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人はいかにしてセックスを知るのか

セックスがどういう行為かを知ったときのことを覚えていますか? 私は割とはっきり覚えています。

あれは小学校高学年の頃。にわかに「セックス」という言葉が流行った。HくんとNちゃんというクラスで一番背の高い男女がいて、2人とも子ども同士でも(だからこそ?)わかるぐらい発育が早かった。そのせいなのか、「あの2人は両思いだよ」というウワサがいつの間にか「HくんとNちゃんはセックスしてるらしいよ」になった。もちろんウソだったのだが、Nちゃんはそれを聞いてショックで泣いてしまったらしい。

私は一連の騒動がよくわからなかったので、情報通のMちゃんにこっそり聞いた。「セックスって何?」と。そうしたらMちゃんは耳元に口をあてて教えてくれた。

「男の人と女の人が裸で抱き合うこと」

そうなのか、そんなこと大人はするのか、いやらしいな……と衝撃を受けつつ、若干の腑に落ちなさ。シーツの上で裸で抱き合うことが本当に「セックス」の全てなのか? 何かもっとこう……あるはずだ。何か。何かが。しかしその何かがわからなかった。


ところで、我が家は家族全員漫画好きで、今でも両親や姉と漫画の貸し借りをしたりおすすめの漫画を教え合ったりする。子どもの頃に家族みんなで読んでいた漫画と言えば高橋留美子。『うる星やつら』から『人魚の森』までほとんど全部あった。そういえば『一ポンドの福音』って完結したのでしょうか。

高橋留美子先生の描くおっぱいが素晴らしいことは誰に聞いても異論がないと思う。中学生の頃、私が『白鳥麗子でございます!』(鈴木由美子)を読んでいるのを知った母は「少し読んだけど、あれは大人が読む漫画でしょう?」と眉をひそめたのだが、いやいやいや。それならどうして、小学生の頃に私が『めぞん一刻』を読んでいたのを止めなかったのかと。

私は『めぞん一刻』でセックスが何なのかを知った。

知らない人のためにざっくりと説明すると、『めぞん一刻』の主人公はさえない浪人生の五代くん。彼は下宿先「一刻館」管理人の響子さん(未亡人)にずっと恋をしている。単行本全15巻中、14巻あたりまでは大した接近のない2人だが、14巻か15巻のどちらかでついに結ばれるのだ。というか、ラブホテルに行くのだ。

ラブホテルのベッドで裸で抱き合う2人。小学生の私は「ふむふむ。これは恐らくセックスだな」と考える。しかし、そこからが妙で、2人はなぜかアンニュイな表情のまま「どうしたの……?」「……」「私が悪いんでしょうか……」などと意味不明なやり取りをし、挙げ句響子さんは「仕事行ってください」と五代さんに帰るように促す。さっきまで抱き合っていたのにハッピーな様子ではないのだ。五代さんは不甲斐ない顔をしている。で、とぼとぼと帰った五代さんに向かって、バイト先のキャバレーの店長が言う。

「なんだ、勃たなかったのか」と。「勃」には「た」とフリガナが振ってあった。

はて。五代くんと響子さんは何を達成できなかったのか。それが問題だ。裸で抱き合ったまでは良かったが、そこからがいけなかったらしい。どうやら「勃つ」という言葉に重大なヒントがありそうだ。男女が、裸で、抱き合う、でも勃たないとダメ、響子さんが残念に思う、勃つもの、それは五代さんのもの。響子さんになくて五代さんにあるもの……。

その瞬間、天啓が下った。

あれが、ああして、ああなる、のか。それまでの人生でチラチラと疑問に感じていたピースがかっちりはまった。凸凹ってそういうことか。ああもう、そうとしか考えられない。やっぱりセックスは裸で抱き合うだけじゃなかった。

誰からか教えてもらったわけでもないのに、私は完全に確信した。あれが本能というものなのかもしれない。


中学校になってから性教育の授業でセックスが何なのかを教えてもらった気がするのだが、内容はもうまったく覚えていない。体育の女性教師が生徒の前で「セックス」と口にするというのがもう、なんの罰ゲームかと思うぐらい身の置きどころのない気分だった。女性教師にしてみれば、彼女こそ罰ゲームだと思っていたかもしれないが。

その頃には同級生の多くがセックスはどういうものかを知っていたと思うのだが、みんないつどこでどうして知ったんだろう。セックスが、あれがああなってああすることだというのを。

大学の後輩で、高3までセックスが何をすることなのか知らなかったという女子校育ちの美少女がいて、「友達に『そのままだとやばいから教えてあげる』って言われて教わったんですけど、両親がそんなことをしていたんだっていうのがすごくショックで、しばらくお父さんと話せませんでした」と言っていた。

大人はみんな、多かれ少なかれその衝撃を乗り越えて、今こうして暮らしている。いったいいつですか。あなたがセックスの仕組みを知ったのは。初体験よりも、その話を私は皆さんに聞いてみたい。

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ヤフーニュース個人:小川たまかのたまたま生きてる https://news.yahoo.co.jp/byline/ogawatamaka/

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コメント (6)
小学校の図書室で見つけた性教育の本に、割とリアルな性行為中の人間の断面図が載っており、そこで初めて知りました。友達に教えたら、絶対そんなことはありえない!と必死に否定されたのを覚えてます。
それまでにも、男と女がなんかやっている様子は漫画などで見かけてはいましたが...
知った時、なんか幻想が崩れて、
ああ、人間も動物なんだなあと当たり前のことを思った。
わたしも小学校の図書室にあった性教育の本でしたね〜。
5年か6年のころ。小学校の先生からはあまり具体的な話は聞かなかった気がする。
読んでどう思ったかは全然覚えてないけど、かなりしっかり熟読したのは覚えている。
はじめまして。ゆたかちゃんです。
私は、中学一年生の頃、友達から教えてもらいました。小学六年生の秋に、初勃起していたので、挿入するのは理解できていたと思います。
中一で知って以来、勃起した自分のぺニスをいじっていたら、突然、尿意を催し、慌ててトイレに向かったものの、間に合わず、「漏らしてしまった(T_T)」と思ったら、強烈な快感と共に少量の白濁した液体がぺニスの先端から溢れました。
最初はそれが何か分からず、病気になったのだと思い込み、しばらく悩みました。
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