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心理的安全性があるから挑戦ができる。心理的安全性を創るためにf lifeで取り組んでいること

過去と比べて、チームの状態が良い感じ

1つ前の投稿で書いたように、今月~来月で新規事業2つをスタートし、休止事業1つを再開します。

当社のメンバー5名全員が今までの自分を越えて、けっこうな背のびをしないと達成できないようなレベルの挑戦です。

そういった環境において、私も、ちょっと余裕なくなってくると、誰かがミスをしたときにイライラしてしまったり、期待した通りのアウトプットが出てこなかったときに「なんでそんなこともできないの?」みたいな表情を無意識に出しちゃったりします。 

これは良くないので、「いけね」と気づいたときや朝礼のときなどに「自分に余裕がなくて言葉が乱暴になっちゃったり、失礼なこと言っちゃってごめんなさい」と早めにメンバーに謝ろうとするのですが、だいたい「いえいえ、良いですよ。隼人さんも余裕ないの仕方ないって分かりますし」という風に返してくれて、メンバーの寛大さに救われています。

過去のチームマネジメントの経験と照らし合わせると、同じような厳しい経営環境だったり、連続して背のびを求められる環境だと、だんだんと上司⇔部下、先輩⇔後輩でギスギスしてきて、現在のようにお互いを許せたり、素直に謝れたりしたことってあんまりなかったんです。

じゃあ過去、一緒に仕事した人が良いメンバーじゃなかったかというと、たぶんそんなことはなくて、過去もとても良いメンバーに恵まれていました。

でも、うまくいかなかったんです。成果をともに生み出し、応援しあうはずのメンバーは、なんだか自分を責めたり、失敗をあげつらったり、足を引っ張ったりする脅威に感じられることもよくありました。(また、そういうときは片方だけでなく、お互いにそう感じていたりします)

過去と今では何が違うのか。その1つの要因は、今風の言い方になりますが「心理的安全性」を担保できている環境かどうかの違いのように思います。

心理的安全性とは何か

心理的安全性とは「psychological safety(サイコロジカル・セーフティ)」という英語を和訳した心理学用語で、以下のような状態を指します。

◎一人ひとりが恐怖や不安を感じることなく、安心して発言・行動できる状態。
◎チームの中で自分が自分らしく働いている状態。
◎安心して何でも言い合えるチームだと感じる状態。

「心理的安全性」の土台にあるのは「良い関係性」だと私は考えています。そして、株式会社エフライフは、チームメンバー同士の「関係性」の質をものすごく重視しています。

当社のコーポレートスローガンは「大切なものを大切にして生きていく」ですが、メンバー同士がそれぞれ相手のことを「大切なもの」と感じられるようなチームというのが、私の思う「良い関係性」の1つのイメージです。

前置きが長くなりましたが、具体的にそのような「良い関係性」および「心理的安全性」を生み出すために何をしているかということも書いてみます。

当社で実践している代表的な取り組みは以下の3つです。

(1)朝礼時間の感情にフォーカスしたチェックイン
(2)一緒にご飯を美味しく楽しく食べる
(3)合宿でそれぞれの過去をすべて受け入れ合う


(1)朝礼時間の感情にフォーカスしたチェックイン

毎朝9時から朝礼をしていますが、朝礼の始めに「チェックイン」として、仕事に取り掛かる前に、一人ひとり、思いついた人から、その時、心に浮かんだこと、メンバーと共有したいこと、最近の気づきなどを共有し、場に自分をなじませます。だいたいチェックインだけで30分くらい使います。(朝礼としては長いと思います。)

このチェックインは、ワークショップの冒頭で良く使われる手法なのですが、毎日実施する職場というのはなかなかないんじゃないでしょうか。

あまり意識せずになんとなく始めて定着しましたが、時間がかかっても、チェックインの時間をとって、内面を整理し、その日の相互理解を深めてから仕事にとりかかった方が結果的に生産性も高くなるように実感しているので、継続している取り組みの1つです。

(2)一緒にご飯を美味しく楽しく食べる

当社では、ランチはなるべくみんなで一緒に食べるようにしています。(家にお子さんがいる社員は家に帰ってもらってお子さんと食べてもらっています)

