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山には登らない、フラットな谷底を歩く

谷底をひたすら歩くのが好きだ。

日本で登山をしている時は、『谷を歩く』ことは、想像になかった。登山では、森をひたすら歩いた後の、視界が開けた景色が好きだった。

谷といえば、どんなイメージがあるだろう。例えば森の中とか、沢の側とか。私は谷は視界が悪いイメージだった。

◇ ◇ ◇

日本は水の浸食で出来たV字谷が多い。谷は狭く、急なのが特徴だ。

カナダや北欧、ニュージーランド等には、日本とは違う谷がある。氷河の浸食で生まれたU字谷は、平らで広大だ。自分がどれくらい歩いたのか分からなくなるくらい、広い世界がいつまでも続いている。

谷底を歩くのが好きな理由は、沢山ある。高低差がなくて歩きやすい道は、難易度に関わらず、すべての人にオススメできる。そして、なんといっても、スケールの大きさ、壮大な景色だ。

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朝起きて、外にでる。「あれ?ここは現実だろうか」と、視界に映る景色を疑う。

ただ、広い空間に、自分1人がそこにいるだけで。まるで、この世とは違う場所に迷い込んだみたいだ。

どこまでも続く世界と、ちっぽけな自分。自分が抱えている悩みが、いかに小さなものなのかを知る。

そんな気持ちになれるから、好きだ。


◇ ◇ ◇


私が今まで歩いた中で、素敵な谷底歩きができたのが、この2つ。

①スウェーデン クングスレーデン
②ニュージーランド グリーンストーン・ケイプレストレイル

景色の良さ、高低差が少ない道、テント泊と山小屋泊を選べるなど、色んな魅力があります。


クングスレーデン(スウェーデン)

北極圏の街、アビスコから南に400km続いているこのトレイルは、日本語では『王様の散歩道』と呼ばれている。この一部、ニッカルオクタからアビスコまでの110kmは、フェールラーベンクラシックでも有名。

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グリーンストーン・ケイプレストラック(ニュージーランド)

ルートバーントラックの近くにあるトレイル。55kmを4日間で一周できる他、ルートバーントラックに、一部をプラスして歩くことも可能。有名トレイルに比べると人が少なく、より非日常が味わえる。泊まるハットが最高。1000円ほどでこのクオリティは、日本では考えられない。

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谷底歩きのススメ

山登りがしたい方には、刺激や達成感が少ないかもしれません。山頂も目指しません。ほとんどがフラットな道です。

スケールの大きさ、日本では見ることのできない壮大な景色。山を見ながら、ゆるく歩きたい。そんな時には、谷底を歩くトレイル、お勧めです。


(まだまだ沢山のトレイルがあるので、これからも開拓します。)


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