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マネーフォワードがキャリア支援サービスで創りたい世界

今回マネーフォワードが新たに行う事業は、アプリでもなければ、SaaSでもありません。

過日に下記のnoteで予告していた通り、マネーフォワードでキャリア支援サービスをスタートしました。

サービスの名前は『Money Forward Career(マネーフォワード キャリア)』です。

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いずれは、より多くの求職者と企業にサービスを提供し、双方の支援ができればと考えていますが、スタート当初はサービスの内容・クオリティに拘り、求職者と企業にとって本当に価値があるサービスが提供できるのかを検証するところから始めていきます。

なぜ今やるのか

新型コロナウイルス感染症が世界中に広がり、私たちの生活に大きな影響をもたらしている中、事業のリリースタイミングについては悩みましたが、「今やるべきである」と判断しました。

その理由の一つは、「マネーフォワードが行う事業だから」に他なりません。

マネーフォワードは、「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というミッションのもと、すべての人のお金の課題解決を目指しています。

個人や企業のお金の見える化、ライフスタイルに応じた資産・家計設計の提案や企業の資金繰り支援、リモートワーク推進の妨げとなる紙証憑や印鑑のデジタル化推進、企業の生産性向上や経営力強化につながるクラウドサービスの普及などを通じて、社会に貢献していきたいと考えています。

新型コロナショックによる大きなうねりの渦中においても、常に個人の皆さま、事業者の皆さまの不安が少しでも軽減できることはないか、全社で取り組み最速で形にしています。

キャリア支援サービスも想いの根底は同じです。
今だからこそ、不安が大きくなっている方々がいらっしゃり、その不安を軽減することができると考えるからこそ、事業をスタートしサービスをお届けするのです。

現在の社会状況に鑑みると、個人(求職者)、企業(求人企業)ともに下記のような様々な状況を抱えていらっしゃると推測します。

#求職者
・所属企業の経営状況により、転職を余儀なくされている
・もともと転職を考えていたが、どの業界で働くか、自分が活躍できる企業はどこなのか、考え直している
・家族と共に過ごす時間が増えたことにより、仕事との向き合い方、家族との向き合い方が変わり、今後の人生計画をリプランニングしたい

#企業
・採用するポジションを限定する
・ミスマッチを防ぐため、より厳選採用をしていく
・極力コストは抑えたい
・変革を求められており、それを実現する人材の採用、育成が急務

『マネーフォワード キャリア』はこれらの不安や課題を解消、つまりヒトの人生、企業の経営を「前に進める」ことに繋がる活動をしていきたいと考えています。

多くの企業が、変革を求められている。
それが、この事業を今行うもう一つの理由です。
人々の生活、企業活動のデジタル化、DX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性が叫ばれて久しいですが、新型コロナショックによりその潮流は勢いを急激に強め、多くの企業がDXによる変革を求められる状況となりました。当社が現在提供しているSaaSも、その一翼を担っていきます。

一方で、それらの企業において求められているDXを推進する人材が圧倒的に不足しているのが今の日本の現状です。『マネーフォワード キャリア』は、これらのDX人材に注力することで、日本企業の変革に寄与していきたいと考えています。

事業の裏側にある想い

事業のMissionは、こちらです。

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僕は、ヒトの人生が変わり、企業の経営が変わるような「ヒトと企業の出会い」は存在すると思っています。

(当たり前じゃん、と思った方もいるかもしれません。でも、僕は数年前まではまったくそんな存在を信じていませんでした)

実際の原体験として、僕の人生はマネーフォワードと出会って大きく変わりました。(自身がマネーフォワードにどれだけの影響を与えることができたかは自信ありませんがw)

また、約5年採用責任者としてマネーフォワードの採用に携わり、社員が約10倍になる過程においても、そんな出会いをたくさん目の当たりにしてきました

でもその出会いは、偶然が生んだ幸運な出会い(Serendipity)だと思っています。様々な取り組みによってその確度はある程度高められますが、結局は「働いてみないとわからない」もしくは「事前の準備ができない」ことでその偶然性が消えることはありません。

ゆえに、ミスマッチが生まれ、ヒトと企業が共に不幸になる出会いも生んでしまうのです。マネーフォワードの採用の中でも、残念ながらそんな出会いもゼロではありませんでした。

