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ボードゲームの作り方 その3

前回の”ボードゲームの作り方 その2”で、どのようにゲームシステムを作って、ゲームの世界をデザインするかについて、大きく以下の3つのアプローチ方法に分解しました。

【コンセプト先行型】
【システム先行型】
【デザイン先行型】

今回は、実際にこの3つのアプローチ方法の1つ目【コンセプト先行型】から、どのようにゲームシステムを作るかをご紹介します。


①コンセプト先行型
ゲームのコンセプトを軸にボードゲームの世界をデザインする方法です。実際に意味は異なりますが、「テーマ」も含めています。
従って、全体を貫く考え方とテーマ設定やストーリーからボードゲームを作っていく方法です。ある意味、非常に分かり易いアプローチ方法かと思います。

具体的にタイムトランクマンを作ったときを具体例としてご紹介します。

「タイムトランクマン」の場合、"テーマ設定”から考えることにしました。
メンバーと何もない状態からテーマ設定をしています。
そこで、私から「ワクワク」する言葉をポストイットに書いて、挙げていこう!と提案し、そこからテーマ設定を始めました。

▶テーマ設定 ----------

【STEP.1】
ポストイット1枚に対して、ワクワクすると思う言葉を1つずつ、全員で出していきます。

上記はサンプルイメージですが、これだけでもワクワクしてきませんか!?
以前のnoteでワクワクが重要というお話しも紹介したのですが、まさにこういうところです♪(以前のnoteについては、記事の最下部にも触れていますので、よければそちらからご覧ください)

【SETP.2】
ある程度の言葉が出てきた後に、全員が出した言葉を一通り確認します。そして、そのあとに1人3票ずつ投票します。(他の人の投票に左右されないように予め投票する言葉を決めておくといいです!)

【SETP.3】
投票結果の高い言葉を抽出し、それらを複数で掛け合わせます。この言葉を複数掛け合わせるところがポイントの1つです。
このようにしてタイムトランクマンの場合は、「時間旅行」×「宝探し」がテーマになりました!

上記のサンプルイメージでも、例えば「宇宙」×「賞金稼ぎ」でもワクワクしますし、「宇宙」×「モンスター」×「賞金稼ぎ」と3つを掛け合わせてもワクワクしませんか!?
面白いボードゲームが出来そうです♪

▶コンセプト設定ーーーーーーーーーー

全体を貫く考え方、企画の方向性がコンセプトになります。決め方は色々とあると思いますが、タイムトランクマンではこの方向性を考えるにあたって、遊んでもらうターゲットボードゲーム経験値を中心に議論しました。

その結果、”親子でも遊べる”、”ゲーム初心者の方がボードゲームの奥深さを知る導入になって次のステップにいく”といった大まかに2つの方向性を決めました。

マーケティング的にはSTP(セグメント分け、ターゲット設定、ポジショニング)的な感覚かと思います。
ですから上記だけでなくて、例えば・・・行楽や飲み会でといった遊んでもらうシーンを決めたり、ポケットに入るといった持ち運びを考えたり、とにかく笑えるといったような遊んだときの感覚のようなものを決める等、挙げ始めるとたくさん出てきます。


以上のように、コンセプト先行型で作ったタイムトランクマンの場合は、
コンセプトが、親子で遊べて、ゲーム初心者の方が次のステップにいく導入となる「時間旅行」×「宝探し」がテーマのボードゲーム。となりました。

コンセプト先行型の場合、上記のように設定したコンセプトをベースに、ゲームシステムを構築していきます。

ここからゲームシステムにどう落とし込んでいったかは、ボードゲーム製作日誌に綴っていますので、よければそちらもご覧ください^^
(その1とその2をお読みいただけると奮闘ぶりが伝わるかと思いますw)


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この記事のバックナンバーや続きは下記からどうぞ♪
ボードゲームの作り方 その1
ボードゲームの作り方 その2
ボードゲームの作り方 その4
ボードゲームの作り方 その5
ボードゲームの作り方 その5(番外編)
ボードゲームの作り方 その6
ボードゲームの作り方 その7


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