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【目印を見つけるノート】92. ミケランジェロの展覧会

雨で思い浮かぶ曲はたくさんありますが、今日はこれでしょうか。
松任谷由実さんの『ベルベット・イースター』ですね。

豪雨のニュースを心配して見ているしかできないので、このような曲が救いです。


⚫品出しオッケーです

きのうはここでお出ししているハンドメイド品を、委託販売してくれるお店に置いてきました。イートインのできるパン屋さんなのですが、雑貨を置いている一画があって、イコール委託販売スペースなのです。
地元の人がちょこちょこ行くような、小さいけれど素敵なお店です。

買ってもらえるといいですね。

ハンドメイドアクセサリーに関しては、「売れたら寄付しよう」、「ため込んだビーズや石を使おう」という以外のコンセプトなくやってきました。ああ、それがコンセプトですね。
今回、30点ほど置いてきて、淋しいようにも感じましたがスッキリもしました。

今後も作っていったりするかと思いますが、ありあわせで遊ぶ感じを、もっと遊ぶ感じでやろうかなと思っています。

作っていて思ったのですが、「こういうものが受けるのかな」と考えはじめると遊びの要素はどんどんなくなってしまうようです。

「作るために作る」感じがいいなって。

 理由付けや承認はとっぱらって、
 作業にただ耽りたい。ものを産み出したいのです。

『あそびをせんとやうまれけむ』です。


⚫ミケランジェロにまつわる展覧会

何となく、ミケランジェロにしようかなぐらいの気持ちで彼の出てくる話を書き始めた頃のことです。

はじめはそれほど好きではありませんでした。みんなガタイがよすぎて。そんな風に微妙に賛美しない立場からいろいろ調べはじめました。

幸運でした。

2年連続で日本にミケランジェロの作品がやってきました。

◇『レオナルド×ミケランジェロ展』
会期:2017年6月17日(土)〜9月24日(日)
会場:三菱一号館美術館

◇『ミケランジェロと理想の身体』
会期 : 2018年6月19日(火)~9月24日(月)
会場 : 国立西洋美術館

この2つの展覧会は素晴らしかったです。
前者はダ・ヴィンチとミケランジェロに関わるデッサン、下絵、手稿、書簡を多く展示して、2人の創作のバックヤードがよく分かるものでした。絵や彫刻を単体として鑑賞するのではなくて、創作者の仕事と人とその時代を浮かび上がらせる企画で、調べる者にとっては願ってもないものでした。
子どもは大きな『ダヴィデ』像(レプリカ)を怖がっていました。見たら逃げ出して(苦笑)。
私はダ・ヴィンチの『トリヴルツィオ手稿』と『アンギアーリの戦い』のデッサンとチェーザレ・ボルジアだと言われているスケッチ、ミケランジェロの書簡すべてとレダの習作(写真)、設計用のデッサンの前で足を長く止めました。

▲これは『レオナルド×ミケランジェロ展』の撮影自由のコーナーで撮りました。ミケランジェロのデッサン紹介のための掲載です。商用目的ではありません。

後者はミケランジェロの身体表現について、本人の創った作品、古代ギリシア~ヘレニズム期の身体表現、ルネッサンス期のそれを総合して俯瞰できる展覧会でした。
ミケランジェロはどのような「かたち」を理想としてきたのか、同じ時代ではどのように位置付けられていたのかということがよく分かるものでした。

私はあまりガタイがいいのは引いてしまうわけですが、これらはそれを置いても凄かったです。古代の傑作『ラオコーン』の模倣も凄い迫力でした。

うーん、画像をおいそれと出せないのが痛いです。

いにしえの完全なアーキタイプをこの時代のものとして甦らせることーーミケランジェロはそれを晩年近くまでひたすら追い求めていたのです。
ルネッサンスは「再生」だと学校の歴史で教わりましたが、その主旨はミケランジェロを見るだけでこと足りるように思います。

この展覧会の目玉はミケランジェロの手による『アポロン―ダヴィデ』像と『若き洗礼者ヨハネ』でした。私は『アポロン―ダヴィデ』像に10分ほどかぶりついて、また戻って10分ほどかぶりつきました。
気がついたことがたくさんありました。

あの2回の展覧会を見なければ、「こんなデカイ自分の像など作るものかっ! 」と喝破する芸術家の話は書けなかったと思います。

よく、「引き寄せ」という言葉を本屋さんで見たりします。

私個人の感覚でいえば、それは「共鳴して引き合う」という方がぴったりなように思います。共鳴は音楽で使われることが多いですが、それに限らず、芸術全般にいえますし、もっといえば「人が生きていること」に適用できると思うのです。

一方向のものではないということです。


⚫お籠りクラフトとばら

水色に染まったシェルパーツにマットなリーフパーツを重ねて、ハウライトとアパタイト(天然石)を添えたイヤリングです。これも水と風のイメージです。
タイトルは、そうですね……『Sara』かな。

ブルーなラブソングですが、誰かの過去にはなりたくないです。現在とか未来がいいな。
ばらは元気です。

それではまた、ごひいきに。

おがたさわ

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