そこで、『マネーフォワード キャリア』においては、“最適な出会い”を偶然ではなく、確かなものとして創りたいと考えています。そのためには、求職者と企業がwin-winにならないといけません。だからこそ今回、人材紹介事業という形を選択しました。

サービスを一言で表現すると、下記になります。

サービスの特徴

では、求職者と企業の不安とは何なのか?
それは、下記に集約されると思っています。

#求職者
 ・転職先で活躍できるか不安
 ・転職先のカルチャーに合うか不安
 ・働きたい企業はあるが、収入の変化(家計の変化)が不安

#企業
 ・採用した人材が、入社後に活躍するか不安
 ・採用した人材が、会社のカルチャーに合うか不安
 ・確信を持てないまま、入社時に高額なフィーを払わないといけない不安
  (ミスマッチで早期退職となっても返金はわずか)

さらに、人材紹介事業におけるビジネスモデルの構造上の問題についても触れておきます。

#人材紹介事業のビジネスモデル上の問題
 報酬の起点である成果=入社であり、その構造上「入社まで」に注力せざるを得ない

『マネーフォワード キャリア』は、これらの不安や課題に向き合います。

サービスの5つの特徴

サービスの5つの特徴をご紹介します。

サービスの特徴①

1つめの特徴は、FFS理論を活用する点です。

FFS(Five Factors & Stress)理論とは、組織生産性を上げるためにモントリオール大学国際ストレス研究所で「ストレスと性格」を研究していた小林恵智博士(経済学博士、教育学博士、組織心理学者)により提唱された理論です。
人が恣意的、無意識的に考え、行動する パターンを5因子で計量し、ストレス値においてポジティブな反応か、 ネガティブな反応か分析することで、個人の特性、人間関係で発生する問題やシナジーを客観的に把握し具体的な対策を提示できます。
出典:http://www.human-logic.jp/about/

FFS理論によって高い精度のマッチングを実現し、入社後にも同理論による分析を用いて立ち上がりの支援まで行います
※本事業は、FFS理論の排他的使用権を持つ株式会社ヒューマンロジック研究所と業務提携し、FFS理論の活用と運用をおこないます。

あらかじめFFS理論を元にした診断を求職者と紹介先企業の組織のメンバーに受けてもらうことで、入社後(求職者を受け入れた後)の組織の人間関係、ストレス原因を仮説立てることができます。

つまり、スキルや経験以外の要素、いわゆるカルチャーマッチや人間関係の部分を、高い精度で事前に推し量ることができます。

当社も既にFFS理論を全社導入を進めており、採用、組織開発、1on1、配属先の選定や座席の配置などにも活用して成果が出ています。

また、本事業においては、「成果=入社後の活躍」だと捉えてサービスを設計していますので、「入社まで」ではなく「入社後の立ち上がりまで」支援します。

具体的には、入社後1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月後に入社者との面談を実施し、その際にも上長やメンバーとの関係性に関するFFS診断によるアドバイスを提供します。もちろん1on1でヒアリングした内容を基に、企業側にもご報告致しますので、オンボーディングに活用いただければと思います。

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2つめの特徴は、キャリアプランニングに加え、求職者のライフプランニングを支援することです。

キャリアチャレンジには年収の変化⇒家計の変化が付きものであり、その変化に合わせたライフプランニングが必要です。中には、家計の変化を理由に、本当に働きたい企業への入社を諦めたり、転職自体をやめてしまう方もいらっしゃいます。

特に、スタートアップ・ベンチャーに転職される方、未経験の職種にジョブチェンジする方などは、年収面では一時的にダウンすることもあるでしょう。ですが中長期的なキャリアの視点で見れば、それは市場価値の向上に繋がることがあります。この観点については、多くの求職者とお会いしてきたキャリアアドバイザーが、微力ながら客観的なアドバイスをさせていただきます。

ただ、転職する本人にとってはどんなに前向きなチャレンジであっても、特にご家族にとっては不安が大きいことと思います。そんな不安も払拭し、本人にとっても安心したチャレンジができるようにしたいと考えています。

そこで、『マネーフォワードキャリア』では、家計の変化への不安から貴重な機会を逃してしまわないよう、マネーフォワードが厳選したファイナンシャルプランナーが、キャリアアドバイザーと共に無料で家計のデータを基にしたライフプランニングの支援を提供致します。
※当社サービスの『マネーフォワード ME』をお使いの場合、家計簿のデータを基により精度の高い支援が可能です

