東京で初めての展示をしました。
2月25日〜3月3日の一週間、東京・赤坂にある「Marine-j 80's cafe」というお店で展示を開催しました。
展示タイトルは「バーテンダーと時間旅行」。
この企画はショートショート作家の田丸雅智さんとのコラボ企画で、わたしが描いたイラストから、田丸さんに原稿用紙1枚分の物語を考えて頂いたものを展示するという企画でした。
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展示のきっかけは、ちょうど1年前にとある町のプロモーション企画でご一緒したことがはじまりでした。
ご一緒したお仕事→ https://www.seikacho.love/
すでにある文章にイラストをつける、というのが一般的なのですが、その逆があってもいいですよねぇ、みたいなことをお話ししたのでした。
田丸さんがショートショートを描かれるときの発想法は、わたしが絵を描くときに無意識にやっていることと似ていて、作品としての形は違えど、かなり通ずるものがあると感じました。
そして昨年の秋、「田丸さん!前に言ってた企画、やりましょう!展示しましょう!」と言って、今回の展示が動き出したのです。
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今回会場として使わせて頂いたお店のテーマでもある「80年代」というキーワードを、展示のテーマにしました。
わたしのイラスト10枚と、そこから生まれた物語が10話。
モチーフは公衆電話、クリームソーダ、レコード、カセットテープ、スカジャン、フラワーロックなどなど。
(わたしはもともと80年代の曲ばかり聞いたりしてて「生まれる時代間違えたんちゃう?」とよく言われていたので、かなり自然に表現できるテーマでした。)
設営してみると会場の雰囲気にもぴったり合っていて、来てくれた人から「作品とお店の世界観がすごくいい組み合わせですね!」と言ってもらえたのも嬉しかったな。
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会期中は本当にすごくたくさんの人にお越しいただきました。
まずイラストを見て、お話を読んで、またイラストを見返して…と作品を行ったり来たりすることで、本当に時間旅行をしているような、不思議な気持ちを持ち帰ってくれたようでした。
イラストを見た後に、自分なりにストーリーを考えてみても、田丸さんが書いた物語とはまた違ったり、他のお客さんとも違ったりして、見た人の数だけ物語が生まれるって、なんだかとてもすごいことだなぁと思いました。
うまく言葉にできないけど、いろんな人の想像力も合わさって、会場の空気が唯一無二なものになっていって、世界観を作るということを実感した気がしました。答えがたくさんあるっていいね。
在廊中は似顔絵屋さんをオープンして、本当にすごくたくさんの人を描かせて頂いたのですが、描かせてもらった似顔絵から、また新しい物語を作ってくれた人もいて、作品がどんどん連鎖していくのが本当に面白いなと思いました。
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土曜日の夜はレセプションパーティーをして、ちょこっとトークショーもしました。作品ができる過程の話や、普段の日常をどう見ているのかなどのお話をさせてもらいました。
描いていたけど物語にしなかったイラストを使って、田丸さんが即興でショートショートを作ってくださったのですが、連想ゲームみたいにイラストの中のものを使って物語を発想していく様子を見ていると、イラストの世界がどんどん動き出して、平面から音やにおいまで感じられそうな奥行きが生まれて、本当に鳥肌が立ちました。
世界を自由に作れる人は、本当に魔法使いですねぇ。
会場に来てくれた人に「どのお話が好きでした?」と聞くと、結構みなさんバラバラの答えでした。
(ちなみにわたしは、物語だとクリームソーダとフラワーロック。イラストだとスカジャンがお気に入りですね。全部好きだけど。)
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そんな感じで、創造することの楽しさとか可能性とか、作品を見た人から生まれる新しい作品などを目の当たりにできた、とても素晴らしい展示となりました。
来てくださった方、協力してくださった方、支援してくださった方、そして素敵なお店をお貸しくださったMarine-jの橋本さん、本当にありがとうございました。
今回は会場に来られなかった方にも、展示の世界観を是非ともおすそ分けさせて欲しいので、会場で販売していた図録と原画の通販を開始しました。
図録は、たくさんの人が買って帰ってくださったみたいで、家でも時間旅行を楽しんでくれてたらいいな。
原画も数点売れてしまったのですが、イラストと物語セットで額装済みですので、届いたらすぐに飾って頂けます。
通販ページはこちら。
ではまた次のイベントでお会いしいましょう!
画材を買う費用にあてさせて頂きます。よろしくお願いします。