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目標に向かって毎日やるべきことをやる 【JMTを歩いて学んだこと】

ジョン・ミューアトレイルを歩いて、自分が身をもって学んだことが沢山あった。

この23日のトレッキング、私は6日-9日-8日という、3つのセクションに分けて歩いたのだけど、各セクションで自分の気持ちが全く違っていた。

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↑ 私が実際に歩いたJMT全行程


はじめの6日間はなんだかよく分からず、何も考えないでとにかく歩いた。ただ、目の前のことをガムシャラにやる。それはまるで社会人1年目、新人の時のよう。新鮮な気持ちと、とりあえずやってみる精神。すぐに時間は過ぎていった。

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↑Day5 アップダウンが激しいけど、湖ばかりでテンションが上がっていた時。


真ん中の9日間は、JMTのことが少し分かってきたけど、まだゴールが見えない中間地点。社会人2,3年目だろうか。この時、私にはとてつもない不安の波が押し寄せてきていた。「まだ何日もある。」というカウンドダウンをしてしまう。スルーハイクに拘りはないけど、ここまできたら全て歩いてみたい。それでもまだまだ先のゴールに、怖さしかなかった。その不安は身体にも反映し、夜眠れなかったり、胃の消化不良をおこしたり。ホルモンバランスの関係もあるかもしれないけど、身体的にも精神的にも一番きつい区間だった。

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↑Day13 Muir Pass 人間が踏み入れてはいけない世界のような気がして、怖くなった時。


そしてラスト8日間、トレイル上はこの8日間が一番ハードだ。8日間で、3000m以上の峠を6回越える行程。だけど不安よりワクワクが勝った。大変なのは分かっているので、覚悟が決まったのもあると思う。そして何より目標がリアルにみえたことが大きい。あと1週間歩けばゴールというのを実感すれば、自信がでてくる。私にもできるという思いになる。毎日キツイけど、確実にゴールが近づいている、そんな気持ちで一歩一歩進んだ。

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↑ Day22 Glen Passでは絶景と嬉しい再会が。


こうして340km、全て歩ききることができた。


でも1番良いのは、そのような不安や自信の波に囚われず、ゴールに向かって、《日々淡々とやるべきことをやる》ことだと思う。


〜〜〜


新卒の時に入った会社で、尊敬する先輩に質問したことがある。

「モチベーションを保つために、どのようなことをしているのですか?」

先輩はこう言った。

「モチベーションなんてない。目標に対して必要なことを、毎日やるだけだ。」

私はてっきり、「ヤルぞ!」という高いモチベーションがあるのだと思っていた。先輩は、モチベーションに左右されずに、ただ淡々とやるべきことを行動に移しているだけだった。新製品の売り上げがダントツの優秀な営業マンが、そのように答えて、衝撃だったことを覚えている。そして当時は、その意味を頭では理解していても、自分事として考えられなかった。


この25日間の旅は、ただ無心で歩く、食べる、寝るを繰り返した。そして結果的にスルーハイクすることができた。目標の為にすべきことを考えて、ただ行動する。あの頃分からなかったこと、少し体感できた。

でも不安と自信の波が押し寄せた私は、まだまだ気持ちに左右されている。究極の境地には程遠い。


それでも学んだことは大きかった。一見大きな目標でも、それを達成するには、日々の積み重ねしかないのだと、当たり前だけどそう思う。


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