三ツ星スラムの独自概念『健康』とは何か?【スラムの歩き方 vol.1】

はじめまして。伊予柑(@iyokan_nico)です。
他人をコンサルして、人生を愉快なほうに加速させることを生きがいにしています。将来の夢は甲子園とジャンプ編集部を作ることです。

この記事は「三ツ星スラム」に入ってきたユーザー向けに、「コミュニティ独自の概念」や「コミュニティの活用のしかた」をまとめた記事です。

最初は初心者向けに、いずれ慣れてきた人向けの記事になる予定です。現在進行形のスラムなので、日記を交えながら「今」を切り取った形で考え中のものも含めて公開しておきます。

スラムにおける『健康』とは

今回はスラム独自の「健康」概念についてご説明します。

インターネットスラムである「三ツ星スラム」では「健康」という概念が非常に重視されています。この健康概念は、スラム独自のものなので、ちゃんと説明します。

『健康とは「身体、群れ、認知の不快」から逃れられる状態を維持することである。』

と定義されています。

健康の三角形

「身体の不快」というのは1番分かりやすいとおもいます。
怪我してるとか、コロナかかってるとか、肩が凝ってるとかそういうのです。まず、健康になるには身体の不快を取り除く必要があります。

次に、「群れの不快」というのがあります。
群れというのは「人が複数いること」です。たとえば、家族とか、会社とか、学校とか、Twitterとか、そういうのです。あなた以外の人がいることが群れです。

このとき「クラスでいじめられている」は不快ですし、「親が愚痴っぽい」も不快です。他人からの不快があると、健康的ではないといえます。

最後に「認知の不快」があります。
これはわかりにくいのですが、たとえば、「30分に1回は手を洗わねば不快である」という強迫神経症のひとがいます。これは健康ではない。

「私はつねに価値がないとおもう」「周りに頼ってはいけない」というのも認知の不快の代表例です。「女は結婚して養われるのが幸せである」というのも認知の不快の1つでしょう。
「**せねばならない」などの思い込みが、認知の不快の原因になります。

不快をなくすのではなく、不快から逃れる

「身体、群れ、認知の不快」についてなんとなくイメージができたでしょうか。この不快から「逃れられる状態」というのが、健康です。

「不快がない」ではなく「逃れられる」がポイント。

「身体、群れ、認知の不快」のすべてが完全にゼロになればいいのですが、人生なかなかそう上手くいきません。「生活のために、ちょっと嫌だけど仕事にいく」というのは、よくあるはなしです。

ちょっと嫌だけど仕事にいくときに「生活に困るので仕事は絶対にやめられない」というのは、あまり健康的ではありません。仕事がやめられないと思い込むことで、仕事の辛さに囚われてしまうからです。

「最悪そんなに生活に困らないから辞めてもいっかー」という状況のほうが、追い詰められにくい。つまり、健康であるといえます。

他には「ADHD(注意欠陥多動性障害)だから常に忘れ物をしてしまう、遅刻をしてしまう」というのがあったとします。

これは「財布にチェーンをつけて腰に結びつけているので忘れても大丈夫」とか「遅刻をしても許してくれる友達しかいないので遅刻をしてもOK」などの状況を作ることで、不快から逃れられます。

こうした「不快から逃れる」のはテクニックで結構なんとかなります。

『健康』のイメージ

『「身体、群れ、認知の不快」から逃れられる』というのがイメージできてきたでしょうか。

このイメージに1番近いのは「中学3年生の3月、進学先の高校が決まった状態の暇な時間」です。身体が健康で、クラスという群れからいつでも逃れられ、特に認知が歪むこともない。

何にも縛られることのない、なんとも自由な、ぽっかりとした時間。
こうした晴れ晴れとした状態を維持し続けるというのが、健康です。

画像2

大人であれば、「引っ越しするときに、荷物を全部運びだしたあとの、アパートをぼんやり眺めてる時間」とかでしょうか。「仕事納めをして、特に本当に予定のない12月31日の朝」とか。

幸せというかなんというか、日常でも、祭りでもなく、なんもないかんじ。自由に呼吸ができて、自由にご飯がえらべて、自由に暇をつぶせるかんじ。そういうものが、スラムの定義する健康です。

「そうはいってもお金の話はどうするんですか」「私には無理である」「そもそも持病や身体特性が」などいろいろと疑問や不安が浮かび上がることとおもいます。

もちろん、一瞬で『健康』が手に入るような方法はありません。学生や大人は慌ただしいものですし、ニートをしても何かに追われる気持ちになってしまいます。それは日本中のひとが、そういうもんなんでしょう。

でも、コツコツと「不快を見つける、不快から逃れる」方法を積み重ねていけば、週に1日くらいは「気持ちのいい日曜日」を手に入れられるはずです。

スラムの住民が『健康』を目指す理由

スラムでは、「とりあえず散歩をしよう」「朝8時にはおきよう」「できれば22時にスマホを手放して寝よう」「食事に野菜やヨーグルト、バナナ、玄米などを取り入れよう」といった小学校で習う超あたりまえのことからコツコツと健康について取り組んでいます。

健康は一人で積み重ねるのが大変です。価値がわかっていてもダイエットのようにかったるい。なので、「群れ」の力をうまくつかって、あまりがんばらずに不快から逃れようとしています。

……とまあ、そんな「いいこちゃん」な話だけではありません。
スラムの住人たちが、かったるい健康に取り組んでいるのは、「健康」を手に入れた先に「加速」というとても面白い時間があることを知ってしまったからなのです。

「加速」の入場チケットを手に入れるには健康がないとダメ! といわれたので渋々健康に取り組んでいるのです。そういうご褒美がないと正直早起きとか面倒すぎるんで。

さてさて、「加速」の話はまたこんど。
まずは「健康」になりましょう。

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