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ごっつあん先生? ブライア ポケカ深掘シリーズvol4

カードの使い道なんかを深堀りしていくシリーズ、今回はステラミラクルで登場するブライアの紹介です。

まずは効果からおさらいです。

ごっつあん先生

「相手のサイドが残り2枚の時」「テラスタルのポケモン」という2つの厳しい限定条件がついている代わりにサイドを1枚多くとることができる、という破格の効果を持っています。

サイドを多くとれるという効果は勝利に直結するため非常に強力です。

なぜこの効果が強力なのかについて、少し深堀りしてみましょう。
ポケモンカードにおけるサイドの枚数はすなわち自分が負けるまでに使えるターン数と言い換えることができます。

自分の場のポケモンが毎ターン倒されたとして、倒された時に取られるサイドの枚数から最短で何ターンの時間が残されているのか、というのを考えます。
この残されたターンの間に自分がサイドを6枚取りきることができれば勝つことができます。

例えば、ポケモンexで攻撃していくデッキでは、基本的にサイドが2枚ずつとられていきますから、2-2-2とサイドを取られ、3体のポケモンを倒されたら負けてしまいます。
つまり最短3ターンで負けてしまうということですね。

ではここに、倒されてもサイドを1枚しか取られないアタッカーを挟むことができたらどうでしょう。

対戦相手がそのサイド1のポケモンしか倒せないターンがあれば、3体のポケモンを倒されたとしても取られるサイドは5枚です。もう1体ポケモンが倒されるまで負けません。
最短だとしても4ターンです。
1ターン分こちらの行動ターンを増やすことができていますね。

様々なデッキに入っているかがやくリザードンがこの1枚しかサイドを取られない、1ターンを稼ぎ出すアタッカーの代表枠です。

もちろん、相手がこちらのポケモンを倒すことができない、というターンがあればそれだけ自分の行動できるターンは増えますが、そのためにはこちらも何か相手の攻撃の手を止めるカードを使ったり、HPを上げるカードを使ったりしなければなりません。
その駆け引きがポケカの面白いところですね。

さて、ここで本題に戻ります。
上のように相手がサイドを1枚しか取られないアタッカーで攻めてきた場合、普通に攻撃したら次のターン相手の別のアタッカーに逆襲され、敗北してしまうでしょう。
その状況を覆すことができるカードで一番わかりやすいカードがボスの指令です。
相手のベンチにいるサイドを2枚とれるポケモンを呼び出して倒すことで、自分が勝つために必要なターンを1ターン短くしているのです。
他にも勝利に必要なターンを短くしているカードの代表がテツノカイナexです。
わざ「ごっつあんぷりふぁい」によりサイドを1枚多くとれるこのポケモンも勝つために必要なターンを1ターン短縮できるカードですね。

いずれも強力なカードですが、それぞれ欠点もあります。
ボスの指令はそもそも相手の場にサイドを2枚とれるポケモンがいない場合はサイドを取る枚数を増やせません。
テツノカイナexも「ごっつあんぷりふぁい」で倒せないポケモンを相手にするとその力を発揮できませんし、雷エネルギーを含む4エネルギーとかなり重いエネルギーを要求されるため、採用できる構築が限定されます。

この点はブライアも同様で、活躍させることのできるデッキは限られてくるのですが、その条件をしっかり把握しておけば、強力なカードであることは確かです。

ブライアを強く使うには次の条件を満たす必要があると考えます。

・テラスタルポケモンがメインのアタッカーであること

・サポートカードを直接サーチするカードを搭載できること

・サイド2枚のポケモンだけでデッキを組むこと
もしくは
・自分でサイドを調整し、使用条件を満たせるポケモンを採用できること

テラスタルポケモンの多くは進化ポケモンであり、デッキのメインアタッカーとなるポケモンです。
ですからテラスタルポケモンを採用したデッキであれば最初の点は問題ないでしょう。

例外としては、少し前にロストデッキに投入されていた闘フーパやコントロール系デッキの岩オーガポンなど、サブプラン的にテラスタルポケモンを1~2枚だけ採用している構築があり、そういったデッキではピンポイントな状況でしか使えないブライアは強く使えないと思われます。

次に重要なのはブライアを手札に加えられるサーチカードを搭載できるかです。

ブライアは特定のタイミングでしか使用できないカードな上、おそらくゲーム中1回しか使用しないカードです。
となるとデッキに2枚以上採用するのは難しくなります。
1枚しか入っていないカードを相手のサイドが残り2枚の時に持っていなければいけない、となればサーチカードはほぼ必須と言えるでしょう。
サポートを安定して手札に加えられるカードとしては大体以下のカードから選択となります。

