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[プチ写真集]23歳、彼氏なし、でも恋愛ついて考える

ウチの娘は、彼氏ができない!!

というドラマが始まっているらしいが、もともとそこまでテレビを見ないから今回もそうだろうと思っている。母よ、そのタイトルがCMで流れたときに驚きなのか、何なのかはわからないが声を上げるのをやめてくれと思っていたところ、やっぱり「えーなんだそれ!ドキッとしちゃう」と。あんまりにも予想通りの言葉を言うからちょっと笑えて来る。

そんな決めつけよくないよね。やめよう偏見。

ってことを言いたいのではなく、まず彼氏って何者?恋愛の定義とは?難しく考える時間があるほど、やっぱり私はヒトリだが。インスタで見る限り、旅行に行ったり、家に行ったり、ご飯食べたり、電話したりする。文字にすると、そんなに親友と変わんないんじゃないか?って見える。

「どこ好きなんだろう?って自分でも思うよ」となんだかんだ長く付き合っている、聞く限りでは少し変わっている彼を持つ友達が言う。彼女は自分のことを少し変わっていて、たいていは恋愛対象として見られないと表した。それでも私を好きで、一緒にいてくれる人だからと。

「ほんとにかっこいい、大好き」とのろける友達が言う。彼氏と一緒に住み始めた彼女は、本当にあの頃夢見ていたディズニープリンセスのよう。共通の友達の結婚式で出会った彼女らは、友達の友達から、その友達以上の、家族以上のかけがえのない存在になった。

「風呂の桶上向きのままだし、水入ったままだよ」と母が言う。お風呂に最後に入るのは父。いつもお風呂でいびきをかいて寝ていて、時には湯が冷たくなるまで入っていることもある。家事をして、仕事に行って、子供の世話をしている母は、それでもパパでよかったの。とちょっぴり複雑な面持ちで、笑う。

「いつ会えるのかわからないって考えると辛いから」と遠距離恋愛をする友達が言う。年下の彼、すごく落ち着いている人。もともと彼女も連絡を頻繁にとるのは苦手だしこういうの向いていない、とはいうけれど、やっぱり彼のことを話しているときは少しだけ表情が違うんだ。


「空からスーッとキラキラしたものがおなかに入る夢を見たの」と彼氏ではない男の人の家で眠る友達が言う。彼氏ではないけど、恋人みたいなものらしいし、そんな状況が何年も続いている。幸せっていうか、もう言葉に表せない感情なんだ。と言うんだ。

「多分ここにいてもおかしくないくらい」って彼氏のことを話す親友。私たちのグループはみんな変な価値観で、大笑いして、おなか痛くなって、ご飯食べて眠くなるのが通常。その彼女にいっておいで。とご飯代をあげて、お世話になってるからと声をかける。

「その子は最後までお年賀をくれたのよ」と、次男を亡くした茶道の先生が言う。亡くなった息子さんは当時、教師を目指す大学生。オペの失敗で。一緒に出たかった卒業式に写真を持って、そしてその彼女は教師を目指した。亡くなってからしばらくしてもいつも先生の家を訪ねた。先生は、もう忘れていいのよと赤い靴を贈る。27年立ち、彼女は教師に、茶道の先生はようやく孫の顔を見た。

恋愛なんてなくでも幸せでしょうと。ひねくれ者なのか。感情なんて大抵言語化するなんで無理でしょうと。でも私はやっぱり少しだけ独り口に出しそうになったけど、辞めた。恋愛は在る、無いではないんだ。誰かと誰かのストーリーの延長線上に交わりながら、一時的または半永久的に一本の線になる。

彼氏ができないってそんなに悩まなくてもいいっていう言葉は、けっして私を焦らすこともなければ、悔しがらせることもない。そんなに素敵な人に出会う彼女らは、本当に素敵なひとたちだから。彼氏ができないってそんなに単純なことじゃない。彼氏がいる人が、その彼を離さないほどに魅力があるということ。

いままだ私は幸せです。そんな人に囲まれているだけで。

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