目先の年収の変化だけではなく、ライフプランニングに与える影響を考慮した中長期的に見た新たな経験の価値に対するアドバイスを提供することで、生涯収入(Lifetime Value)を高め、生涯収支(Lifetime Balance)の改善を実現する支援を目指します。

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3つめの特徴は、独自のフィー体系です。
前述の通り、『マネーフォワードキャリア』では、「入社まで」ではなく「入社後の活躍」に拘りたいと考えております。

成果報酬型のフィー体系ではあるものの、成果=入社ではななく、成果=活躍と定義した報酬体系にチャレンジします。

具体的には、求職者の入社時はミニマムギャランティのみを請求し、入社6ヶ月後評価によって追加のフィーの料率が変動致します。
具体的には、下記のような体系になります。

入社6ヶ月後の評価が期待を超える評価:理論年収の〇%
    〃      期待通りの評価 :理論年収の△%
    〃      期待を下回る評価:理論年収の◇%
※〇 > △ > ◇

この報酬体系により、「活躍するかわからない人材の採用に、高額のフィーを支払う」という体験がなくなり、企業にとってROIが明確な採用を実現できます。

※なお、入社前から当事者意識の高い方の中には、「自分が入社する企業に対して、自分の採用のためのコストをなるべくかけたくない」という方もいらっしゃいます。そういう方にも、上記の通り企業に対して不相応なコストをかけることはありませんので、安心してご利用いただければと思います。

特徴④

4つめの特徴は、求職者のDBです。

今回、『マネーフォワード キャリア』では、1,000万を超えるユーザーを持つ『マネーフォワード ME』をはじめとした、独自の経路を用いてサービス利用希望者を募っていきます。

インバウンドに力を入れる分、企業の採用要件をお聞きして外部のDBで要件にマッチする人材を探す、いわゆる「サーチ」型の動きは、しばらくは対応が難しいと考えています。

何より、パワーのある外部DBは、数多の人材紹介会社が活動をしており、サーチにも相当なパワーが必要になることが予想されます。『マネーフォワード キャリア』では、そのパワーを少しでも多くの求職者や企業の課題に向き合うことに注ぎたいと考えています。

特徴⑤

5つ目の特徴は、注力する企業や人材です。

前述の通り、社会的に強く求められているDXを支援する企業や、自社でDXを推進したい企業に特に注力し、それらを推進できる人材のご紹介することで、企業の変革に貢献していきます。

転職における求職者と企業の体験はどうなるか

あくまでも理想ですが、本サービスを利用いただくことで、下記のようになることを目指しています。

#求職者
 ・応募前にマッチする企業を見立てられ、仮説を持って応募できる
 ・選考過程において仮説を検証することで、不安のない意思決定ができる
 ・入社先を選ぶ際、収入の変化⇒家計に与える影響を正しく認識し、
  対策を立てられる
 ・入社後、認識の齟齬なく業務のキャッチアップに集中できる
 ・入社後、関係性の仮説を持ってコミュニケーションが取れる

#企業
 ・応募者がマッチするか、仮説を持って向き合うことができる
 ・選考過程において仮説を検証することで、不安のない意思決定ができる
 ・入社後、関係性の仮説を持ってコミュニケーションが取れる
 ・入社後の活躍に応じてフィーを支払うため、納得感が高い
 ・DX人材を採用し、DXを推し進めることができる

最後に

ヒトの人生が変わり、企業の経営が変わるような「ヒトと企業の出会い」と不安のないキャリアチャレンジが当たり前になってくれば、自分らしく働きながら最大限のパフォーマンスを発揮できるヒトが増えることに繋がります。何より、仕事に誇りを持つ、前向きなヒトが世の中に溢れることでしょう。

そして、ヒトと企業が持つ、お金の悩みや不安を解消するための選択肢も増やせると信じています。

最後までご覧いただき、ありがとうございます。ご興味を持っていただけましたら、ぜひお気軽にお問い合わせいただけると幸いです。

サービスサイトはこちらです。
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【企業向け】人材の紹介を希望される企業の方は、こちらからお問い合わせください。

ぜひ『マネーフォワード キャリア』に、人生と経営が前に進む支援をさせてください。

本事業を始めるにあたり、リリースまでに背中を推し、力を貸してくださった社内外の方々に、この場を借りて心からの感謝を伝えたいと思います。本当にありがとうございます。

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