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動画コミュニケーションでは物足りない

すっかり定着しつつあるテレカンやWeb会議ですが、もう利用されましたか?

noteを読まれている人は割とリモート勤務やWebへのリテラシーの高めの人が多い印象なので、もう使いこなしているかもしれませんね。

さて、実際に何度も利用してみると...これ便利なんですけど、なんというか今までの打合せなどの代替手段としては非常に有効なものの、コミュニケーションを目的とした雑談や会食などの代替えとしてはまだまだ問題がありそうです。

どうも、動画という視覚情報+聴覚情報だけでは物足りない。

おまけに同じ空間を共有しての音声コミュニケーションと、一度デジタルに変換されての音声コミュニケーションでは違和感が残るのです。


リアルとデジタルの聴覚の差

例えば居酒屋で8人席で食事をするとしましょう。この場合、まぁまず話題が1つで順番に喋ってキャチボール...みたいにはなりませんね。

4:4に別れるか、2:3:3などに別れるか、いずれも話題は近場の人と話しつつ、隣から聞こえてきた会話に入ったりするわけです。

これがデジタルだとできないんです。

試しにZoom飲み会で8人とかで一斉に喋るじゃないですか、混線してカオスですよ。

そして居酒屋の場合は話題に適当に相槌打ちつつツマミ食べていても問題ないのですが、デジタル飲みの場合はノーリアクションだと何も伝達する情報がないので存在感がなくなってしまう。

どうしてもオーバーリアクション、順番に喋るキャッチボール、音声が混然とならないよう話し手と聞き手との分別が必要になってくる。

同じ食べ物や飲み物のシェアはもちろんできません。「おぉ、これ美味しい!」「え!ちょっと一口ちょうだい!」みたいなことはできない。

どれだけ便利っぽく見えても、やっぱり別物なんだなと感じます。


動画でコミュニケーションは埋められるのか?

これは何が問題なんですかね?

たとえばヘッドセットつけて、音声に指向性(方向性)がちゃんと反映されたら複数人の雑談とかもできるようになるのでしょうか?

現状はあからさまに1対1か、1対Nを前提の仕組みになっていて、やはり集まってワイワイするのとはぜんぜん別物。

これはこれでおもしろいのかもしれないけれど、飲食店にとってのインターネット支店は海外支店よりも遠くに感じてしまいます。


訓練したプロでも孤独はダメージ

コミュニケーションはデジタルだけで補完可能なのか?

これについては、航空宇宙心理学という分野の研究が参考になります。

宇宙飛行士が宇宙ステーションで1年間過ごした時、ビデオ会議などで地上とコミュニケーションは取れるものの心理的ダメージが問題になるそうです。

ストレス耐性、パニック耐性などの厳しいテストを通過して、さらに過酷な訓練を積んだ宇宙飛行士ですら、閉鎖環境で長期間過ごすことは大きなストレスになるのです。

ろくな訓練も積んでいないどころか適正の有無すらわからず在宅を強いられてしまった私たちにとって、ビデオ会議だけでコミュニケーションを完結する生活がどのようなダメージを蓄積させるのか...あまり良い結果にはならない予感がします。


コミュニケーションの未来

今回の感染症、まだ明確なエビデンスが出揃っていないこともあり、安全策として人と人との接触を減らす、人の移動を減らす、という方法が取られています。

ですが、それでは対人コミュニケーションを完全に断ったままで、多くの人々の心身の健康は保てるのでしょうか?

訓練した宇宙飛行士でもきついものを、1年間〜2年間も?

今度は感染症じゃない問題が起きそうです。


最終的には、適切な距離を保った上での交流を人々は求めるのではないでしょうか。

安全な距離や時間などのガイドラインが整備されたり、施設の基準が作られたりすれば、やはりリアルなコミュニケーションを求めて集まりたい気持ちが出てくるのではないか...

これはリアルな場づくりやお店のオーナーでもある僕の願望も入っていますが、どれだけリモートになっても、それでも誰かと一緒にいたいという気持ちは強いんじゃないかと思っています。

1日も早く、安全に集まれる日がくることを願いつつ...

リモートの飲み会はちょっと物足りない...
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