりぞー:みんなの共通言語にFOMOっていうのがあって、Fear Of Missing Outって、やべーあれ行かなくて大丈夫かな?みたいな 。

えり:自分の軸みたいなのが決まってないとなかなか選択が難しいよね。

のりぞー:決まっていたとしても、ある程度世界広げたいなって想いを持って来ているから、知らない世界だから、興味がないからってパスしていいのかなとか思う。

えり:なんかそこにもしかしたら決定的な出会いがあるかもとか思っちゃうよね(笑)諦めきれなかったりしてね。

のりぞー:そんなこんなを繰り広げながら、色んな事に拡散する一学期があって、少しずつ今集約してきて、ちょっと落ち着いたかな。

えり:そうだね、もう毎日パーティーパーティーっていうような、回り見ていてもちょっとみんな落ち着いてきたよね。就活も忙しいしね。

のりぞー:そうだね。普通に、社費留学で来てない人とかは、夏の間にどんな所でインターンするかで割と卒業後の就職先も決まるから、忙しく面接とかしている人たちも多いね。
どう?えりちゃん、何を感じた?MBAに来て。

えり:まずは、総括として本当に思い切って来てよかったなというのがあって、赤ちゃん連れて旦那さんまで巻き込んで本当に自分がMBAに来る意味ってあるのかな?とか、子育てちゃんとできるのかしら?とか本当に色々な想いを持ったまま、そのまま勢いでこっちに来ちゃって。

のりぞー:そうだよね。だって出産2カ月後に来たもんね。

えり:そうそう。来て3日で授業始まったから、何も考える間もなく気づいたら教室に座ってるみたいな感じで。

のりぞー:しかも課題に埋もれ、みたいな。

えり:最初授業も全然言ってること分からなかったりして。

のりぞー:で、3時間おきに夜赤ちゃんは起きるし。

えり:授業行って、家帰っておっぱいあげて、また授業戻ってみたいなことをしてたから、結構その時はきつかったし、大丈夫かな?と思ってたけど、今思えば、本当に来てよかったなって思ってる。
なぜかというと、特にロンドンという土地柄もあるし、この学校の特徴でもあるけど、すごく想像を超えるダイバーシティの中に自分が身を置くことが出来て、何十か国の人が来ていて、みんながそれぞれ色んな想いを持って世界中の優秀な人が来ていて、ディスカッションしたりすると、自分が今まで持ってなかった価値観とか、そういう考え方もあるんだとか、日々発見の連続で、それがもう単純に楽しいっていうのもあるし、その中で自分がどういうバリューを出せるんだろうっていうのを日々悩みながら、たまには泣いたりしながらやるっていう、すごく貴重な経験だなぁと思って。
最初の授業って結構チームビルディングみたいなことがあったんだけど、私の同じチームのブラジル人の子が、私が英語に自信がないんだという話をポロっとしたら、えりは英語に自信がないんじゃなくて、リスクを取ってないだけだよ、って言われたの。

のりぞー:グサーッ!!

えり:それが、その子の言う通りだなって思って。英語の上手い下手はあるし、自分もずっとコンプレックスだから。

のりぞー:その子もポルトガル語が母国語だから別に英語が得意なわけじゃないよね?

えり:そうそう。その子も昔留学して、努力して今英語がすごく上手なんだけど、多分過去にそういうことを乗り越えて来てるから、そう言われた時に、そうかと、この30数年生きて来て、リスク取ってなかった~っていうのを、本当に突きつけられて。

のりぞー:しかもすごい可愛いんだよね、そのブラジル人の子が(笑)

えり:それがすごくショッキングかつこういう風に言ってくれる子がいるってなんて恵まれた環境なんだろうって思って、その日は家に帰って泣いて、でも頑張るぞっていう風に思えた。自分はダメだなって思う日も沢山あって、その日の方が多いんだけど、自分は自分だから、このままの自分で色んな事に挑戦するしかないんだなって、今は自分を受け入れつつある。これは日本で仕事をしていたら多分無かった経験かなって思う。

のりぞー:なるほどね。今急に思い出したけど、私も大学時代に1年アメリカ留学をして、すごく優秀な人たちが集うアイビーリーグと呼ばれるところで生物の勉強をしてたのね。英語は自分得意だと思ってたけど、やっぱり医学部目指すようなトップスクールのアメリカ人の学生達に混ざって勉強してて、最初は全然ついていけなくて泣きながら勉強してた気がする。勉強しすぎて蕁麻疹が出た。でも今えりちゃんが言ってたようなことあったなぁ。私は自分は頑張れば出来ると思ってたけど、頑張ってもどうにもならない、でもこの私とやってくしかないんだ、じゃぁやっぱり頑張ろうと、180度回ってまたやる気が出る(笑)

えり:そうそう。そこまで時間がかかったけど、その貴重な経験はなかなかここに来ないと出来ない。

のりぞー:でもそこは吹っ切れることない?私はこれでいいんだ、イエーイみたいな。

えり:あるある。そっちに吹っ切れるしかない。

のりぞー:私は私だもんみたいなね。第2回にしてめちゃめちゃいい話してるんじゃないですか?えりちゃん!

