休職日記47
今朝は、わたしが起きるのがいちばん遅かった。
朝が弱いはずの同居人氏1は、最近、目覚めるのがはやい。
冬の終わりとともに、目覚めが早くなるなんて、なんて動物的な人だろうか、と思った。
ちなみに同居人氏2は、一年中早起き。
早く起きて、起きてるのがひとりだとさみしいから、がさごそいろんな音を出したり、急に歌い出したりする。
朝から元気いっぱいだ。
2人は早々に朝ごはんを終えていて、わたしは昨夜食欲爆発(多分キクラゲのショックがデカかったんだと思う、夕ごはん食べたあとに、お菓子食べて、おにぎりまで食べた)してたので、朝ごはんはなしにした。
出勤してゆく同居人氏2を見送り、仕事をし始めている同居人氏1の背中に、図書館に行ってくるね、と言って、外に出た。
図書館行かなきゃな、返却期限もあるし、予約の本の取り置き期限もある、と思って、数日間うだうだうだうだしていたのを、今日やっと、実行した。
朝、ゴミ出しに行ったときに、もう世界が「春」という感じだったのも、よかったのかもしれない。
図書館への道を、えっちらおっちら歩く。
この街は、自転車の人が多い。
轢かれないように、気をつけて歩く。
ふだんソファでじっ、としているから、だんだん汗ばんでくる。
図書館にたどり着くと、ほっとした。
無事に返却期限までに本を返せて、予約の資料も、受け取れた。
最近のお気に入りは、児童書のコーナーだ。
ここで、「飛ぶ教室」という児童文芸雑誌を借りるのが、たのしみ。
今日も「飛ぶ教室」を2冊、借りた。
それから、「飛ぶ教室」でみつけた作家さんの単著を、2冊、借りた。
帰りもえっちらおっちら、春の道を歩く。
人がいないところでは、マスクを外して、春の陽気をたのしんだ。わざと遠回りもした。
少しでも歩数を稼ごうと思ったから。
帰ってきて、しばらくぼぅっとしていたら、無性に悲しくなってきた。
わたしは図書館で働いていたけれど、上手にできなくて、休職になった。
図書館は好きだ。図書館の仕事も好きだ。職場のひとも、みんないい人だった。
それでも、上手に、できなかった。
図書館が好きなのに、働いていてたのしいこともたくさんあったのに、それでも、だめだった。
わたしはあの場所が好きだ。本がたくさんある世界が好きだ。みんながそれぞれ、思い思いに過ごしているあの場所が、好きだ。
好きなことを仕事にしなさい、という人もいるし、その通りだとも思うけれど、わたしには、それ、できなかった。
からだが、こころが、言うことを聞いてくれなかった。
それがとてもかなしくて、さみしくて、さみしくて、仕方なくなった。
このままじゃいけない、また気分が底まで落っこちちゃう、と思って、あわてて買っておいた本を読む。
読んだのは、これです。
いまのぼんやりしたあたまにも、さみしいと言っているこころにも、沁み込む本でした。
ふつうって、なんだろう。
しあわせって、なんだろう。
自分で考えるってこと、少しずつ練習しようね、っていう、本です。
今日読んでよかった。
夕ごはんは、お鍋にした。
パクパク食べてくれる同居人氏たちをみて、少しほっとした。
わたしのこれから、どうなるんだろう。
はたらくって、なんだろう。
いきるって、なんだろう。
投げ銭?みたいなことなのかな? お金をこの池になげると、わたしがちょっとおいしい牛乳を飲めます。ありがたーい