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自分に合う【ジャンル】がわからない?そもそもダンスのジャンルとは?【Style HipHop編】



初めて会う人に自分はダンスをしていると話すと、必ずと言っていいほど『何のジャンル?』って聞かれますね。

そのときはだいたい『曲に合わせて振付変えるタイプ』みたいな答え方をする私HASSYですが、

僕の質問箱の方にも『ジャンルを絞るべきか』『自分に合うジャンルがわからない』など【ジャンル】に関しての質問は結構な数来ています。


いつもは結論が受け取ってもらいやすいように、わかりやすい話から話をしていきますが、

今回はちょっとめんどくさい(笑)ので結論から言いますね。


結論:【ジャンル】とかどうでもいい。


はい、満場一致であることを祈ります笑


ではなぜどうでもいいのか、なぜめんどくさいのか、今から説明していきましょう。


実はHASSYは【Style HipHop】をやっていない?


一応HASSYは【Style HipHop】というジャンルに分類されている身ではありますが、まぁ自分で自分のことを『Styleやってます』なんて言ったことありませんね。笑

もうこんなこと書いてる時点で恥ずかしいぐらいのレベルです実は。笑

これインストラクターやってる人とかで『Styleやってます』とか言うてる人おるんかな?おったら笑ってまう、ぐらいの話なんですよ。笑笑


もしかしたら『なんで!?!?』って思う人もいるかもしれないんで説明していきましょうか。



まずはジャンルの【歴史】を振り返る


まず、【Style HipHop】という名称が使われ始めたのがおそらく2009年頃、今から10年以上前です。

その3〜4年前の2005年頃におそらく【Jazz HipHop】というジャンルが日本で流行り始めた時期だったと思います。


【Jazz HipHop】が流行り始めた時期は、確かに明確な【ジャンルの差】はありましたね。

当時の【Jazz】といえばまさにベーシックなJazzで、軸のある綺麗な動き。それに対して【HipHop】は身体をリズムの中で大きく使う動きがメインでした。

この2つを混ぜ合わせ、
【HipHop】のリズムや身体のコントロールを使いつつ【Jazz】の軸のあるタイトな踊りをする
というのが【Jazz HipHip】の誕生だったように思います。


当時【Breakin’】をしていた僕はこの【Jazz HipHop】に憧れて床に這いつくばって生きていたところから立ち上がったわけです。笑
まるで生命の進化。笑


この【Jazz HipHop】が徐々に形を変え始めたのはこのわすが1、2年後だったかな?

【Jazz】といえば女性がするもの、というイメージが強かった当時、【HipHop】側からきた男性が【Jazz】側に大きく寄せてセクシーに踊るというのがとても珍しく話題になり、爆発的に人気が広がった後【Jazz HipHop】=【セクシーな踊り】という印象が強くなりました。

僕もやってましたね。セクシーな踊り。

知らない人も多いと思いますけど、実はHASSYガンガンセクシーな振付を作ったり踊ったりできる人です。それはこの時期の経験があるからなんですね。


そんな【セクシー時代】から新たな時代の流れとなったのが【Style HipHop】のブームです。


この火付け役となったのは実は《三浦大知》だったりするのかな?

今ほど売れてない時代、ダンサーの中では『やたらダンスが上手い歌手がいる』と話題になっていた記憶があります。

Justin Timberlake の 『My Love』で斬新な振付が披露されたり、s**t kingzが渡米し最先端な振付の時代の踊りを日本にも持ち込んできた頃だと思います。(そのとき東京ではどんなジャンル名として呼ばれていたかは知らない)


そんな話が大阪では全く浸透していなかった時期、僕はまだ【セクシーHipHop】をしていたんですが、

『自分ってこんなセクシーなことしたかったけ?』と思ったキッカケがあり、

『いや、俺は【HipHop】のリズムと【Jazz】の軸があるカッコいい踊りがしたいんや!』とセクシーな踊りをやめて【セクシーブームが来る前のJazz HipHop】に戻したんですね。

ちょうどそのタイミングで日本とアジアのNo.1を決める大会に出場したのですが、そこにはジャンルを書くような欄はなく、僕的には【Jazz HipHop】として出ていたつもりだったものの、その時には既に【Jazz HipHop = セクシーな踊り】というイメージがつきすぎていたのか、東京の雑誌に

【HASSY from OSAKA / Style HipHop】

と記載されていたんです。



【Style HipHop】って何!?

