緒方 壽人 (Takram)

デザインエンジニア/東京大学、IAMAS、LEADING EDGE DESIGNを経てTakramに参加。デザイン、エンジニアリング、アート、サイエンスまで幅広く領域横断的な活動を行う。『コンヴィヴィアル・テクノロジー』発売中 → https://convivial.tech

Mark@ Design Engineering

Takramではさまざまな専門領域のエッジを探究する独自のリサーチプロジェクト「Mark@」を行っています。このマガジンでは、Mark@Design Engineeringに参加しているTakramメンバーが、それぞれのnoteアカウントでデザインエンジニアリング領域に関連する記事を発信していく予定です。

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  • 18本

息子のおもちゃづくり 1

私の学生時代の研究テーマは「動き」のインタラクションについてでした。身の回りの色々なものにアクチュエーターを組み込んで動かしたときの、人と物との関係を観察するものでした。その研究の初期段階で、下の動画のようなプロトタイプをいくつも制作していました。 これらのプロトタイプはユーザーリサーチを兼ねて展示する機会が何度かありましたが、特に子どもたちには人気で、毎回(壊れるまで)よく遊んでもらいました。子どもたちが夢中になって遊ぶ姿を見て、将来自分の子どもにも遊んでもらおうと密かに

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A personal history of interactive installations - Part 1

PrefaceThis article is part of Takram's "Mark @ Design Engineering" research group activities, in which we may experiment with new technologies or write articles to research topics of interest. In this article, I will present Part 1 of a p

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【3D Print New Normal】Stratasys3Dプリンター グレーグラデーションチップ制作

前回はJ8シリーズ3DプリンターにおけるCMYKWTのマテリアルの数値と濃度の関係性を把握するためにカラーチップのサンプルを作成した。今回は、前回作成したグレーの色味をより細かく作成し、目的の色味を出せるCMYの濃度関係を検証する。 前回作成したカラーチップのうち、画像の上 C10:M8:Y2、下 C10:M8:Y1の2種の比率が現状のサンプルの中ではグレーに近いものの、ニュートラルなグレーとは言い難いため、この2つの比率をベースにもう少し広げたサンプルを作成する。 Pr

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【3D Print New Normal】Stratasys3Dプリンターマテリアルのカラーチップ制作

発色の良いカラー透明マテリアルを利用出来るStratasysのJ8シリーズ3Dプリンターだが、CMYK指定にて混色を行う際には注意が必要であることがわかった。今回はそれぞれのマテリアルの比率によってどのような出力結果をもたらすのかをカラーチップを制作して検証する。 まずは単色の比率を検証するグラデーションチップを制作した。上からCMYKWの順番で、左から10%~100%までのグラデーションを作り、チップの厚みを0.2mmのものと1mmのものの2種制作し出力した。 出力結果

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わかるとつくる

「わかる」ってなんだろう。なぜ人は「つくる」んだろう。理解と創造性について考えます。

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  • 28本

どうやってつくるのか?

去年の今頃、新型コロナウイルスについての記事を書いてから1年、日本でもワクチン接種が進んでいる。今回は、世界的なパンデミックで初めて大規模に実戦投入されているmRNAワクチンについて、自分で書いた本の中で「なるべくテクノロジーをブラックボックスにしない」と言っているので、自分ごととして調べてみた記録である。特に、このnoteのテーマは「わかるとつくる」なので、mRNAワクチンの仕組みだけでなく、物理的にはどんなもので、どんな風に製造されているのかという「つくる」プロセスについ

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ちょうどいい道具

【追記】初めての単著『コンヴィヴィアル・テクノロジー 人間とテクノロジーが共に生きる社会へ』がBNNから5月21日に発売されました。行き過ぎた現代のテクノロジーは、いかにして再び「ちょうどいい道具」になれるのか——まさしくこの記事がイントロダクションになっているような、人間と自然とテクノロジーについて書いた本です。よろしくお願いします! ウェブサイトも公開されました。扉絵になっているCGムービーや、本の内容の一部も公開しています。是非ご覧ください。 昨年から準備している本