えり:だから、来てよかったなって日々思ってる。

のりぞー:特に、ある程度仕事を始めて、任されるようになったり、回せるようになってくると、すごい大きな失敗とかって上手くかわせるようになっちゃったり、まぁかわせずに大きな失敗いっぱいしたけど(笑)。そんなに大きな挫折っていうか、自分がダメって直視する経験って日本にいるとあんまり無いよね。

えり:のりちゃんは?

のりぞー:まず、えりちゃんみたいな、自分はダメだーでもこのままやるしかないっていうのは毎日感じてるかな、っていうのに加えて、すごく世界中の優秀な同級生に囲まれてめちゃめちゃすごい人たちいっぱいいるんだけれども、完璧な人はいないなって。
例えば、私は今3人で一緒に住んでいて、そのうちの一人が超絶優秀で、優秀っていうのはテスト勉強とか頭の回転がものすごく早くて、MBA来るのにGMATというテストがあるのだけど、一発であんまり勉強してないのに、ほぼ満点取っちゃうみたいな人。

えり:考えられないよね。あんなに皆2年3年勉強してるのに。

のりぞー:日本人は特にね、時間をかけて頑張るんだけど。なんだけど、その子にもすごく苦手なことがあって、例えばチームをまとめて引っ張っていくみたいなのが、それまで自分ですべてをチャチャっとこなしてるから、色んな人の能力引き出してまとめていくみたいなのが、苦手だったりするんだよね。

えり:どうしても効率重視というか自分でやった方が早いんじゃないかとか思うよね。

のりぞー:でもやっぱりグループワークをすることの重要性って、自分1人じゃ見えない価値観を持ってくるとか、視点が入るとか、あとはやり方を変えてみるとか、掛け算のケミストリーってすごい威力を発揮するから、一人の天才が結果出すよりも、そんなに天才じゃなくても10人がものすごく力を合わせたものの方が出来がいいということは多いよね。

えり:そうだね。

のりぞー:それは、チームワークとかチームビルディングの授業でもやるし、どうやってみんなの力を引き出しますか、というOrganization and Behaviorっていう学問というか科目があるんだけど、私たちがいる大学はそこが世界で1番進んでいると言われていて、チームワークをいかに引き出してやるかみたいなのは、実は日本人はすごく得意で、自分が自分がってならずに、全体見渡してこの場合はここを埋めに行こうとか、この人にここをやってもらおうみたいな、人の配置というか、設計図というか、チーム全体を活かすっていうのにすごく学びが多いなって思う。
私もこっちに来る前に、そんなに大きくはないけど、色んな会社の方とか、違う国籍の人が混ざるチームをリードしなきゃいけない立場で、すごく上手くできなかった経験が沢山あるので、今は練習期間だと思ってる。
すごく優秀で効率重視でグループワークをあんまりやったことがない人と2人でチームを組んで、いかにその優秀な人が気持ちよくその人の能力を発揮できる環境を整備するか、とか、何でやってくれないのよってイライラしてるのを顔にちゃったりしたら、その瞬間に向こうもやる気なくしちゃうから、その人がやらないことにイライラするんじゃなくて、このプロジェクトをいかに最終的にいい形に持っていくにはっていう事に向かってチームを作っていく練習を日々色々なグループでやれてる、それはすごくいい経験だなぁと思う。

えり:MBAはある意味、失敗が許される、何度でも挑戦できて、自分の強みとか弱みを改めて整理する期間が持てるってすごく人生の中で貴重だと思う。

のりぞー:多分日本にいてMBAって聞くと、ファイナンスの授業やるんでしょ、とかってなるんだけど、確かにそれはそうなんだけど、そうじゃなくて、特にうちの大学は皆がそれぞれ自分のやりたい事に対して、アクティブに参加できるようにコースもすごくフレキシブルだから、その時間を使っていかに色んな人たちと働くっていう経験を何度も何度もして、上手になっていくかが大事。

えり:みんな失敗しても全然なんとも思わないっていうか、受け入れてくれるっていうか。

のりぞー:そうそう。てかみんな失敗してるしみたいな(笑)

えり:むしろ何も言わないで黙ってる方が、なんであの子いるの?ってなっちゃって。例えばちょっと変なことでも言った方がまだバリューがあるというか、まぁそれも良し悪しあるんだけど。

のりぞー:まぁでもその辺のバランス感覚って、手を上げて発言をしない限りは身につかないから。

えり:でも手を上げて変なこと言っちゃったなって反省する時も多いけど、次で頑張ろうって思える。誰もそれであの子ちょっと…とは思わない。

のりぞー:言わない言わない。みんなだって違うし。

えり:そうそう。それが気持ちいい。

のりぞー:みんな文化も違うし、宗教も違うし。私たちの大学って63か国だっけ?同級生がいて、マジョリティがいないんだよね。行動とか言動で人を評価しないっていうのがすごくいいよね。そんな感じかな。

えり:今回はMBAに来て何を感じたかに語りました。また次回は違った感じで。

のりぞー:いければと思います!

えり:ではまた次回。

2人:さようなら~!!



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