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こんな時の情報受発信のお作法

感染症の話で持ちきりでアレなんですけど、不安が先行してちょっと震災の時みたいになりつつあるのでここで一回深呼吸〜!!!

はい、落ち着きましょう。

人間は不安な時に「きっとこの不安は当たっているのでは...?」と思いながら情報を調べるとですね、不安が正解になっている情報を摂取しちゃうバイアスがあります。

で、脳は不安な情報を見つけると「思った通りじゃん!」と嬉しくなっちゃうんですね。不安を肯定する情報が報酬になっちゃう。生まれついて人間みんなバグってます。

そうしてSNSで不安な情報を拾い食いしまくって、リツイートしまくって、かくして不安の奴隷のいっちょあがりです。

で、ちょっと落ち着こう?というのをツイートしたらバズっちゃいまして、まぁ99%は善良な方々ですし日本語も通じるのですが、ごく一部ちょっと日本語の通じない世界線の方々がいらっしゃいましたので、そっとミュート&ブロックさせていただきました。

そちらの世界線でどうぞ生き延びてください。

さて、こちらの世界線の方々。僕が信ぴょう性のない情報を回すのはやめようぜ!という理由をちゃんと書きますね。


1.危険なんだからデマでもいい...わけはない
「危機的状況だから、たとえデマでも危機意識を煽るべき!」というご意見、一定数いただきました。お気持ちはわからなくはないです。

でも、情報の真偽が担保されない社会は混乱します。そのハードルを下げる行為は、結果的にリスクの方が大きいです。

事実無根の情報拡散がエスカレートすればどうなるか?

お湯で殺菌できるとか、納豆食べればかからないとか、そういう話になってしまう。

行き着く先は買占めと暴動ですよ。偽情報で無駄に犠牲者が増えるかもですよ。文化的な行いとは言えないでしょう?


2.善意ならばデマでもいい...わけはない
悪意か善意かは主観なので議論の余地がないです。

根拠を明確にした上で、わかっていること、わからないこと、おそらくこうだろうということ、それらを統合して判断するべきです。

善意ならデマでもいいというのは主観であり、大事なのは事実なのか虚偽なのか未確認なのか不確定なのか妄想なのか...です。

ここら辺はファクトチェックイニシアティブのサイトを読みましょう。


3.妄想ならば問題ない...わけはない
創作であり妄想の話であれば表現の自由だろ?と言うのは状況次第ではアリなんですけど、今回はナシです。

Twitterにおいてはコロナウイルス感染症=COVID-19における「危害」の定義を拡大するそうです。

これね、割と具体的にNG例出てるから見てください。

「社会的距離戦略を取っても効果がない」などと、意図的に推奨されるガイダンスに反する行動をとらせようとしたり、COVID-19の感染が確認されている地域で積極的に社会的距離戦略を取らないように奨励したりするなど、COVID-19感染の可能性を減らすための国際的または各国の公衆衛生当局による勧告を否定するもの。

治療法や予防法に関する、直接危害には直結しないが効果がなく、COVID-19に関係のないもの、または他人を誤解させる意図を持ってシェアされたもの(たとえ冗談であったとしても)。例えば「コロナウイルスは熱に弱いので外を歩くだけで感染を防げる」「アロマセラピーやエッセンシャルオイルはCORVID-19に効果がある」といったもの。

たとえ冗談であったとしても、危険性のある治療法や予防法。例えば「漂白剤を飲んだり、コロイド銀を摂取したりすればCOVID-19は治る」など、効果がないことが明白であるもの、COVID-19に関係のないもの、現状から逸脱して他人を誤解させる意図を持ってシェアされているものなど。

潜伏期間の伝染について、国際的もしくは各国の公衆衛生当局によって実証された科学的事実を否定するもの。例えば、「子供が発症した例は一切なく、COVID-19は子供には感染しない」など。

第三者の利益を目的とした行動を誘発するために、人を特定の行動に走らせることを意図した具体的なCOVID-19の情報の主張。例えば、「コロナウイルス騒ぎはウソで、実在などしていない。外に出て、地元のバーを潤そう!」、「手洗いの奨励についてのニュースは消費財メーカーのプロパガンダ。手を洗うのを止めよう」、「COVID-19のニュースなど無視しよう。これは単に株式市場を崩壊させて、資本主義を破壊しようとするたくらみだ」など。

