テキスト__11_

『This Is Us』シーズン2 第14・15話 レビュー

人の死って、こんなに呆気ないもの?

そこが現実的で、泣かずにはいられない。

登場人物①

登場人物②

分かりやすい時系列表はコチラ


『This Is Us』シーズン2 第14話で起きたこと

夜中に目を覚ましたジャックは、煙の匂いに気が付きます。ドアを開けると、そこは火の海と化していました。

レベッカや子供たちを起こし、ランダルとケイトを助けに向かうジャック。ケヴィンはこの時、ソフィのところに行っていて不在でした。

ジャックは子供たちとレベッカを窓から逃して、彼自身も屋根から降りようとしたら…家の中から飼い犬の鳴き声が聞こえてきました。パニックで泣き叫ぶケイトの姿を見たジャックは、戻ろうかと迷います。それを止めるレベッカですが、愛娘の悲痛な叫び声に耐えられないジャックは、家の中に戻りました。

火の手はジャックが戻った窓まで迫り、彼が生きて出てくることはない…。と思ったら、ジャックは犬と家族の思い出の品を持って出てきました。

勇敢過ぎる!それもそのはず。ジャックは軍隊にいたから、何か不測の事態が起きた時の対応が迅速にできるのですね。5回観て、初めて気がついた(旦那さんが気が付きました)。


◆ハイライト◆

救急隊員や医者からたくさんの煙を吸って生きていることが奇跡、と言われていました。病院でジャックの様子が落ち着いたため、レベッカは子供たちへの連絡と泊まるところの手配のために病室を出ます。

チョコレートバーを買っていると、ジャックの処置をしてくれた医師が現れて、ジャックの死を告げます。突然の心臓発作でした。悪い冗談でしょ?と言わんばかりの苦笑いで、医師の言葉を信じないレベッカは病室に向かいます。

そこには、変わり果てたジャックの姿が…。

この時のレベッカ演じるマンディ・ムーアの演技に引き込まれました。ジャックの姿を見て、しばらく本当に受け入れられない様子でした。そして彼が動かないと分かった途端、泣き崩れる姿に私も涙を堪えることができませんでした。

しかもレベッカがチョコレートバーを買っていると、ジャックがレベッカを呼ぶ声が聞こえたのです。ジャックはお別れを言いたかったのかも。

ミゲルの家にいる子供たちの元へ、失意のまま向かうレベッカ。ミゲルにもジャックが亡くなったことを報告。子供たちのために自分が強くならなきゃいけないと話すレベッカ。

子供たちも報告を受けて泣き崩れます。ケイトは自分のせいで父が亡くなったと責め続けます。ジャックが命を張って助けた犬も、他の人に預けたいと考えるケイト。ケヴィンもケイトから父の死を聞かされます。


現在

前に進み始めた家族

ジャックが亡くなって20年目の命日。スーパーボウルサンデー(アメフトの試合)です。

※スーパーボウル・サンデーはアメリカの公式な祝日ではありませんが、スポーツ、エンターテイメント、そしてコマーシャルの要素を持ったイベントとしては、アメリカの社会において最大のものの一つです。
http://www.crosscurrents.hawaii.edu/content.aspx?lang=jap&site=us&theme=cal&subtheme=CULTURHOL&unit=USCAL024

これまで家族揃って、楽しく試合観戦していたピアーソンたち。20年前、その思い出は悪夢に変わり、家族たちにとっては哀傷の1日となっていました。

だけど20年後、それぞれがジャックの死を受け入れて、最悪な日が最高の日となりました。


ケイトはトビーの存在に感謝

唯一、父の姿が残っているビデオを繰り返し観るケイト。だけどテープが壊れてパニックになりますが、トビーが専門の人の元へ持って行って直りました。念の為、パソコンにもバックアップ。

ケイトはこれまで、スーパーボウルの日は自分を責め続けていました。だけどトビーに出会い、心の傷が癒やされて、自分の人生が変わった、と感謝と愛を伝えるケイト。ジャックが生きていれば、トビーを気に入ってくれると伝えます。それを優しく、全てを包み込む眼差しで見つめるトビー。

スーパーボウルのテレビをつけて、2人でダンスしている姿が微笑ましかった。ようやく、ケイトにとっても悲しいスーパーボウルの思い出が、幸せな思い出に上書きされたと思います。

