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人生は暇つぶし7 田舎の魅力

 私の両親は共に島根県出身である。出身地は邑智郡美郷町と松江市で先の休日に久しぶりに美郷町に帰郷した。本来ならもっと頻繁に帰郷するのだがハードなコロナ対応を強いる県であるので、物理的にではなく感情的になかなか行くことができなかった背景がある。まあ、ようやく人々の関心が薄れてきたので行きやすくなったということである。

 美郷町といっても広い。平成の大合併により誕生したまちで旧邑智町と大和村が合併したまち。私が帰郷するのは旧邑智町の限界集落だ。本当に人がいない。あたりを見渡しても3世帯ぐらいしかない集落である。都会にしか住んだことが無い人には想像すらできない光景であろうが、事実として島根県や鳥取県にこういった集落はいくつもあるだろう。

 私の幼少期は祖父母の家からさらに奥の山へつながる道を散策していたものだが現在は様子が違う。明らかに自然界との境界が里と隣り合わせになったのだと感じられ、昔を懐かしみ進もうと思ったその道でふと足が止まった。ここは既に獣のテリトリーなのだ。実際に猪、猿、熊が出没していて猪と猿は常連さんだ。そんな状況になってしまったので昔のように私の子供も好き放題遊ばせることが出来ず残念ではあるが、そうは言っても田舎にはまだまだ街にはない魅力が沢山ある。

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