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緒方憲太郎の著書「新時代の話す力」の「はじめに・目次」を全文公開します。

この度、僕の2冊目の著書になる「新時代の話す力 -君の声を自分らしく生きる武器にする-」(ダイヤモンド社)が2022年11月30日に出版されました。

きれいに話すことではなく、自分らしさが届き、相手に好かれる、嫌われない話し方にするために大事なことを伝えたいと思ってます。この時代だから必要な、人から「話してほしい」と求められる話す力 とはなんなのか、どうやったらそんな話し方ができるのかを紐解いていきます。

従来の「話し方本」では、テキストや図解による解説ばかりで著者自身がうまく話している姿を見たことがない、なんてことはざらにありましたが、今回は本の中に、QRコードの形で著者自らが話して解説する書籍限定の音声を入れるというチャレンジもしています。自分でハードルを上げるようなことをしていますが、あわせて聞くとより学べるものになっていますので、ぜひ「読んで」「聞いて」、新しい読書体験を楽しんでもらえると嬉しいです。

出版にともない、この記事では、「はじめに・目次」の全文と、本を読む前の方へ向けたメッセージ音声を公開します。本の体験を疑似体験できるものになっているので、まずはこちらを楽しんでみてください!

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本を読む前の方へ向けたメッセージ音声

※本の表紙裏に付いているQRコードから聞ける形になっています。

はじめに

「話す力」、それは「あなたが人から求められる力」である― 。

こうお伝えすると、その意味に疑問を抱くかもしれません。なぜ「話す力」が「人から求められること」になるのか。本書を最後まで読んでいただければ、きっとこの意味を深く理解できるようになるはずです。そして、今すぐにでも「話す力」を身につけようと、いてもたってもいられなくなるでしょう。

みなさんが、「話す力」を身につけ、仕事のパフォーマンスが上がり、プライベートでも人間関係が円満になり、今よりも豊かな生活を送れますように―。

日頃はスタートアップ企業を経営し、びっくりするくらい忙しい日々を送っている僕だけど、そんな強い思いに突き動かされて、仕事の合間に、気合でこの本の原稿を書いています。本書では、僕がこれまでいろんな環境で得てきた知識や経験を濃縮してお届けしています。今までお世話になった人や、僕に関わる人たちに、少しでも役に立てたらと思っています。

活躍の場所を広げたいなら

この本のターゲットとなるのは、大きく分けて3つのタイプです。これから紹介する3つの条件に該当しない人は、僕の本を読む暇があったら、自分の趣味に時間を充ててください。

該当する人はだまされたと思って、ひとまずページをめくってみてください。きっと読み終わる頃には、永久保存版になっているはずです。

ターゲット❶ 人間関係のQOLを高めたい人

「話す力」を身につけると、自分のことをより深く理解してもらえるようになります。人がもっとあなたと話したいと思うようになり、それがあなたの自信となり、自分らしい生活が送れるようになります。

身近な人との人間関係が良くなり、新たなネットワークを作り、さまざまな居場所ができ、友人を増やすことも容易になるでしょう。「孤独」が社会問題になっている昨今、ひとりぼっちになる心配は大幅に減ります。

ターゲット❷ 仕事のパフォーマンスを高めたい人

「話す力」を身につけると、職場仲間や顧客に理解され、信頼関係が生まれるようになります。そのため、仕事のパフォーマンスが上がり、思い通りの成果を生み出せるようになります。職場の人間関係が良くなり、人望が集まり、マネジメントや組織作りが円滑に進むようになります。

ターゲット❸ 新しい時代に影響力を持ちたい人

「話す力」を身につけると、あなたのことを深く理解し、共感してくれるファンができます。それも、こうしたファンは一時的なフォロワーではなく、あなたの活動を長い目で見守ってくれる熱心なファンとなります。さらにはファンコミュニティも生まれます。ゆくゆくは、いろんな場に呼ばれるようになり、活躍のチャンスが増えます。

僕は「話す力」で 人生を切り拓いてきた

僕はタレントや司会者、アナウンサーといったプロの話し手ではありません。ただ、若い頃から「話す力」を身につけたいと工夫をしてきました。

「話す力」が高いと感じた人を観察しては学び、こっそりまねているうちに、周囲から「話しやすい」「話すのがうまい」「場を回すのが得意」などと言われるようになりました。この「話す力」が、今の僕を作ったと言っても過言ではありません。