なんなら、夕飯も一緒に食べるし、運営しているスナックSHOKU SHOKU FUKUSHIMAで打ち上げもするし、先日はBBQもしましたが、うちのメンバーは良く一緒にご飯を食べます。みんな、ご飯が好きなんですね。

朝のチェックインが一人ひとりが内面を話すのに比べると、ランチの時間は世間話だったり、仕事寄りの話をしたりすることも多いですが、いずれにしても「楽しむ」ということを食事中は大切にしています。

太古の時代から、人間は、関係性を良くしようと思ったら「ご飯を食べる(または酒を呑む)」という手段をとってきました。食卓が楽しいと、一人ひとりのクオリティ・オブ・ライフの向上にもなりますし、幸せな食事の経験が体感として積み上がることで、飲食事業でも、(そして飲食以外の事業でも、)お客様に提供できる価値が高まっていくと考えています。

ついでに、オフィスのキッチンで自炊なので、コストも抑えられます。良いことづくめです。

このf lifeのランチタイムは、打ち合わせで来ている外部の方にも流れで参加してもらうことが多いのですが、好評なので、コロナが落ち着いてきたら、より積極的に受け入れていこうと思っています。当社に打ち合わせにいらっしゃるときは、お昼前の11時くらいを狙ってきてもらうのがオススメです。

(3)合宿でそれぞれの過去をすべて受け入れ合う

緊急事態宣言が出る前ですが、3泊4日で、チームビルディングの合宿を行いました。会津→中通り→浜通りと移動をして、福島の魅力を体感しながら、メンバーが自分を知り、仲間を知り、目標を定めるためのワークショップを行いました。

いくつかワークショップをしたのですが、「私の履歴書」という名前のワークに最も時間をとりました。反響も大きかったです。

メンバーひとりひとりが2時間程度の時間をとって、自分が生まれてから今日に至るまで、人格形成に影響を与えた過去を(話せる分だけ)すべてストーリーとして語り、それを他メンバーは真剣に聴いて、愛をもって感じたことをフィードバックをする、というワークです。

ここでのポイントは、「良いことやうまくいったことだけを語る」ではなく、「恥ずかしい過去や、辛かったことも含めて自己の形成に影響を与えた出来事をすべて語る」というところです。

恥ずかしい過去や失敗を語るのは、その場にいる仲間を信頼し、勇気を出さないとできません。なので、そんための空気・空間を作るプロセスが必要ですが、空間がきちんと成立し、「自分の過去の話、自分の存在をありのまましっかりと受け止めてもらえた」と話し手が感じると、ものすごい安心感があります。自己肯定感・自己効力感がアップします。

逆に、安心して話せる空間や聞き手が受け止める姿勢を取らないと、強い恐怖や不信感に繋がることもあります。(私自身、その空間づくりで大きな失敗も経験していますので特に注意しています)

この合宿のできごとは、f lifeの公式noteに新入社員のみゆきがまとめてくれたので、興味ある方はご覧になってみてください。


上に書いたような取り組みをしないで、このコロナ禍のピンチが急にやってきて「みんな! このままじゃ会社が立ち行かなくなる! もっともっと! がんばろう!」ばっかりやっていたら、とっくにチーム崩壊していたかもしれません。

ここでいうチーム崩壊のイメージは「とりあえず仕事だからやるけど、同僚や会社が自分にとって大切なものとは思えない…… 適当に力抜くとこは抜いてやろう」という心理状態が蔓延することです。この状態はお互いに面白くないですし、パフォーマンスが下がります。利己的になり、自分のメリットにならない仕事を嫌がります。

そう。だから、不安を拭い去って、挑戦し、チームで結果を出すためにも、心理的安全性はとても大切なんです。コロナ禍がやってきたからこそ感じました。

心理的安全性が高いだけの状態は、世間では「馴れ合い」であり、成果に繋がるものではないと指摘されることも多々あります。

馴れ合いに陥らず、心理的安全性を担保することと、成果を生み出すことが高度にバランスするチームとなるにはどうしたらよいか。これからも試行錯誤を続けます。

少し長くなりましたが、自分にとって大切なことで、このタイミングで言語化したかったので、最近の社内を振り返りつつまとめてみました。

サポートいただけたら、最もお世話になっている奥さんに美味しいものを食べてもらおうと思います😃