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厚真で暮らすこと2.青年部活動

厚真に来てもうすぐ丸9年になる。

前職のNPOが発展的解散をすることが決まり、オフィスあっぷ・ろーどの屋号をもって、個人事業主デビューを果たしたのは2016年の春のこと。

その確か2年前だから、2014年頃だったと記憶している。厚真町の商工会青年部に入部届を提出した。

商工会青年部は、地域の社会福祉の推進、地域の振興や発展を目的に、新しいまちづくりの担い手として満45歳までの商工会会員などで構成される組織だ。

厚真町の経済を担う商工業者であり、経営者や後継者をはじめ、町内に事業所がある企業の職員なども賛助会員として参画し、今は約30名ほどの部員で活動を行なっている。

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2012年の春に厚真にやってきた私は、仕事のキャリアの乏しさを埋めるため、ここは足で稼ぐしかないと一念発起。知り合いがいない不安にもグッと耐え、学校行事や町のイベントに足しげく通い続けた。

そのうちのひとつに町教委主催の社会人向け講座がある。

町内在住の20~30代を対象とした、まちづくりに関する講座で、ワークショップや講演会などが実施された。当時、私は隣町の苫小牧に住んでいたので、本来は参加の対象とはならなかったが、担当者にお願いをして、会場の端に居座らせてもらった。

そこで出会ったのが、若手の役場職員、商工業者や農業者の方々だった。講座の中で、講座が終わった後のスナックで、町内の人・モノ・コトのたくさんの情報をここで教わることができた。厚真に来て1年目でこうした出会いがあったことは大きい。今もなお、ここでの出会いが仕事や暮らしにしっかりと結びついているから。


顔見知りが出来て以降、商工会青年部の事業の手伝いに行くようになった。厚真最大のお祭りである『田舎まつり』や、干支文字焼きや花火で真冬の厚真を楽しむ『スターフェスタ』など、顔を出すたびに知り合いが増えるのがとても楽しかった。

現役の青年部員のみならず、町内の経済を動かす商工業者の諸先輩にも顔をつないでいただいた。足で稼ぐ作戦は見事、成功したと言える。

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                  (※写真は2019年2月のものです)

「とりあえず、青年部、入っちゃえばいいじゃん」

と、事業の打ち上げの席に呼ばれることも増えたあたりで、声をかけてもらえるようになった。

いやいや、社交辞令かもしれない。その人だけが言ってくれるだけなのではないか。よそ者女子は慎重に石橋を叩いて渡らねばならない。でも、そう言ってもらえることは、やっぱり嬉しいし、ありがたかった。

そのうち、子どもたちが私のことを呼ぶのと同じく、大人からもニックネームで呼ばれるようになったあたりで、私は石橋を叩くハンマーを捨てた。

勢いをつけて、一気に橋の向こう側にダイブ。渡ってしまった以上、石橋が崩れてたとしても、もうどうしようもない。お世話になります、よろしくお願いしますと、先の道を歩くことにした。


個人事業主として独立してからは、正部員となり、今では役員の末席に置いてもらっている。私が地域に受け入れてもらった実感を、今度は新たに厚真にやってくる人へつないでいけたらいいな。10年、厚真で暮らせば、私もそんなお手伝いができるんじゃないかと思っている。

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