僕は2016年に日本最大級の音声プラットフォーム「Voicy」を立ち上げ、これまで経営してきました。起業した当初は売り上げもなく、無名のサービスだったVoicyの魅力と将来性を語ることで、30人以上の投資家から、数億円を投資してもらいました。

同じようにVoicyの魅力を説いて、多くの著名人に初期ユーザーとしてサービスを使ってもらったりもしました。両方とも、僕に「話す力」がなければ、決して成し遂げられませんでした。会社の中で組織を作る際にも、「話す力」は大いに役に立ちました。Voicyの将来像やビジョンを話すことで、社員に、僕の描いた未来に共感してもらい、風通しのいいチームを作ることもできました。

Voicyを起業する前には、英語が苦手なくせに渡米。ニューヨークにある会計監査法人で、現地採用スタッフとして働いていました。めちゃくちゃ苦戦しましたが、ここでも「話す力」で苦手な英語をカバーして、何とか難局を乗り切ることができました。

英語も仕事もできなくても「面倒だけど一緒に働いてあげよう」と思ってもらうには、とにかく「僕らしさ」を知ってもらい、好きになってもらうこと。一緒にいて気持ちいいと思ってもらうことしかないわけです。

それには自分の魅力を伝えるしかない。話していて楽しい人になるしかないわけです。苦手な英語がすぐに上達するわけはありませんから、「話す力」を通して同僚や仲間に助けてもらいました。

他にも、僕の周りには「話す力」を高めて人生を変えた人が、たくさんいます。例えば、僕の経営するVoicyでは、たくさんのパーソナリティが、「話す力」を発揮して新たなファンや人間関係を構築し、収入基盤まで作り上げるケースもたくさんあります。

テレビやラジオ、インターネットやSNSの世界でも、タレントやミュージシャン、スポーツ選手は、実力だけでなく「話す力」がある方がより人気者になったり、本業とは異なる新たな活躍の場を得て、活躍したりしています。

ビジネスパーソンの中にも、「話す力」を高めて活躍するリーダーはたくさんいますし、個人事業主やインフルエンサーも「話す力」を発揮して活躍する人が多くいます。仕事の中だけでなく、恋愛や友人関係でも「話す力」が高い人が良い人間関係やパートナーを得て、素敵な人生を送っているのをたくさん見てきました。

「話す力」とは「人から求められる力」

「話す力」とは何か。僕が考えるその言葉の意味は、「話すことで、あなたが人から求められるようになる力」だと思っています。

「話す力」があると、人は「この人ともっと話したい」「この人を信用して関わりたい」と考えるようになります。「この人のやっていることに協力したい」「この人に話を聞いてほしい」と思ってもらえるようにもなります。
話すことで、人から存在を求められる人になるのです。

ここで言う「話す」とは、自分が思ったことを一方的に伝えることではありません。話すとは、聞き手のことを考えて、相手に合わせた発信をするコミュニケーションのことです。

どんなに流暢に話ができても、聞き手が話に乗ってこなかったり、話を通して関係が深まったりしないなら、それは「話す力がある」とは言えません。

人から求められないままなら、それは「話した」とは言わず、ただ一方的に自分の言いたいことをしゃべっただけです。「しゃべる」とは英語でSpeak。聞いてる人がいなくてもしゃべることができるわけです。「話す」とは英語でCommunication。自分から一方的に言いたいことを伝えるだけでなく、相手からも自分に理解や好感が返ってくるように、自分らしさを届け ることを指します。

話し手と聞き手がお互いに理解し、意思疎通が取れる状況にする力こそ、「話す力」です。

つまり「話す」は自分が勝手に伝えるだけでなく、「聞く」ことも含まれます。「伝える」というのは一方通行に情報を届けること。「聞く」とは一方通行に情報を受け取ること。

けれど「話す」はコミュニケーションであり、「伝える」と「聞く」を組み合わせて、一方通行ではない言葉のラリーが行われることと、本書では扱います。

そして、この「話す力」をうまく使いこなすときの重要なツールが「声」です。コミュニケーションは文字(テキスト)などのほかの媒体でもできますが、「話す力」を最も強力にするのが「声」です。

本書では、「話す力」を最大限、効果的に活かすことのできるツールの「声」についても、説明します。

成功者に共通するのは「話す力」が優れていること

「どう稼ぐか」「どう生きるか」「どう人間関係を築くか」「どう魅力的になるか」―。

あなたの人生を豊かにするためのノウハウが、世の中にはあふれています。
しかし、こうした情報をすべてインプットして実行することはとても大変です。人はみんな1日24時間しかないわけですから、どうしても優先順位を付けて、取捨選択をする必要があります。

