夏といえば!
平安時代じゃないけれど、夏は夜が好きだ。
昼間が暑すぎる、というだけではなく、昼の暑さが徐々に薄まっていく様が、四季の移り変わりなんて言わず、一日で気温の変化が体感できるのが、なんだか楽しい。
30代前半、仕事に追われる毎日を過ごしていた頃、一日のうち、外に出るのは朝晩の最寄り駅までの往復20分のみ。朝は常にダッシュ、帰りは眠気のみ、完全に無。電車に乗ってしまえば、あとは職場まで地上に出ない日々。
季節感なんて体温調節に必要な程度にしか気にしていなかった時期があった。
汗だくで目を覚ますと、7月なのに毛布を使っていた、なんてことがあった。
今も、平日は外に出るのは通勤くらいだけど、家に帰れば、窓を開けて、暑さ、涼しさを感じられる人間らしい生活が愛おしくて仕方ない。
そう言えば、今年は全く虫の声が聞こえない。
セミの声も、スズムシの声も、カエルの鳴き声も。エアコンの室外機と、車の音だけ。
なんとも静かだ。
前置きが長くなったが、夏になると、細田守監督作品がなぜか観たくなる。『時をかける少女』と『サマーウォーズ』。
中高生の、一度しかない夏を描いたものがたり。
青春時代が、人生における『夏』のような季節だからだろうか。
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