人をあおって行動に走らせたり、パニックや社会不安を拡げたり、大規模な混乱を起こす原因を作ったりするような特定の発言や信憑性を確認できない発言。例えば、「たった今、国家警備隊が今後2カ月間、一切の食糧が入荷しないと発表—すぐにスーパーに急いで、ありったけのものを買いましょう!」など。

政府や公衆衛生機関あるいは当局者のなりすましによる特定の発言や信憑性を確認できない発言。例えば、イタリアの防疫官をもじったアカウントで「イタリアの隔離措置は終了」と宣言することなど。

COVID-19の診断基準や手順について誤った、もしくは誤解を招く情報を広めること。例えば、「10秒間息を止めていられれば、コロナウイルスに感染していない」など。

COVID-19と別の病気との違いについて、誤った、もしくは誤解を招く主張を行い、誰かを断定的に病気だと決めつけるような情報。例えば、「湿った咳なら違うが、乾いた咳ならコロナウイルス」、「コロナウイルスに感染すると通常の鼻水とは違って、溺れそうになるくらい鼻水が出る」など

特定のグループや国籍の人たちはCOVID-19に感染しないと主張すること。例えば、「黒い肌の人たちは、メラニン生成のおかげでCOVID-19に免疫がある」、「コーランを読めば、COVID-19に感染しない人になる」など。
特定のグループや国籍の人たちがCOVID-19に感染しやすいと主張すること。例えば「中国人はCOVID-19に感染している可能性が高いから、中国人が所有する企業は避けよう」など。

はい、読みましたか?え?長くて読めない?

要約すると、今回のウイルス騒動はマジでヤベェからジョークとかなりすましとか煽ったりとか、信ぴょう性のない情報回したりとかやめてくれよなっ!いつもより厳しめに怒っちゃうぞ!

って事らしいです。創作も妄想も、インフルエンザならセーフですけどコロナ関連はアウトです。


4.これは陰謀...は別の話
死者数にしても本当に正確なのか?政府発表は信用できない!と言うお気持ちもわかるんですが、数字として根拠にするべきは国際的もしくは各国の公衆衛生当局によって実証された科学的事実です。

別に今の政府がいいとは僕も思ってませんけど、どこが政権とろうと厚生労働省は一緒ですからね。

はい、これ見ましょうね。

あと、死者数のカウントを隠蔽してるのでは!?とか思うのは、現場で戦う医療従事者への侮蔑ですよ。

お花畑の陰謀論は頭の中だけにしましょう。

どっちにしたってどう転んでも犠牲者が多数出るのは免れず、経済も大幅に失速、為政者にとっては舵取りがめちゃくちゃ難しい修羅場ですから。

政権転覆とか妄想して陰謀論を言っていられるうちは幸せかもしれませんよ。


5.とりあえず落ち着いて家にいろ
ここまで読めればもう大丈夫ですね。落ち着きましたか?

情報って、用法・容量を守ってただしく使わないと副作用があるんです。

今回みたいにバーっと色々な情報に晒されると混乱するでしょうし、思わず不安な情報を拡散しちゃったりするかもしれませんね。

しちゃったら仕方ないので、間違ってたら訂正しましょう。

でも、一度流れると訂正の情報を届けるのはまず不可能なので、そもそもファクトチェックのできていない情報は流さないのが基本です。

そして、情報って白黒みたいに2択じゃないです。

1.正確(ほぼほぼ根拠が揃っている)
2.おおむね正確(現時点の判断材料ではおそらく正解)
3.ミスリード(見方によっては正解だけど誤解を招く)
4.判断不能(判断材料が足りない)
5.不正確
現時点の判断材料ではおそらく誤り
6.誤り
(ほぼほぼ反証が揃っている)

特に3と4が厄介です。

なので、情報を摂取するときはその情報って上のうちのどれだ?を意識して見るといいですよ。

あと、cotreeひらやまさんのnoteも落ち着く役に立つと思うのでどうぞ。



しかし、ひさびさに1.7万リツイートとかバズっても結果はこれですからねぇ...

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340万インプレッションでも直接フォロー数1です。

自分と親和性のないトレンド系の話題のバズにはさほど良い効果は薄い、って言うのが身をもって体験できました。

みなさんくれぐれも情報の受発信と、過剰摂取にご注意を。とりあえず落ち着いて、家でのんびりしてください。

デマはダメ絶対!!!
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