なんかわからんけどかっこええやん!!!


となったのがHASSYとStyle HipHopとの出会いでした。


その後すぐインストラクターをすることになったHASSYは、まだ大阪では全く知られていなかった【Style HipHop】自分ならではの差別化として使ってやろう!と思って使い始めました。

スタジオの人達には『なにそれ?』って言われてましたね。

だからね、実はHASSYは
『関西に初めてStyle HipHopを持ち込んだ人』
なんですよ。多分ですけど笑笑

踊り方的には、流行に敏感なダンサーはしていたと思います。

でもだいたいは
・R&B HipHop
・LA style HipHop

みたいな名前だったと思いますね。

それが『全部Style HipHopでいいんじゃね?』

みたいな流れになり、今に至ると。

たぶんそれが一番『かっこいいから』でしょう。



ジャンルの壁は崩れ【個性】の時代へ


ん?HASSYさん

『Styleやってる』なんて言わないって言ってなかった??

ガンガンStyleやってますやん。

と思いました?


昔は言ってました。

それこそ【差別化】のためにね。


本心は【Jazz HipHop】でしたけどね。笑


ただこれもおよそ10年前までの話で、そこからまた新たな流れがやってきます。


【多様性の時代】です。


【Jazz HipHop】の流行の話のところで【このときはジャンルで明確な差があった】と書きました。

つまり14、5年前までは【ジャンル】として色んな踊りが確立していましたが、
【Style HipHop】を始めとした【振付を作る】という踊りが主流になってきたころから【ジャンル】では区別できない【人それぞれの振付】の時代へと変化してきたんですね。

もちろん僕も関西でその時代を引っ張ってきたダンサーとして(たぶん)【振付=個性】という文化を築き上げてきたわけです。


つまり昔からの流れを知ってる僕らの立場からすると、

【ジャンルの時代はとっくに終わっている】

ということです。


HASSYはBreakin’やJazz、バレエがルーツにありますが、人それぞれ自分が練習、経験してきたことを活かして【自分の踊りをする】のが【今の時代の当たり前】であって、【ジャンル】に自分を当てはめようとするのは今の時代、何の価値もない。

人それぞれ違う振付を作る個性の時代だけど、誰かに伝えるときに《どんなもの》と説明できないから
振付を作るような踊りを全部ひっくるめて【Style HipHop】と呼んでいる(セクシーな要素が含まれる場合はJazz HipHopなど)

というのが僕の見解です。

ただこれは【HipHop】が絡んでくるジャンルの場合、とも言えます。

そもそも【HipHop】は《自由》という意味といってもいいほど型のない踊りとも言えるので、

【○○HipHop】みたいなジャンルの表記は今となっては【ただの差別化】であって、

【ジャンルとして確立されたものではない】

というのが答えでしょう。


なので【Style HipHop】をやってる、って言い方は正直『意味がわからない日本語』みたいなもんなんです。笑


今となっては普及しすぎて特に差別化にもならないし、よく『HASSYさんはHASSYさんならではの踊り』と言われますが、そういうことなんです。

それは【ジャンル】ではなく【自由の中の個性】で踊っているので、当然といえば当然。

昔は何色かあるうちの中から好きな色を選ぶという時代でしたが、
今は十人十色、人の数だけ色があり自分ならではの色を生み出せる時代となったのに


『あなたの好きな色(ジャンル)はなんですか?』

と聞かれ

『十人十色(Style)です』


って答えてるみたいな、よくわからない現象が起きてるように感じますね。


まぁなぜこういう意味のわからない現象が起きているのか、他のジャンルはどうなのか、それは続編のブログに書きたいと思います。


とりあえず今回はここまで(^^)



〜おまけ〜


関西での話になってしまいますが、僕は初めて【YouTubeで注目を浴びてインストラクターになったダンサー】でもあります(笑)。今はSNSで名前を売るのが当たり前になっていますが、昔はそんなことできませんでしたからコンテストで優勝するしか認めてもらうことができなかったんですね。それがコンテストでの数人の審査員の評価よりも、この人の踊りをもっと見たい!と思うたくさんの人の声の方が価値のある時代へと変わる、そのキッカケとなったのがYouTube。私HASSYはその先駆者でもあるんですよ。はい。か、過去の栄光、、、昔は『YouTube見ました!』がほとんど。その次にTwitter、今は『インスタ見ました!』が基本ですね。時代の変化ってやつは大きいですよ。



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