見出し画像

休職日記51

いま、うとうとしながらこれを書いている。
今朝は7時半には起きることができた。


昨日もなんだか動きたくなくて、結局散歩に行かなかった。
それでも家のことごとはやる気が起きて、わざわざ枕カバーを洗ったり、散歩用のジャージの裾上げをしたり、した。


同居人氏1も昨日はすこぶる調子が悪く、呪文のように、


確定申告やらなきゃ…
確定申告やらなきゃ…


と、つぶやいては二度寝したり、つぶやいてはアニメをみたり、ゲームをしたり、していた。


確定申告をやらなければならないのは同居人氏2も同じで、うだうだしていたわたしたちのもとに仕事先から帰ってきた同居人氏2は、



確定申告やらなきゃ!!


と言って、猛烈に作業に取り掛かった。


その勢いに気押されて、昼間ぐったりしていた同居人氏1も、



確定申告やらなきゃ!!


となり、昨夜は、「締め切りギリギリに確定申告をやる同居人たち」を眺めつつ、わたしはお先に失礼いたします…と言って、夜9時ごろには、眠りについた。



今朝、2人ともから、



確定申告終わったよ!!


との、晴々とした声。

よく一晩で終わったねえ、と、昨夜の2人のがんばりをねぎらう。



「確定申告が終わった人」というのは、妙に晴々としており、今朝の曇天と対照的な2人の様子に、ちょっと面白みを感じた。



楚々として朝ごはんを食べていた同居人氏2を横目に、ぼんやりしながら食器を洗ったり、トカゲちゃんたちのお世話をしたりする。
一応わたしも洗顔して、少し眠気が取れた。


ひととおりの朝のことごとを終え、コーヒーを啜って、またソファに横になると、さっきまでのんびりしていたはずの同居人氏2の姿が、ない。


と、思ったら、玄関から



行ってきまーす



の、小声。



慌てて見送りに行くと、行ってきますも何も、まだパジャマのままじゃないか。

また出し抜かれた。同居人氏2の朝の謎のクセ、「行ってきます詐欺」にあったのだった。



行ってきます詐欺をするんじゃないよ、と、同居人氏2をこづき、そのまま出て行かないように、今度は監視する。
どうやら、わたしがソファにもう一度帰っていったことが気に食わなかったらしい。
同居人氏2のツボというか、「行ってきます詐欺」のスイッチがよくわからない。



今度はきちんと監視していたので、詐欺にあわずに、きちんと身支度を整えた同居人氏2を見送ることができた。



いってらっしゃい。気をつけてね。


と言って、姿が見えなくなったら、玄関の鍵をしめる。


なんとなく、この「お見送り」は、3人の中で「たいせつなこと」として取り扱われている。


なにもなく帰ってきてくれますように、というのは、3人とも同じきもちなのだと、思う。



だから誰かが外に行くときは、だいたい、誰かが玄関まで「お見送り」をする。
いってきます、いってらっしゃい、と言葉を交わしてから、外に行く人は外の世界へ飛び出して、家にいる人は家の中ですべきことをする。



いってらっしゃい、と、おかえりなさい、は、わが家にとっては、結構大切なことなのだった。



そうして同居人氏2を見送り、今日も天気が悪いので散歩に行くのは諦めて、いま、ソファにいる。


同居人氏1は、確定申告を終えて晴々とした勢いそのままに、さっそく業務に取り掛かっている。

でも、気圧がおかしなことになっているからなのか、



今日からだだるいよね?そうだよね?やっぱり気圧変だよねー



と、結構な勢いで聞いてくる。
ほんとにだるいのかな?と、こころの中で思ったけど、そうだねーと、返事をしておく。




今日は、春の嵐なのかもしれない。
こういう日は、おとなしくおうちで読書だ。
読む本はたくさん図書館から借りてある。
まずは、「飛ぶ教室」を、読もう。

この記事が参加している募集

今こんな気分

確定申告やってみた

投げ銭?みたいなことなのかな? お金をこの池になげると、わたしがちょっとおいしい牛乳を飲めます。ありがたーい