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【目印を見つけるノート】283. 謙虚なテレヴィジョン

きょうは寒いです。
みなさまお大事に。

⚫日向くんというキャラがいたのですね

きのう、『日曜美術館』(NHK)を見ていたら三井記念美術館の告知が出てきました。

加藤清正の刀を出されるとのことで、「おっ」と思った次の瞬間、国宝『日向正宗』も出てきました。日向正宗は備後福山初代藩主・水野勝成が所有していた短刀です。この美術館が所蔵していますので、たまに出されることは存じておりました。

▲こんな感じです

ふたりとも小説に書いて、「やっとかめ~」と思ったのですが、水野の「み」の字も聞こえなかったので、不思議に思ったのです。ちょっとだけ、当世のからくりがわかりました。

『刀剣乱舞』でした。

(ご存じのかたは以下ご笑納ください)
『日向正宗』はキャラクターとなり、『日向くん』となっています。白髪メッシュのイケメンです。声は梶裕貴さんだそうです。
髪飾りが沢瀉なところにご配慮の跡がみられます。水野家の家紋ですね。

そうか……日向くん、がんばってください。
持ち主のほうもヨロシク。

そういえば、この刀はいつ頃水野家から三井家の前の紀州徳川家の所有になったのでしょうか。また新たな疑問が……。

日向守がいまの世の中を見たら、どう思うのかな。

⚫テレビもいい感じだと思います

『日曜美術館』は好きです。
たいてい、美術館に行くときって自分から情報を取りに行くのではなくて、ふっと見たもの頼りなのです。『日曜美術館』はそのきっかけになることが多いですね。毎回見ているわけでもなかったりするのですが😅

きのうも、特集されていた九谷焼をああでもない、こうでもないと思いながら見ていたら、日向正宗になったのです。

自分の興味だけで探すと偏ってしまうことがありますが、ニュートラルな状態でふっと見えたものが新しいきっかけになったりします。そのような意味で、優れた情報ツールを持っているのは強みだといえるかもしれません。

何より、
ニュートラルな状態でご縁を見つけると感動します✨
アルゴリズムのない、解放感のあるご縁です。

テレビは見ないという向きもあるようですが、『日曜美術館』や『古典芸能への招待』などは情報としても素晴らしいと思います。

能の『道成寺』を書いているとき、ちょうど上演がなく、結局原典(文章)だけで想像して完成させました。それを去年やっとフルで『古典芸能への招待』で見られて大感激しました。
この前やっていたウィーン交響楽団のニューイヤーコンサートも見ごたえがありましたね。どれも、じかにパッと見に行けないものばかりです。

それに次ぐとすればテレビ東京でしょうか。
『開運!なんでも鑑定団』と『新・美の巨人たち』が双璧です。
『鑑定団』は主に陶磁器の真贋当てを楽しくしています。値段は分かりませんが、真贋はけっこう当たります(自慢)。掛軸は分からないですね。特に谷文晁(たにぶんちょう)はさっぱり😓
埋もれている名品や名物を目にできるのは楽しい!のひとことです。

『新・美の巨人たち』は美術品に限らず、広く『創られたもの』を扱っているのが素晴らしいです。おとといは犬吠埼灯台をテーマにしていて、構造や技師の奮闘がわかってとても面白かったです。シシドカフカさんのガイドもgood✨でした。

ということで、意外に私はテレビっ子なのです📺❇️
Televisionも好きですし(余談)。

パンクとニューウェイヴの先駆者といえるバンド、Televisionのリチャード・ロイドはバンド名についてこんなことを言っていました。1970年代のことです。

「アメリカ中のどんな家にも必ずあるものだろ。でしゃばりな機械だが、時にはとても謙虚だ」
(『青春音楽グラフィティ』集英社文庫より引用)

最近この機械はより謙虚になったように思います。

TELEVISION『Friction』

それではまた、ごひいきに。

尾方佐羽

追伸 「うわ、まじさむ😵」とつぶやいて、苦笑しておりました😅

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