HRBPを内部登用するための課題と取り組み
HRBPを担う人材確保の手段として、内部登用を選択した場合、具体的にどのようなことに取り組む必要があるのでしょうか。
まず、HRBPに登用するための人材像を明確に定義することが重要です。自社に適した人材像を描くことで、候補となる人材が明確になります。人材像を明確に描くことで、人事部門と事業部門からそれぞれ登用する際、どんな育成課題に向き合うかが見えてきます。
① 人事部門からの登用
人事部門からの登用を考える場合、戦略理解が主な課題となります。
HRBPの役割は、戦略に基づいた人事戦略と施策を計画し、その実行をリードすることです。しかし、人事部門のメンバーは、具体的な施策やオペレーションの構築には長けていますが、戦略レベルでの議論が難しいという課題があります。戦略理解が十分でないと、社内外の環境を分析し、事業部長と意見交換することが困難になります。また、本社と事業部との間で橋渡し役を果たすことも難しくなります。
こうした現状を踏まえ、事業部門の戦略会議に同席してもらったり、場合によっては数年後のHRBP登用を見据えて事業部門に配置転換するなども効果的でしょう。
② 事業部門からの登用
事業部門からの登用を考えた場合、具体的な施策への落とし込みが主な課題となります。
事業への理解がある人材を登用した場合、経営者や事業責任者と対等に議論できても、その課題を人事領域に落とし込み、実行することは難しいです。初めは人事部門と協力しながら施策を検討することが良いでしょう。しかし、HRBPが現場で自立して動くためには、人事領域に関する専門性も向上させることが必要となります。
これらの視点を持つことで、HRBPの確保と育成がより効果的になるでしょう。これらの取り組みを通じて、HRBPの役割を十分に果たすことができる人材を確保し、育成することが可能となります。
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