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詩 3編(心から震え上がる最高傑作集)

花の詩

『死にたくなかったよ。』
花が小さくうつむくと静かに水分は土へ帰った。
死を恐れなかった夕暮れですら、
明るめの光で水分を照らしたとき、後悔した。
下垂した花は黒く濁り、生きていた時の呼吸を
思い出すことはなかった。
私の呼吸が静かにひしひしと青く濁るまでは、
私はあなたを花だとは思えません。
星に聞きますか?
宇宙へわざわざ迂回して会いに来てください。
アンドロメダを君はまだ知らない。
穢れきったら、また会いにきてよ。


怒りの詩

怒りの感情は、私の中に溶けていく。
白い用水路の中では何事もない。
昨日までの怒りとは裏腹に私は今、あなたに好かれたいとさえ、思っているのだ。
2月、雪はひしひしと溶けていく。
私に似ていた。だから私が生まれたのだ。
怒りをぶつける先はどこにもなく、
目の前にある真っ白な用紙を見つめることしか出来ない。
蒸発する雪解け水のように私も貴方から遠ざかり
勘違いを起こしてまた私の心には怒りが生まれる。


感情の詩

夜の星は不安をかかえていた。
水は友達で、宇宙のことを深くしっていた。
空をかけ降りていちばん初めに星に会ったとき、
彼女のことはあまり好きではなないなと感じた。
またたく星の光は宇宙でいちばん嫌いだった。
私は愛するものへの変化に気がついたとき
少しだけ寂しくなった。
今までの私ではないかも知れないと思って、
かなり強く心臓の鼓動とてのひらの脈を合わせた。
心に言い聞かせなさい。
星の光を好きになりなさい。
私の心の中には黒浮きした文字と、
びりびりの白紙だけが残っていた。


【ノンフィクションです。】

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