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北極冒険家の読書、映画、評論

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#北極

知的情熱を体で表現する。読書と冒険の関わり

岩波書店「図書」2023年1月号に寄稿した文章です。 読書との出会い、冒険との出会い。そ…

「北極男 増補版 冒険家はじめました」発売決定!

2013年に出版した、私の最初の著作「北極男」が、増補版として文庫で復刊します! 発売日…

「PIHOTEK 北極を風と歩く」が 第28回 日本絵本賞「大賞」受賞。 文章に込めた想い

昨年の夏に出版した絵本「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」が、このたび第28回日本絵…

絵本を作って感じたこと。その深淵な世界

作家の井上奈奈さんとの共著により、昨夏に出版しました絵本「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風…

新刊絵本「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」発売しました

8月9日に発売した私の新刊絵本「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」 もうすでに、たく…

新作絵本「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」出版決定!!

一年以上前から制作に取り組んでいた、絵本の出版が8月9日に決定しました。 私が文章、冒険…

江戸時代の免疫システムとしてのオランダ東インド会社

西洋探検の歴史は、資本主義経済史と裏表でもある。 かつて「探検家」という存在は資本主義の先遣部隊として、新天地に真っ先に切り込んでいく役割でもあった。それが、探検事業に求められた社会的要請だった。 時代と共に探検事業に求められる社会的要請は変化し、科学であったり国威発揚であったり、それらは時代と共に変化を続けている。 今、あらためて西洋史をしっかり勉強している。今の自分に続く細く長い根っこの先に、かつての探検家たちがいる気がしているからだ。まずは大航海時代から始めている

日本人的「今後ともよろしくお願いします」の真意

ここ最近は仕事もなくなり、冒険研究所での子供受け入れも無くなっているので、やることがない…

日本人の意識構造

ここ最近は、本ばかり読んでいる。2月下旬から、イベント事や講演などがことごとくキャンセル…

私は私ではない、だから私である

鈴木大拙「日本的霊性」を、この半年くらい読み返している。 鈴木大拙は、1870年に石川県…

菊池寛「恩讐の彼方に」を読む

菊池寛の短編小説「恩讐の彼方に」を読んだ。 200ページ余の一冊に10編が収められている…

拙書「考える脚」が、第9回 梅棹忠夫 山と探検文学賞を受賞

昨年出版しました拙書「考える脚」が、第9回 梅棹忠夫 山と探検文学賞を受賞することが決まっ…

青木保「文化の翻訳」を読む

文化庁長官や、国立新美術館館長などを務められた人類学者の青木保さんによる著書「文化の翻訳…

ショウペンハウエル「読書について」を読む

ショウペンハウエルは、今から200年ほど前のドイツの哲学者。 それにしても、なぜドイツには優秀な哲学者が多いのだろう。最近著名なドイツ人哲学者マルクス・ガブリエルは「哲学はドイツの見えざる皇帝だ」と言うし、カント、ヘーゲル、ハイデガー、アーレントなど枚挙にいとまがない。ショウペンハウエルはヘーゲルのことが大嫌いらしく、本書の中で「あれはロクでもない」とかなりディスっているが。 これは、書名が「読書について」であるが、読書と思索に関して考えを深めた著作である。これを読んでい