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【目印を見つけるノート】290. ノイズが重ねた時間ならば、それも思い出でしょう

今日も寒いですね。

自分では、
今週の半ばまで種を蒔くタイミングだと思っていて、そこからだんだん芽が出てくるのかなと思っています。

日曜日は楽しみ😆

きのうは図書館に行ってきました。
何度か書いていましたが、行きつけの図書館が移転のため2ヶ月半休館になるのです。きのうで終わり、ではありませんが私がこの建物に行くのは最後になるでしょう。

この図書館は「総記」棚から「科学」棚までよく利用させていただきました。いや、他の図書館からもしじゅう取り寄せてもらいました。取り寄せの中には、区内区外問わず国会図書館や都立図書館、広島県立図書館まで取り寄せをお願いしました。

ある意味、手間のかかる利用者です😅
どうも、スミマセン。
万事快くお応えいただいたことに深く感謝します。

私はものを書く前は、図書館にはほとんど行っていませんでした。「面白い本がないかな」とぼんやりとした気持ちで行くとめぼしいものがないように思えたのです。昔も今も、よほどのことがないと小説は読みませんので(仕事ではけっこう読みましたが、だからかな)。

ものを書くようになってからです。
必要な「調べもの」に特化すると、どさどさと必要な本が出てくること出てくること。そこから枝葉が伸びて、社会学や哲学、宗教学、古典文学のほうにどんどん出っ張っていくのです。やっぱり、いまの小説はほとんどないのですね。
平家物語や太平記、ゲーテとかスタンダール、シェイクスピアぐらいでしょうか。

そうなってからは図書館をよく利用しました。

本当ならば、自分で購入した方がいいですよね。返す必要がない😅 ただ、絶版の本も多いですし、とてもとても買うだけの余裕はありません。
司馬遼太郎さんにせよ、吉村昭さんにせよ、大宅壮一さんにせよ、膨大な数の書籍・雑誌をお持ちでした。作家はたくさん本にあたる必要があるという見本のような方々です。
大宅壮一さんの蔵書をもとにした図書館がありますね。
◆参考 大宅壮一文庫の蔵書について
https://www.oya-bunko.or.jp/possess/tabid/77/Default.aspx

もし、このお三方が今のネット社会にいらっしゃったら、本を買うのを止めるかしらとふと思います。
(しばし想像……)
きっと上手に使われるでしょう。
電子書籍も、ネット検索も、自作の販売管理も。
そして、ネットのアーカイブに存在しない資料を求めて、本を探されるでしょう。
蔵書は減らないかもしれませんね。

という想像をして、
その図書館からいただいてきた廃棄本を眺めていたりします。きのうはこちらを。

『時間と出来事』(渡辺由文著、中央公論新社)はパッと見て、『時』(渡辺慧著、河出書房新社)という本のイメージがかぶりました。
後者は持っていて分かるところだけ読んでいました。前者はまだ読んでいなくて、パラパラと見ただけなのですが、読みやすいという意味では共通していると思います。
観念的な時間と生物的な時間、物理的な時間の違いとそれらの交差する部分というのは、ずっと興味があるのでゆっくり読もうと思います。

廃棄本も、今後の私に有用だと思える素晴らしいものをいただきました。廃棄されるのは古いか不人気かなのだと思われますが、その本の本当の価値を下げるものではないと思います。

この本たちが、私に引き受けられてよかったと思ってくれるように、書くのをがんばろうと思います。

行きつけの図書館さま。
お世話になりました。
ありがとうございます。

⚫今日の1曲

ビリー・ホリディです。
時間について少し書きましたので、この曲です。
BILLY HOLIDAY『As Time goes By』

ビリー・ホリディの声は仔猫のようだと思うことがあります。愛らしい。それが、レコードのノイズ(チリチリという音)と重なるとたまらない空気になるのです。ノイズという言葉で合っているかわかりませんが、便宜上そうします。

そうですね……大切な人と、リラックスした状態でお酒を飲むときにいいなあと。そういう時は何も話さなくてもいいかな。チリチリをアテにグラスでちびちびと。
妄想に近い想像です。

もちろんご本人がライブをされていたときに、レコードのノイズなどはなかったでしょう。それを想像するのもいいですね。
ノイズはね、重ねた時でもあると思うのです。

それではまた、ごひいきに。

尾方佐羽

追伸 古いレコードはまだしも、おしなべてではイヤだなと思うので、チリチリをなくす方法も探してみました。
http://nextrecordsjapan.tokyo/archives/993864.html

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