・ネオラントV(これにつながるハイパーボールも)
・アルセウスVstar
・ピジョットex(マッハサーチ)
・森の封印石(Vポケモンが一緒に必要)

すくなくともこれらの中からどれかのギミックを採用しておけることがブライアを強く使えるデッキの条件ということになるでしょう。
一応デッキ圧縮とセットであればポケギアやシャリタツなどでも手札にもってくることはできるかもしれませんがやはり安定感はなくなってしまいます。

最後の条件ですが、これが難しいポイントです。
ブライアは強力な効果と引き換えに非常に強い制約がかかっており、それがサイドが2枚ちょうどの時しか使えない、ということです。

似たような制約のカードにツツジがありますが、ツツジはサイド3、2、1のいずれの場合でも使用できるので、そう考えるとブライアの制約は相当です。

この制約をかいくぐるには2種類の方法がありますね。
まず簡単なのはデッキをサイド2枚のポケモンで固めてしまうことです。
たねのポケモンexやポケモンV、Vstarだけのデッキを組めばいいのです。
こうすれば、ほぼ相手のサイドが2枚というタイミングをつくることができます。
今はミュウexやキチキギスexもいますので、たねのexポケモンだけでもそこそこ安定して戦えます。
ただ、この構築の問題は大きな火力を出せるたねのテラスタルポケモンがほとんどいないということです。
オーガポンかまどのめんの280がほぼ最大値ですから相手の2進化exはダメージをあたえておかないと倒すことができません。
非ルールのポケモンを出してしまうとそれが倒された時にサイドが奇数になってしまうかもしれないので、進化が必要なテラスタルのエースはこの構築では使えず、なかなか難しいですね。

では、ダメージも出せるテラスタルエースを採用した上で、ブライアを活かすにはどうすればいいのでしょう。
進化exポケモンも使いつつ戦い、ブライアを活用する術、それはサイドを調整できるポケモンを使うことです。

自発的にきぜつするポケモンを使ってサイドを相手に取らせ、無理やりサイド2枚の領域に相手を引きずり込みます。
現在のスタンダードで自発的にきぜつできるポケモンはフォレトスexとサマヨール、ヨノワール、ヤドラン(へんなこうどう)があります。

フォレトスexはきぜつに伴って、サイドを2枚取らせてしまうため、相手のサイドが奇数の時にはうまく調整ができません。

またヤドランも自分の場にダメカンが残っていないときぜつできない場合があります。

サマヨール、ヨノワールはサイドを1枚単位で調整でき、かつ進化を必要とする以外の準備が必要ないため、非常に柔軟に戦うことができます。
また、ダメカンを乗せる効果もあるため、相手のバトル場のポケモンを倒しやすくしたり、相手のベンチのポケモンを倒して一気に試合を決めたりすることもできますね。

いうなればこの条件は、ほぼ「ヨノワールラインを採用できるデッキかどうか」と言い換えることができます。

さて、ではこれらの条件を満たすデッキはあるのでしょうか。

ええ、ありますとも。

それは

・ピジョットリザードン
・ピジョットゲッコウガ
・ピジョットドラパルト

などのピジョットを採用した2進化ex主軸のデッキです。
これらのデッキは性質上、ヨマワルの展開に必要ななかよしポフィンがほぼフル投入されているうえ、展開で余ったふしぎなあめを使ってヨマワルをいきなりヨノワールにすることができます。
さらにピジョットの採用でブライアのサーチも安定、とブライアの恩恵を受ける条件はほぼ整っています。

特に悪リザードンexはもともと自発的に気絶するヨノワールラインとの相性が良いため、大きな強化となるでしょう。

ゲッコウガやドラパルトは単体の火力に多少難がありますが、あらかじめダメージを調整しておいたり、カースドボムでおけるダメカンを活用してサイドを取りにいきましょう。

ピジョットリザードンにはよくツツジが投入されていますが、従来ではツツジを打っていたターンに、カースドボムとブライアを使うことで、自分の残りサイド4枚からでも勝つことができますので、手札干渉をして次のターンに備えるよりこのターンに勝つほうを優先して、ツツジの枠がブライアになった構築が環境初期には散見されると思います。

新カードはいつでもわくわくしますね。
この記事がどなたかの参考になりましたら幸いです。


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