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タイ地下格闘技大会に潜入!~FIGHT CLUB THAILAND(2022年6月26日、アユタヤ大会)

サワディーカップ

タイ支部のオダサイです。(2022年7月2日、某格闘技系サイト掲載)

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今回は、タイの地下格闘技団体、 FIGHT CLUB THAILANDについて、6月26日に取材した、アユタヤ大会の様子と共に紹介したいと思います。

FIGHT CLUB THAILANDは、2015年にスタートしました。FIGHT CLUB THAILANDの大会は格闘技未経験者でも出場できます。ルールは、ムエタイルールかボクシングルールで、3分1ラウンドで決着なし(全て引き分け)としています。

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元囚人ボクサーのコントゥアライ(オダサイ便・タイ最凶ボクサー編)やその仲間が始めたこの大会、若い不良たちのパワーの発散の場とするのが意図です。

試合はリングではなく、ジョイントマットの上で行われます。レフェリーの他、5、6人の係員がロープ替わりとなり、選手を囲います。場外に飛び出しそうな時には係員が選手を救いますし、観客の乱入も防ぎます。

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グローブは12オンスグローブ、またはオープンフィンガーグローブが用いられますが、黎明期にはバンテージだけ巻いて試合する場合もあったようです。

普段、揉めている人間同士が、このFIGHT CLUB THAILANDで試合を組んでもらうこともあるようです。3分を殴り合い、試合終了後は抱き合って、過去の揉め事を水に流すということもあるようです。試合中に、選手はタイムを取って少し休憩することもできます。勝敗が目的ではなく、3分間勇気を魅せることが目的となる為です。

現在は、FIGHT CLUB PRAPRADEEN(バンコク、トンブリー地区)、FIGHT CLUB MEEKLONG(サムットサコーン県)、FIGHT CLUB NORTHSIDE(チェンライ県)、NJ FIGHT CLUB AYUTTAYA、FIGHT CLUB PHUKETなど、タイ各地に支部があり、本部と協力して大会を催しています。

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タイでは、ボクシング・ムエタイの試合実施に関する法律がある為、警察から大会の中止を勧告されることも度々あったそうです。一時はクロントゥーイ、ディンデーンの橋の下や、住宅地などでゲリラ的に大会を催していました。大会はSNSで中継され、YOUTUBEにも46万人が登録するFIGHT CLUB THAILANDチャンネルがあります。2017年に行われた、Jame-lee対Pap-comandoの試合、Nheem対Bank-barreraは、300万回以上の再生回数を記録しています。

コロナ拡大で暫くイベント実施が中断していましたが、今年2月のメークロン大会から再開しています。2月のこの大会では、ボクシング元IBFアジアライトフライ級チャンピオンのファーラン・サッククリンJRが出場し、話題となりました。

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Youtube動画ではサククリンJRは、「現在はボクシングを辞めて、チャーン(ビルや工場メンテナンスなどのスタッフ)として働いています」と選手紹介の際にコメントしています。

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今回取材したアユタヤ大会では、19試合が組まれました。アユタヤ遺跡公園の一角で夕方より行われ、試合が進むごとに観客が増えてきます。観戦は無料で、メインイベント時には1000人は集まっていたのではないでしょうか。
駐車した車やバイクの上に立って見る人も多く、大入りで大変な盛り上がりです。

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試合開始前に観客に向けて「67キロで試合できる人いませんか?プロボクサー、プロムエタイ選手ではなく、素人の方でお願いします」と呼びかけがありました。出場予定者に欠員があり、その場で募集をかけたようです。そして暫くすると「先ほどの67キロの方の募集ですが、見つかりました。もう大丈夫です」と説明がありました。

3分1ラウンドの試合は、マットを取り巻く観客の視線と熱気の中で行われますが、歓声と選手のテンション、主催者側の熱意、色んなものが組み合わさった特殊な空間となっています。

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観客と選手の距離が近く、格闘技の原点を見ているようです。じっくり試合を見る間もなく、この場に興奮している間に終わっていきます。試合後は選手がお互いに向けて、ワイ(合掌)をして、観客が拍手をおくります。

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主催者側は「ここで試合をする勇気、闘志を褒めてあげて下さい」と、戦いの場に出場する勇気を叩えることを呼びかけます。

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そして、19試合目のメインイベントは、ネット上で大いに揉めていた2人のストリートファイター、ジョーカーヨマトットの対戦でした。

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試合決定からもSNSで互いが激しい罵り合いをしており、試合前の注意の際に、ヨマトットがジョーカーの胸を押して注意されるなど不穏な空気が流れます。

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両者ともにムエタイの基本はできており、特にジョーカーはFIGHT CLUBやその他の地下格闘技で連戦しています。試合はパンチ、キックと首相撲、膝攻撃と投げと本場ムエタイさながらの激しい攻防が繰り広げられます。

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髪の毛を緑に染めた、ジョーカーの不敵な笑みと観客へのPRは、エンターテイナーのようで、観客は惹きつけられます。最後は、ボディに膝攻撃を食らい続けたヨマトットが棄権しますが、結果は引き分けです。

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試合終了後、ヨマトットは体調不良を訴え、会場で待機している救急車で病院に運ばれ、そのまま入院となりました。肺を負傷し、穴が開いているとのことで、引き続き治療が必要とのことです。

ヨマトットのお見舞いに、FIGHT CLUB THAILANDのスタッフが、病院に毎日赴いているようです(6月30日情報)。

FIGHT CLUB THAILANDの次回の大会は7月23日、バンコク、ラマ四世通りのFUTURE FACTORYで行われます。

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当局の指導が入ったりで、直前の大会の中止や、延期はしょっちゅうありますので、見に行かれる方はFACEBOOKのFIGHT CLUB THAILANDの情報を、フォローして気をつけて下さい。

続編  ↓ クロントゥーイ大会編、ナワナコン大会編、カオサン大会編です。

ジョーカー対ヨマトット(アユタヤ大会メインイベント)

ファーランジュニア対キークィティアオ(2022年2月)


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