父にようやく謝ることができたケヴィン

父の死を受け入れ切れていないケヴィン。彼は母のレベッカに、毎年スーパーボウルをどう過ごしていたのか聞きます。レベッカは一人でジャックの好きなラザニアを作って、試合観戦していたそう。

ケヴィンはというと…ジャックのことを考えたくなくて、その日は毎年飲んだくれて、可愛い女の子と遊んでいたそう。

でも今年のケヴィンは違いました。ジャックの「お気に入りの木」のところへ行き、亡き父に謝って、期待に応えられなかったけど誇ってもらえるような息子になると約束したのです。そして、今年は母のレベッカと2人で試合観戦。楽しそうな親子の姿に、きっとジャックも喜んでいるはず。

ランダルも良い父親

ランダルの娘のテスが目を伏せて、悲しそうな顔をしているのが気になりました。テスは、父のランダルが「新しい人生」を手に入れようとしているのを恐れていたのです。思いも寄らない娘の言葉に、ランダルは娘が自分の人生の全てであって、愛していて、それはこれから先も変わらないと告げるのです。それを聞いたテスも安心して笑顔を見せます。

そんな中、デイジャが突然ランダルの家を訪れます。

あれは未来の話だったの?!

あの男の子は、ランダルの家に来る養子ではなく…未来の話だった!!職員の若い女性は、大人になったテス。大人のテスと子供のテスもそっくり!彼女はデイジャのことや両親を見て、養子縁組に携わる仕事に就くのでした。そして未来のランダルも登場です。


『This Is Us』シーズン2 第15話で起きたこと

ジャックのお葬式

心ここにあらずのレベッカ。久々にドクターKが登場!彼が現れて、レベッカは初めて人前で弱音と涙を見せることができました。

ジャックなしでは私は頑張れないと言うレベッカに、彼は「君は、私が今まで見た事もないようなピッチャーいっぱいの甘いレモネードを作ったんだよ!」とレベッカの頑張りと褒めて、これからもできると慰めたのです。

冗談を言ってレベッカを笑わせたり、安心して泣ける場を提供したりしたドクターKの包容力に、こちらまで温かい気持ちになりました。

レベッカが病気?

ジャックが亡くなる前、レベッカは原因不明のめまいに襲われてMRI検査を受けました。結果を待つ間、ジャックのお気に入りの木のところへ行きます。大きな病気の心配をするレベッカですが、ジャックは大丈夫と自信を持って伝えます。結果、異常はありませんでした。

ジャックは何でも先を見越していた

ジャックは自分がレベッカより先に死ぬだろうから、遺灰は土の中に埋めないでほしいと言っていた(まさか、こんな早くに死ぬとは誰も思ってもみませんでしたよね)。家族が乗っている車も、この車なら大丈夫と確信して手に入れましたし、何でも先を見越していたジャック。


◆ハイライト◆

ジャックの望み通り、遺灰は土の中に埋めずに「お気に入りの木」に撒きます。残りはケイトが大事に今も持っています。レベッカは、子供たちに私の心配はしなくていいから、自分の人生を生きて楽しみなさいと力強く言います。

そして子供たちを先に車に行くように伝えて、レベッカは一人ジャックに話すように、「私たちは大丈夫だから…」と、涙ながらに決意を示します。

強いよ、レベッカ。家のこと、子供たちの大学のことなど、やらないといけない事は山積みなのに、それを一人で全部こなそうとしている。私なら、数カ月塞ぎ込んでしまいそう。

ジャックの弟は死んだ?

ランダルは運転の練習をするため、ケヴィンとジャックに付き合ってもらいます。しかしケヴィンとランダルは喧嘩。冷静さを失ったランダルは、危うく事故を引き起こすところでした。ジャックは2人の安全を確認した後、怒ったジャックは2人を車から降ろして、帰って行きます。家に着いた兄弟は、ジャックに謝ります。

彼は「親はいつかいなくなる。そうなったら兄弟で支え合うしかない」と話すのです。ジャックにも弟がいて、助け合って生きてきましたが、ベトナムへ行ったときに弟を亡くしたと言います。ジャックと弟に何があったのかは、シーズン3で分かります。

最後

シーズン2の最終回まで、あと3話。クライマックスは、観るのが辛かったです。そして何度観ても、泣きじゃくってしまいます。大切な人がいつも側にいるのは当たり前じゃない。だからこそ、その人との1日1日を大事にしていきたいと思い、旦那さんをハグしました。


サポートありがとうございます。