見出し画像

アメリカ在住の日本人向けコロナによる経済刺激策や法改正の解説①

アメリカで200兆円規模の経済刺激策が~なんて報道されてるんでみなさん耳にはしてると思うんですけどいまいちよく分からない、私にどう影響するの?という方が多いので、項目別にざっくり解説します。
もしも解釈や情報が間違っているところがあればご指摘下さい。
ところどころルー大柴になりますが、混乱しないようにあえての表現ですので許して下さい。
まずは現金給付から

①Stimulus Payments(個人への現金給付)

条件を満たす米国居住者に大人一人あたり$1200、子供一人につき$500が支給されます。2019年もしくは2018年にTax Fileをしている方は申請不要で受け取れます。
一回限りの支給で、非課税の収入になります。

誰がもらえるか?

・収入制限あり(子供の年齢制限も)
Single Fileで$75,000、Joint Fileで$150,000、Head of householdで$112,500までの方は全額支給。
その後は収入が$100上がるごとに支給が$5ずつ減らされます。
リミットはSingle Fileで$99,000、Joint Fileで$198,000、Head of householdで$136,500です。(子供がいる場合は子供の数によりリミットが上がります)

ここでいう収入はAdjusted Gross Incomeによって決まります。2019年のファイルをすでにした人は1040という書類の8bの欄に記載されている金額を基にしています。
(2018年の場合は7の欄に記載されている金額です)

またここでいう子供とは、16歳以下の子供でTax ReturnでFileされていれば人数に制限はありません。
17歳以上だとTax returnでDependent(扶養家族)に入っていてもFull time studentであってもDisableであっても残念ながら受け取れません。

・SSNがあってTax file上Residentである必要がある
Stimulus PaymentsがもらえるのはSSNがあるCitizen, Green Cardの方及びResident alien workerです。
Tax file上Residentである必要があるためSSNがあってTax Fileをしていても、Non residentとして扱われるF・J・M・Q visaの方は条件を満たしません。

いつもらえるか?

IRSは3週間をめどにと言っています(3月30日アナウンス)ので目安は4月下旬くらいですが、ここはアメリカですのでそこは頭に入れておきましょう。
Tax ReturnをDirect Depositで受け取っている方はその銀行口座に振込、郵送で受け取っている方は小切手が郵送できますので一番早いのはDirect Depositを設定している方ですね。住所が変わっている方は申請をしておきましょう。(4月中旬以降、下記リンクから可能です。)

また、収入が少なくTax Returnが不要な方はこちらから申請が可能です。
https://www.irs.gov/coronavirus/economic-impact-payments


まだTax Returnをしていない方も、このStimulus Paymentsは2020年の間は有効ですので焦らなくでも大丈夫です。

英語での詳しい情報はこちらをご参照下さい。
https://www.irs.gov/newsroom/economic-impact-payments-what-you-need-to-know

次はUnemploymentについてまとめます。


②Unemployment(失業保険)

コロナによる影響でUnemployedもしくはpartly unemployedもしくは cannot workに該当する場合、条件が緩められ、かつ上乗せの保証がされます。
これには、SchoolやDay careが閉まったことによるFamily careのためにCannot workの方も含まれます。
自分の都合で辞めた方は前までと同じで受給が出来ません。また、E-2 visaやH1B visaなど決まった雇用主のもとでしか働けないVisaの方は申請できません。Visa workerの配偶者で自分でWork Permitを取得して働いている人は雇用主の制限がないので申請可能です。

ただし、あくまでもVisa dependentで来ていますので配偶者のVisaの更新などに影響する可能性はありますので申請前に会社の移民弁護士等に相談することをおすすめします。


失業保険の使える範囲の拡大
・今まで申請のできなかったSelf-employedやPart Time workerにも申請ができるようになった。

失業保険の上乗せ支給、延長
Unemploymentは各州によって条件が違います。
収入によって貰える金額は異なりますが、カリフォルニア州の場合は$40/week-$450/weekです。これに今回の追加の$600/weekが上乗せされるので上限が$1,050/week(7月31日まで)となります。
また通常の受給期間は最長26週ですが、上乗せ13週間となり最長39週間受け取りが可能となります。
また、通常1週間のUnpaid waiting periodがありますがそちらもWaiveされて1日目から支給されます。

英語での詳しい情報はこちらをご参照下さい。(カリフォルニア州)
https://www.edd.ca.gov/about_edd/coronavirus-2019.htm


③Paid Sick Leave(有給傷病休暇)


現在カリフォルニア州では3日間のPaid Sick Leaveが義務付けられていますが、2020年4月1日から12月31日まで条件が変わります。
(こちらは50名以上の従業員のいる会社で義務付けられています。)

・本人の2週間の検疫(隔離)期間中→通常の給料の100%支払い
・家族の2週間の検疫(隔離)期間に仕事を離れなければならない場合、もしくは子供の学校やデイケアがコロナウイルスの影響で閉まってしまい、ケアのために仕事を離れなければならない場合
→通常の給料2/3の支払い
・最長10週間のpaid expanded family and medical leave 
子供の学校やデイケアがコロナウイルスの影響で閉まってしまい、ケアのために仕事を離れなければならない場合
→通常の給料の2/3を支払い
(これは最低30 calendar days働いた人に限る)

カリフォルニアではこちらに該当しない50名以下の企業で働いている方にも該当するStateのPaid Family leaveをExpandするの法案が通りそうです。通り次第概要こちらに載せますね。

その他の内容は別の記事でまとめます。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?