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人間と自然(後編)

今年のはじめに、人新世や気候変動を巡る前編を書いてから、思いもよらない形で世界は大きく変わり、ずいぶん間が空いてしまった。このパンデミック自体が気候変動を遠因とするものだとも言われたり、これこそまさに「人類が地球に影響を及ぼすだけでなく、その地球が人類に影響を及ぼし始めている」人新世を象徴するものだと言われることもある。一方で、世界中で行われている行動制限によって人々の移動や経済活動は停滞し、結果としてCO2排出量が大幅に減っているという状況も、半年前にはほとんど誰も予想でき

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何が違うのか

新型コロナウイルスについては相変わらずわからないことも多いが、世界中で研究も進み、少しずついろいろなことがわかってきているようでもある。前回まではあくまで感染者数という数字について考えてきたが、今回は、新型コロナウイルスのメカニズムについて、今までのウイルスと「何が違うのか」、今把握できていることを自分なりに整理してみたい。(但し、この分野の専門家ではないことはあらかじめ留意頂きたい。) 免疫のはたらく場所と仕組み そもそもウイルスが体に入ってきたとき、免疫はどこで何をして

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コンヴィヴィアル・テクノロジー

単著『コンヴィヴィアル・テクノロジー 人間とテクノロジーが共に生きる社会へ』がBNNから5月21日に発売されました。行き過ぎた現代のテクノロジーは、いかにして再び「ちょうどいい道具」になれるのか——人間と自然とテクノロジーについて書いた本です。このnoteで取り上げてきた話題にも触れています。よろしくお願いします。

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  • 9本

次の世代と共に生きる

拙著『コンヴィヴィアル・テクノロジー』発売から数週間、少しずつ読んでいただいた方からの反響を頂いています。ありがとうございます。本格的に本の執筆に入ってからお休みしていたnoteも、この本に関連した話題や書ききれなかったこと、本の中で取り上げた書籍、本を取り上げて頂いた書評記事などを紹介していければと思っています。 今回は、ミラノ在住のビジネスプランナー安西洋之さんがSankeiBizに連載されている「ローカリゼーションマップ」に、本のことを取り上げて頂いたので紹介します。

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生物から見た世界〜「環世界」とは何か

前回書いたように、「情報環世界」は「環世界(Umwelt)」という概念を拡張し、現代の情報社会に適用した概念だ。そこで『情報環世界―身体とAIの間であそぶガイドブック』を読み解くために、まずは「環世界」とは何かをもう少し紹介しておきたい。 コウモリであるとはどのようなことか東京郊外の一軒家に住んでいた時のこと。ある日の深夜、2階で寝ていると1階の玄関ドアの内側にぶら下げていた小さな鈴がチリンチリンと鳴る音がする。窓もドアもちゃんと閉めたはずだが…。恐る恐る階段を降りて電気を

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ニュー・ダーク・エイジ

とある山あいの駐車場で白線で囲まれた円から出られなくなってしまった「自動運転車」の動画をご存知だろうか。この作品の作者であるジェームズ・ブライドルは、「自動運転車」自体もDIYで開発してしまうほど自らテクノロジーを駆使しながら、一方で哲学や美学など人文学にも精通し、テクノロジーに対する鋭い洞察に基づいた作品や論考で注目されているイギリスのアーティストであり思想家である。 「破線側から実線側へは白線をまたげるがその逆は出来ない」という交通ルールに厳格な「自動運転車」は、破線と

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フィルターバブルと環世界、対話と共話

2017年にNTTインターコミュニケーションセンター(ICC)で開催されたシンポジウムに登壇した5人のボードメンバーを中心に、さらに議論を深める場としてはじまった「情報環世界研究会」だが、ボードメンバーの間で当初から共有していたテーマの一つに「フィルターバブル」があった。 フィルターバブルとは?世界の人々を繋げ、オープンなものにするはずだった情報テクノロジー。それが今や、データとアルゴリズムによって、広告から検索結果、SNSのタイムラインに至るまで、自分が見たいものしか見え

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