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休職日記52

いまソファで寝転がっているところ。
今日はわたしにしては、よく歩いた。


今朝は、思いもよらぬインターホンから始まった。

わたしが1番遅くまで寝こけていて、起きたら朝の9時だった。
最近変えてもらった処方薬のためか、なかなか朝早く起きることができないでいる。


すでに在宅勤務をはじめていた同居人氏1、今日お休みである同居人氏2。


どちらも静かにしていたので、9時に起きてすぐなったインターホンに、わたしが出ることになった。


はい、と言うと、インターホン越しに、


マクドナルドでーす!


と元気よく言われる。


へ?と思って、慌てて同居人氏たちに確認すると、朝マックを頼んだとのこと。


起き抜け5分で配達員さんから朝マックを受け取り、3人でもぐもぐと食べる。


もぐもぐと食べているとき、同居人氏1と2が妙にしずかだったので、なんかあったんだな、と思い、


ケンカした?


と聞いてみると、同居人氏2が、


したした。殴り合いのケンカだよ。


と言う。こういうとき、同居人氏2は大げさに言うクセがある。


同居人氏1にたしかめると、同居人氏1が朝起きてダイニングでぼんやりしているときに、同居人氏2が元気よく歌いながら起きてきて、それにムカついて「うるさいよ」と小言を言った、とのこと。


至極ちいさいケンカである。



同居人氏2は、口から音が出る(よく歌う)クセがあるのだ。
「行ってきます詐欺」といい、「口から音が出がち」なことといい、色んなクセを持っている人であるなあ、と思う。


もぐもぐタイムのあと、同居人氏1は在宅勤務へ戻り、同居人氏2は二度寝へ。
今日は洗濯物もなかったので、わたしものんびりと時間を過ごした。


そういえば、予約の本が用意できたと図書館から連絡が来ていたな、と思い出し、お昼ごろから図書館に行くことにした。

そのときには二度寝から目覚めていた同居人氏2もついて来てくれるというので、連れ立って図書館に出発した。


いつもひとりで行く時に通る道で行こうとすると、散歩がてら別の道で行かないか、と言われる。

その提案にのり、住んで10年は経つこの街の、まだ見知らぬ道を歩いたりした。


同居人氏2は仕事柄、日によって働く場所が変わるのだけれど、なるべく自転車で行くようにしているようで、道のことを熟知している。


よくこんな道知ってるねえ、と褒めたたえ、はじめての道にわくわくしながら歩いた。


図書館で滞りなく予約の本を受け取り、また、行きとは違う道で帰る。
それだけでも、脳がメキメキと刺激を受けているのがわかった。


あそこのお店はおいしそうだ、とか、どこもかしこも工事してるね、だとか、他愛のない話をしながら帰路に着く。


道中、もちろん同居人氏2の口からは、何度も音が出た。耳に入ったBGMをすぐ口に出してしまう。なぞの特技だと思う。


家に帰ると、同居人氏1もなにやら歌っていた。
仕事で最近忙しいので、なんか壊れちゃったのかなと思ったけれど、よくよく考えてみれば、同居人氏1も昔から「口から音が出る」(よく歌う)クセの持ち主であった。


そう考えると、今朝の至極ちいさいケンカは、同居人氏2がかわいそうな気もするけれど、朝の時間に元気よく歌われたら、最近激務続きの同居人氏1からしたら、イラッとするのもわかるなあと思った。



ようは、2人はたぶん、よく似ている。
似ているから気が合うし、似ているから、結構一緒にでたらめな歌をうたったり、している。
ハモろうとして、全然うまくハモれなくて、不協和音を響かせたり、している。


ちなみにわたしには、そういうユーモアのあるクセはない。
わたしにユーモアがなくても、同居人氏たちが毎日ユーモアを振りまいてくれているので、わが家はうまくまわっているのかも。


日常にユーモアは大事だな。

歩き回ったせいで、日焼けした頬をピリピリさせながら、そんなことをいま、思っている。

投げ銭?みたいなことなのかな? お金をこの池になげると、わたしがちょっとおいしい牛乳を飲めます。ありがたーい