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ハイスキルな外部人材を活用してみたい企業が、まず考えること(パート2)

目的別プロの助っ人タイプ(前回のおさらい)

リモートワーク、テレワークの推進も「指数関数的に」増えることを想定した場合、正社員「だけ」のチーム構成の方が珍しくなる未来がすぐやって来るのかもしれません。そんな時の為に、少しでもお役にたつ情報をお届けできればと思います。

前回の記事で、プロの助っ人人材を4つのタイプに分けてみました。

・特定スキル取得、補完タイプ
・プロジェクトマネジメントタイプ
・立ち上げタイプ
・スーパー助っ人タイプ

それぞれの説明は前回の記事をご確認ください。

今回はプロの助っ人人材の活用上級者向けの「スーパー助っ人」タイプについて考えてみたいと思います。

スーパー助っ人タイプが必要な企業とは


外部人材の活用をこれまで実施したことのない企業には、少しハードルが高いように感じるかもしれませんが、最近は最初からこのタイプの人材を希望する企業も多くなってきています。

このタイプの外部人材を必要とするケースは、スタートアップであったり、新設された部門であったり、その企業の中にこれまで知見がない事業を担う部門であったりと企業の規模、事業フェーズは様々なケースが考えられますが、概ね経営層または経営層に非常に近い立場で、事業部門を統括していたり、事業における決裁権限を持っていることが多いです。

そういった方々の共通点として、自分が担当する領域について、成功状態(仮説としても)が描けている、そこまでの道のりは大体、把握できていることです。

しかし、チームが自分と比較的若手一人ないしは数名だけという布陣の場合など、計画実行が難しいのが現実。いくら、優先順位の高い施策から着手するといっても、周辺の事務、雑務はゼロにはならないし、自分に近い視座でかつ裁量を持って、動けるパートナーが欲しいと思うのは当然です。

そんな中、適任な正社員を採用する時間や予算を捻出するのが難しい場合、自立的に動ける外部からの「助っ人」ニーズが発生してきます。


スーパー助っ人タイプのモチベーション


一方、スーパー助っ人タイプの人材側のモチベーションに少し、視点を移してみましょう。

このタイプの人は、短期的な金銭的メリットよりも、どちらかというと、(良い意味で)自分のスキル、経験を持て余している、中期的にステップアップ(独立、起業、転職)を考えているので、今のうちに経験値を積み上げたいというモチベーションが原動力になっていることが多いようです。

よって、これやあれをいつまでに実施して欲しいという依頼にももちろん対応できるのですが、依頼者の中期的なビジョンや、それを阻害する現在の課題などを共有してもらい、そこから壁打ちパートナーのように実際の施策へ落とし込んでいくスタイルの方がフィットし、高いモチベーションを維持し、より力を発揮できるようです。

事実、僕も社内のメンバーに相談するには少し重いけど、他に社内に必要なナレッジを保有する者がいなかったので、具体的な成果物ではなく、私の悩みを聞いて、反応してくれる相手を切に探しておりました。

運よく出会えたジャストなスーパー助っ人の方には、当初どちらかというと私の悩み相談に時間を使っていただいておりました。これは最適解ではないかもしれませんが、おかげでこの期間にこちらの目指す方向の大筋の共有ができ、その後の調査、プランニング、マーケティング施策実行とスムーズに業務を進めることができました。


期待値を合わせることが重要。但し、柔軟に・・・


次は優秀な助っ人人材と仕事をする際に、要件定義(ジョブディスクリプション)を準備する必要はあるかどうかについて、考えてみたいと思います。

前回も書きましたが、あった方がいいかといえばあった方がいいと思います。ただ、このタスクをいつまでに実施、いつ納品というようなリスト型よりも、今、課題と感じていること、今後のビジョン、ビジョン達成までに見積もっている時間、今あるリソースなどを1枚程度に簡潔にまとめ、初回顔合わせ前までに、共有しておくといいでしょう。

そして、実際に顔合わせの時に、素直に困っていることを話すことで、お互いの期待値や、そこに向かって一緒に歩めるかなどが判断できると思います。

ここで重要なのは、やはり仮説でもいいので、こうなっていくことが自身が担当する事業にとっていいと自分は考えるという筋道や、軸をはっきり伝えることだと思います。

HowよりもWhat(結果)を明確にするイメージでしょうか。

逆に、この点を明確に言語化できない場合は、まだスーパー助っ人に依頼するタイミングではないかもしれません。


妥当なKPIは?


成功状態の共有が大事なことはお伝え致しましたが、実際に対価をお支払いして業務をお願い、あるいはチームに参加いただく訳なので、費用対効果を明確にする、その為にKPIを設定することが必要ではないかと思う方も多いのではないかと思います。

これはその通りで、スーパー助っ人と良い関係を築き、少しでも長く協力いただく場合は、やはり社内で、この助っ人人材協力は必要な投資であることを示す必要があります。

しかしその場合、単純タスク依頼ではないので、時間あたりの固定のアウトプットで費用対効果を計るのは得策ではありません。

何かしらの資料など、付加価値の高い納品物で判断することもあるでしょう。但し、納品物はあくまでも納品物であり、それを活用して結果を出せるかが重要です。

結果を出すのは、そう、あなたです!

そうなりますと、スーパー助っ人の稼働状況を細かく確認、数値化を試みるより、インプットの受け手であるあなたの生産性(ある業務に割く時間がX%減り、結果より付加価値の高い業務予定よりY日早く着手できた)など、依頼側の工数削減などを一つのKPIとして決めておくのも有効ではないかと思います。


スーパー助っ人に出会うには


このスーパー助っ人タイプの外部人材は今後、ますます企業の在り方が変容し、仕事の粒度や種類が多様化する中で、重要になってくると感じています。色々な取り組みが実験的に、いろいろな企業で実施されていくと思います。

もし、ご自身の企業でも、このタイミングあるいは少し落ち着いたらスーパー助っ人人材の活用を考えたいという場合には、ぜひ、以下も参考にしてみてください。

ハイスキルシェアリング「プロの助っ人


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