ちび765ちゃん__はるか_顔

あのとき、まる子は(191203)

〇なぜか思い出した、ちびまる子ちゃんの話。

まる子が小魚のグッピーを飼いはじめ、たまちゃんと一緒に鑑賞していたところ、「ウチのザリガニも水槽に入れたら、より自然に近くなって楽しいよ」という提案により、まる子の水槽内にグッピーとザリガニが同居し、結果的にグッピーはザリガニに食べられて全滅してしまった…という話。知っている人も多いだろう。

私はまる子と同じ小学三年生ほどだったときにこの話を読み、激怒した。生き物に詳しかった私は当然ザリガニがグッピーのような小魚を捕食することを知っており、そんな基本的なことをおろそかにしてグッピーを蹂躙したまる子が許せなかったのだ(あのエピソードがノンフィクションかどうかは不明だが)。

あれから10年以上たち、ふと思う。あれは仕方がなかったのだろう。

さくら家は女系の一家で、外遊びで生き物の採取をすることは少なかったはずだ。生き物を探し泥だらけになっていた私と違い、まる子は生き物係も面倒に思っていた。グッピーを飼い始めたのも、グッピーが好きと言うより「家に熱帯魚がいるという非日常感」が要因で、実は生物そのものへの興味はあまり高くない(思えばジュウシマツを逃がしたりグッピーを死なせたり、まる子はロクな飼育ができていない。犬を飼わなくて本当に良かったな)。

たまちゃんの家庭環境はあまり知らないが、さくら家よりは生活水準の高い中で飼っていたザリガニには、加工された「ザリガニのえさ」を与えていたのではないだろうか。ならば、ザリガニが小魚を食べるということを知らなくとも無理はない。

どちらも、お互いの生物知識の丁度足りないところが噛み合ってしまい、惨事を招いた。彼女らは彼女らの思うままに行動し、そこに悪意などなかったのだ。そう思うと当時の私の怒りはむしろ愚かであり、彼女らには同情すべきだったと、最近思えるようになった。

大人になったものだ…。

まんがを読んでくださいね。