僕は、この「実行すべきこと」の中でも優先順位の極めて上位に「話す」ことが含まれていると考えています。なぜなら、成功している人や魅力的な人、良い人間関係を築いている人はみんな共通して、話すことがとても上手だからです。高いレベルの「話す力」を持っているわけです。

人生を豊かにするために、「話す力」は何よりも大きな武器になる。

僕はVoicy の経営を通して、大きな影響力を持つ話し手「声のインフルエンサー」と、誰よりも多く、長く、コミュニケーションを重ねてきました。

加えて、僕の父親がアナウンサーであり、幼い頃からずっと、「話す力」を鍛えられてきました。最近では、Voicyだけではなく、ラジオ局で番組を持って話をしたり、講演をしたり、ほかの人のYouTubeやVoicyの番組にも登場して、自ら声の発信を続けてきました。

日本で最も「声」を駆使して発信している経営者の一人だと、自負しています。

Voicyを立ち上げて起業するまでは、公認会計士として多くの経営者と話をし、関係性を深めたり、英語の苦手な中でも海外を回っておもしろい人たちと出会ってきました。

起業するときには、何もないゼロの状態から、一緒に働く仲間やユーザー、そして出資者を集めてきました。

こうした過去の経験すべてで欠かせなかったのが、「話す力」でした。

「話す力」を鍛えていたからこそ、仕事で成果を出し、起業し、ユーザーやファン、投資家を集め、Voicyを成長させることができた。

僕は「話す力」を通して、人生を切り拓いてきた。だからこそ、「話す力」がどれだけ価値のあるスキルなのかを、誰よりも深く理解し、実感しています。

みんな、話し方に悩んでいる

今では日頃から、「話がうまくていいですね」とか、「私も話すのがうまくなりたいです」などと言われることが増えてきました。

以前から、多くの人が「話す力」を上達させたいんだとは感じていたのですが、みなさん「どうしたら話がうまくなるのか分からない」「何を目指せばいいのか分からない」などと戸惑い、結局は何も始めていないようです。

時には世の中にある「話し方」の本を手に取る人もいるでしょう。

しかし、ここにも大きな落とし穴があります。というのも、「正しい話し方」「きれいな話し方」「信頼される話し方」「人に好かれる話し方」などについて書いている著者さんが話している動画や音声をチェックしてみると、多くのケースで、話がおもしろくなく、魅力的に感じないことがあるからです。

もちろん、僕も初めから「話す力」があったわけではありません。今でも毎日、「もっと聞きやすく話せないか」「もっと話を聞きたいと思ってもらえないか」「もっと自分らしさを伝えられないか」と試行錯誤を重ねています。

だからこそ、貪欲に、多くの成功者やインフルエンサー、組織の中で活躍する人の話し方を分析し、まねしたり工夫したりして、数多くの失敗や恥ずかしい思いもしてきました。

ここまで話すことに向き合ってきたからこそ、僕にしか伝えることのできない「話す力」のすべてを、本書でみなさんにお届けしたいと思っています。

本書では、いくつかの章の最後に、僕の伝えたいメッセージを「声」で届けるVoicy専用番組にアクセスできるQRコードを用意しています。これを読み取ると、僕の声で各章の内容や裏話が聞けます。本を読むだけでなく、僕の話を聞いてもらうことで、目と耳、両方を連動させて楽しんでください。

本書の構成は、前半を「理論編」、後半を「実践編」としています。本書は、話がうまくなるためのティップスを羅列したノウハウ本ではありません。前半の「理論編」では、なぜ「話す力」が自分らしく生き、他者を喜ばせ、豊かな人生を切り拓くために必要なのかをしっかりと解説しています。

聞き手の「UX(ユーザーエクスペリエンス)」を最大化させるコミュニケーションの 必要性やそのおもしろさ、どのように成長していけばいいのかまで、具体的に説明しています。

後半の「実践編」では、「話す力」を高めるために必要な要素を「伝わる技術」「聞く技術」「場を作る技術」の3つに分け、具体的な方法を紹介しています。細かなステップに分かれているので、本書に書かれた通りに順を追ってスキルを磨いていけば、あっという間に「話す力」が身につきます。

本書を読み終わる頃には、「話す力」のパワーに驚き、さらにはそれがあなたの人生の土台を作り、大きなステージアップに導いてくれると、深く理解できるはずです。それでは「話す力」を身につけて、あなたの人生をもっと豊かにしていきましょう!

参考:目次


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