【日記】オブラート食うヤギ

セブンで買ったお菓子。ラムネもち。いわゆるボンタンアメみたいなやつで、オブラートに包まれたお菓子。キャンディみたいな小包を開けるとオブラートに包まれた翡翠色のラムネ味の直方体のもちが出てきて、そのままバリっと口に放り込む。
これを電車の中で、ボンタンアメとか兵六餅を知らなそうな、韓国人の前でオブラートをバリっと、ムシャムシャと音を立てて、何食わぬ顔で食べるのが最近の趣味。それを食べている間だけは、日本人の前では私はただの菓子捕食者であるが、韓国人の前ではヤギなのが最高にウケるってわけ。
ラムネもち、おいしいのでこれはリピートしようと思うけど多分これも生ラムネみたいに急に名を馳せて急に消える子なんだろう。シャボン玉か。
オブラートに包まれる系ってなんか私の中では異質というか、高みの見物をしている気がする。
なんてたってオブラートに包まれているのだから。という、裸族な菓子たちをたっけえビルから、眺めていると思う。包まれているというのはそれぐらい価値が高い。裸ではないというのは価値が高い。
この前、友達のデザイナーとチラシの仕事をした時に、入稿形式を教えて欲しいと言われたが、わからないと答えるとそれは困る。と返されたので、どれくらい困る?と聞いたらプレゼントしたいものはあるけど、プレゼントを入れる箱がないくらい困ると言われたから、やっぱみんな包まれていないと困っちゃうんだろうな。とその人がオブラートに包んでくれた言葉を聞きながら思うなどした。私は傷つきやすい分、オブラートになるような言葉を考えるけど、そのせいで回りくどくなるので、回りくどいと伝えたいことが伝わらないので、極力言葉からオブラートを引っ剥がして人にストレートに届けているが、オブラートもたまには着せたい。いろんなオブラートを着せ替えたい。
オブラートにも包まれていない言葉たちを送るのも、オブラートに包むのもどちらも頭を使うけど、頭を使いたいのは、どのオブラートを着せるかなのだ。
いろんな言葉をいただく機会が多い。
どの言葉も純粋で、水っぽくて、掴むのが大変なくらい。どこを掴んだら良いのかと思うほど。そういう時にオブラートに包まれていたら掴みやすいのにと思う。包まれているだけで、何が包まれているかわからなくても、オブラート食うヤギにはなれるのだから。
とはいえオブラートも半透明のスッケスケだ。何枚か着せないと大事な部分隠せないよな。うまい着こなしをさせたいもんだ。

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