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人生ビンゴ振り返り -10月-

人生ビンゴ、10月の進捗報告です。

ビンゴの内容へ行く前に、10月についての総論を。
2023年の中でも、心が大きく動いた一ヶ月でした。大切にされることのありがたさと、大切にすることの難しさ、そしてそれらのそなえる希望について、改めて感じる時間でした。

近親の喪失をどう乗り越えてきたかという問に対して、私は一定の思想を持ってはいますが、まだそれを言葉で語れません。(中略)
強いて言うなら、どのように喪失を乗り越えたらいいのだろう、と悩み苦しみながらも、また一日を生きて終えるその生活こそが、喪失を乗り越える行為そのものなのではないか、と思います。

人生ビンゴ9月の振り返りより

9月にこんなことを書いたのをすっかり忘れていて、しかしこの問題意識が継続していると感じています。

中旬に一度完全にバランスを崩しました。仕事に関する不安が最大化し、それと紐づく生計への不安、これまでの人生についての自責や後悔が制御できないほどの大きさになり、生活全てに影響して、人様にもたくさん迷惑をかけました。みかねて一緒に過ごしてくれた友人、多忙をおして私との時間を捻出してくれた恋人のおかげで落ち着きを取り戻した、と書いてしまえば、数年来繰り返しているいつもの流れだけど、とにかく今月の落ち込みは根深くて、そしてそれに対してもらったもの、私が新たに得たものも、全部比例して大きかったのです。
助けてもらった後、離職とその後の生活のシナリオを、複数のパターンで見通してみて、経済的な試算をしつつ今後10年20年を前向きに考え、家族にも相談することができました。そしてそれは、単に衣食住の問題に困らないようにするための戦略会議であっただけでなく、「私が私の人生において本当に取り組むべきことは何なのか?」という、今年ずっと考え続けてきた問とぶち当たる時間でもありました。

月末に参加した高木慶子先生の講演会で、それについての大きなヒントをもらいました。現在、上智大学グリーフケア研究所名誉所長をつとめられている高木先生は、日本におけるターミナルケア(終末期患者に対する精神的援助)・グリーフケア(死別後の遺族に対する精神的援助)の第一人者です。数年前からこの分野の勉強に参加している母の誘いから、高木先生のお名前を初めて知り、気軽な気持ちで参加申込みをしました。
無知ゆえの気軽さに反し、本当にたくさんの学びを得る機会となりました。

講話を通して私なりに気づいたことのひとつが、「喪失」という現象よりも、それによって引き起こされる状態=「悲嘆(グリーフ)」を問題化することの大切さです。喪失とは、人と人との死別だけではなく、人間関係の途絶という意味において、様々なかたちで考えられるようです(あるいは、更に広い意味を含んでいるのかもしれません)。出会いの数だけ起こりうる喪失を、人生からなくすことはできません。むしろ人生は、あらゆる喪失によって構成されるとすらいえるかもしれません。だからこそ、喪失そのものよりも、それによって引き起こされている状態への対処が重要となるのだろうと思います。
もう一つ、お話の中で特に印象的だったのは、「悲嘆のなかにあるとき、人は理性を失い、誤った判断を下してしまうことがある」という教えです。そしてそのような状態で取った行動が、周囲の人との関係に悪い影響をおよぼし、あらたな喪失を連鎖して引き起こすおそれがあります。
これまで近親や友人をなくしたときに、「どうしてこんなに大変なときに、あの人はあんなことを言うんだろう」とか、「私はとても苦しいのに、どうしてわかってもらえないんだろう」とか、傷ついた気持ちになることがたくさんありました。「非常事態で、みんないつもどおりではないんだ」と片付けることはあったけれど、ここまで一般化してよい見方だということに驚きました。そしてなにより、「自分も悲嘆のなかにあるとき、非理性的な行動を取って、みんなに迷惑をかけていたのかもしれない」ということに、今更思い至ったのです。

「私が私の人生において本当に取り組むべきことは何なのか?」
たとえば医療、エンターテインメント、個人事業に意欲的な目標を持って人生の針路をとる友人、また特別な野望を持たずとも目の前の仕事へ黙々と取り組み、余暇にさらなる生きがいを見出している友人を見ながら、自分が何をしたいのか、そもそも何をしているのかもよくわからずにここまで生きてきました。
今の仕事は、その中でも自分なりに、次の目標に繋がる可能性を信じて選び、それはそんなに間違いでもなかったと思います。ただ、種々の理由からいよいよその継続が難しくなっているなかで、私は出会うべくして次のテーマに出会ったと感じています。
来年のビンゴについて今から考えていこうとしているタイミングでの嬉しい展開です。


ということで長くなりましたが、今月の振り返りをします!
もうあんまり前月と変わらなくなってきて、ちょっとかなり惰性です!


↓一覧表代わりの目次 


今月達成したこと/進捗があったこと

◯月に2冊新たな本を手に取る 達成

青松輝による歌集『4』は、読書会の課題図書として。めちゃくちゃいい歌集で、自分の作歌意欲もすごく刺激されました。
もう一冊は、ヴィクトール・E・フランクル『夜と霧』。かなり昔に読んだことがあるので、あらたに、といっていいかはわからないですが……環境を恨んで自暴自棄になる気持ちが強くなっていたので、再度入手しました。

◯修論を対外的に発表する 進捗

精神的な落ち込みや先方との事情でなかなか遅くなってしまっていますが、進捗あり。

◯読書会を継続する 達成

今月も開催しました。いつもありがとう仲間たち!

ビンゴに関係ないけど楽しかったこと/できたこと

◯英語への意欲を再燃させる

実は、タイに行って日常会話程度の観光英会話をしたことから久しぶりに英語やりたい気持ちになって、すぐに申し込んだTOIECを9月末に受験していたんですね。力試しと言い訳して勉強せず、しかも寝不足二日酔いで挑んでしまった(簿記でもやったなそんなこと)のですが、思ったよりスコアがとれたので、単語の勉強だけでも継続していこうと思っています。とりあえず来年前半に800点とりたい!2024年の人生ビンゴ案件です。

◯恋人と親友と三人でずっと行きたかった焼肉屋へ行く

文字通り。大好きな人達と大好きな食べ物を食べて酔いどれて、本当に幸せでした。なぜそのあとにメンタルブレイクしてしまったのか……

◯自分で自分に指輪を買う

◯短歌を発表する

下記ツイート参照。ところで、短歌を書き留めているメモアプリを一気に整理したら、新しい歌がたくさんできるようになりました! 新陳代謝大事。

むずかしかったこと

◯自分を褒める ◯大切な人を大切に暮らす

◯労働環境の変化についていく ◯スキルと経験を自覚する

とにかく会社のことでメンタルが終わっていたし、それに対して前向きな状況把握をすることができず、大切な人の心も損なってしまうという時間が長かったので、反省も含めて、できなかった判定です。ただ、「スキルと経験を〜」とかについては、今年ここまできてようやくそういうことができる視座が身についてきたようにも思います。あと2ヶ月をどう過ごすか。

◯できるだけ毎日ストレッチをする

できてない〜。

まとめ・ふりかえり

元気でない自分を、ある程度落ち着いて受け止められる精神状態でいます。この一年で、そういうセルフコントロールがだいぶできるようになってきました。まだまだなところも多いけれど、2023年の成長は凄まじいところもあるので、年末まで駆け抜けていきたいです!


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