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幸運の鍵 第252話

《令和3年12月2日(木)》

人は、それぞれ様々な理想を持ち、その理想に向けて努力を積み重ねます。その日暮らしの惰性ではなく、理想の実現のために努力することは、とても素晴らしいことですね。政治においても100年の大計なき政治は、単なるポピュリズムに終わってしまいます。経済活動においても社会貢献の理念を持たない経済活動は、ただのお金儲けに過ぎません。しっかりした理想や理念を持つことは、人生を実り多きものにしますね!しかし、現実を無視して理想に自己陶酔し、頭の中で考える机上の空論に終始していては、理想どころか何も生まない結果に終わってしまうことも理解しなくてはいけません。現実をしっかり把握して、そこからスタートするしかないのです。落語家、立川談志は次のように言っています。

「よく覚えとけ。現実は正解なんだ。時代が悪いの、世の中がおかしいと云ったところで仕方ない。現実は事実だ。そして現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと、何故そうなったかという原因があるんだ。現状を認識して把握したら処理すりゃいいんだ。その行動を起こせない奴を俺の基準で馬鹿と云う」

罪を憎んで人を憎まず…博愛主義者の理想は素晴らしいものです。でも、刃物を持った強盗に襲われた時、話し合いで解決できるはずと、子供達がいるのに言葉で説得しますか?いや、普通であれば家族を守るために死に物狂いで抵抗するはずです。大震災で迫り来る津波を目の前にして、防災連絡が行き届いていないと、通じない電話を使って役所に電話をしまくりますか?いや、まずは自分の命を守るため裏山に走って逃げるはずです。

何事も現実からのスタートなのです。現実をしっかり把握し、命を守った上で、次の対策、理想の実現に進まなければいけません。現実を無視して理想を追求しようとすると、それは独りよがりの考えを押し付けることになります。それでも尚、強行しようとすると、軋轢を生み衝突を起こすことになりかねません。それはより良きものを創る「改革」ではなく、既存をぶち壊す「革命」になってしまうのです。

理想は高く掲げながらも、現実を直視し、目の前のことに一生懸命向き合い、苦労しながら一つ一つ理想に近づけていく努力をする…そういう姿勢がとても大切なことだと思います。今日も読んでくれてありがとう!今日も皆さんに、たくさんの幸運が訪れますように!


数多の若き英霊が海の藻屑となりました。感謝と鎮魂の誠を捧げます!合掌!