ありがとう、ポンタ

わが家のフェレット「ポンタ」が終末期を迎えている。医者からはそろそろ「覚悟を」と言われている。今はすやすやと眠っているが、ポンタが虹の橋を渡るまでそう長くはないだろう。

ポンタがわが家にやってきたのは7年4カ月前。それに先立っていくつかのペットショップを回り、最終的に、あるフェレット専門ショップで出会った生後二か月のポンタを迎えることにした。そのショップも数年前に廃業してしまい、ポンタにとっての「実家」はもうなくなっているのだが。

当時、娘が高校1年生、息子が中学2年生。いわゆる反抗期真っ最中の時期にポンタはわが家での7年強を過ごしたことになる。もしかしたら親子の感情的な対立でギスギスしていたかもしれないこの時期に、ポンタはたくさんの癒しを与えてくれた。ポンタを中心に家族が共通の話題で盛り上がったことも数知れない。ポンタがいなければどんな雰囲気の7年間になっていたかはあまり想像したくないほどだ。

最初の2、3年は、知らないうちに高い所に登ってしまったり、危うく家の外に逃げ出しそうになったり、家の中で行方不明になったり、大事なものをどこかに隠されたりとヒヤヒヤすることも多々あったが、今となれば楽しい思い出だ。

大きな病気やけがもなく過ごしていたが、7歳6か月を迎えるころから急速に体力が落ちた。それに先立つ2年ほど前に定期健康診断である数字が引っ掛かり、内臓疾患の可能性を指摘されていたが、投薬を続けながらも元気に走り回るポンタを見ていたので、病気のことはほとんど忘れていた。仮に長く闘病生活続ていたのであればポンタ自身にとっても、見守る家族にとってもつらいことになっていたかもしれない。そうならなかった(もちろん、まだわからないが)丈夫なポンタにも感謝したい。

ポンタ、たくさんの癒しをありがとう。残された時間は長くないかもしれないけど、すこしでも恩返しをしていきたいと思っているよ。

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